小アルカナのペンタクルス８です。
ペンタクルスは土の元素を、８の数字は溜め込み圧力をかけ力を蓄えることを表します。

土の元素は、物質や資質を表します。
過去から継続しているもので、火、風、水を包括的に内包しています。
資質や輪郭のあるもの、物質はすべて過去からの産物です。
身体を持ち生きている私たちは過去からの蓄積によるもので、あらゆることの結果です。
また、私たちは身体性に火、風、水をそれぞれのバランスで内包しています。土の元素は器の役割として、火、風、水を含んでいます。

８の数字は、ここからここまでの範囲で運動を起こすことで力が拡大していくことを表します。
圧力鍋のように、圧をかけることで洗練されたものや凝縮されたものができあがります。

ペンタクルスの８はそのまま貯蓄と読むこともできます。
コツコツと積み重ねたものが一つの形となります。
それは技術や資質が継続的に蓄積され、力となることも表します。
洗練された職人など、経験の積み重ねによりプロとなった人のイメージです。

今日のサビアンシンボルは「赤十字の看護師」です。
このサビアンシンボルは、充実した心身と豊かな暮らしを確保し、自分のような経験のある人を助けることを意味します。
看護師とは技術を習得し研磨し続け、身体性に閉じ込められた人と外界に橋を架ける手伝いをします。
これまでのサビアンシンボルの流れで、この看護師は豊かな暮らしを手にしています。
ここでは自己犠牲的な献身は表していません。
自分が満たされているからこそ建設的に手助けすることができ、身を削ってまで協力しません。
これはとても健全なことです。

ペンタクルスの８は技術や才能の蓄積を表し、あらゆる分野でのプロフェッショナルを指します。
プロは「他人に与えることができる人」です。
今日のサビアンシンボルは「自分のような経験のある人を助ける」ことが強調されていますが、これは習得した技術があるからこそ成り立つものです。
「雪といっしょにないソリ」や「飾られたクリスマスツリー」で蓄えてきたものは、心身や暮らしの豊かさだけでなく、技術や才能や資質を研磨してきたことも表すのではないでしょうか。

またプロとは、心身の状況や環境に左右されることなく、いつでも力を発揮できる人です。
ペンタクルスの８は、経験の蓄積による技術や心身の研磨と、それをどこでもいつでも発揮できることを表し、それはつまり誰かのためになっていくことを表しています。