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ペンタクルスクイーン(2021年3月8日)

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今日のサビアンシンボルは、魚座18度「巨大なテント」です。7日17:45頃18度に入ります。

魚座16度で侵入した乙女座の影響は、個人の輪郭を明確にし、地上で肉体を持って生きる道を作ることに貢献します。18度の巨大なテントは、環境との境界線を作りだし、これは魚座が乙女座を取り込んだことを表しています。輪郭を消去していく魚座は、そのまま天上に戻ってしまいそうでしたが、乙女座が個人性を明確にしたことで、恒星の地上化が可能になります。

18度のテントは巨大ですから、一人や二人用ではなく、グランピングのようにたくさんの人が入ることができたり、サーカスのように非日常を体験することができるかもしれません。自我を表す家は、土地に定着した印象がありますが、テントは畳んで移動して広げることができ、家よりも身軽で自由な自我です。

山羊座よりも後にくる魚座は、社会の外に漂い、社会の精神性を支えています。テントを張れば地上に下り、テントを畳めば上空に戻り、天と地を繋ぐ中空を拠点として、地上との接点を持ちます。16度では意図によって直接集合意識に流れを作り出し、17度では笑いと狂気によって信念体系の鎧を脱がせ、16度の下りると17度の上がるを、18度で任意に行います。

地上において誰もが頑丈な家に住んでいる中で、テント暮らしを続けるような、社会の中では浮いた存在です。巨大なテントは個人の自由な暮らしではなく、大きな意識に基づき、環境を作り出し、大勢の人を巻き込みます。個人性はありません。

今日のカードはペンタクルスクイーン。クイーンは木の中腹にいて、地上に下りることはありません。社会に関心がなく、環境の要求に応えるわけでもなければ、社会内における短命な価値に心血を注ぐことはありません。お金や物、肉体というのは短命です。クイーンは肉体や物質性を越えた、もっと長いスパンの価値に生きています。

ペンタクルスを物質性としてでなく、金そのものの価値として考えた場合、物質的側面だけでなく、物質の生命力という本質的側面を見ることになります。肉体の中のエーテル体を見て、物質の中の永遠性を見ることは、本質を見出し意味を与えることと同じです。

クイーンは木の中腹にいて、天と地を繋ぐ意識を表すので、地上に着地せず、大地に縛られないことで、本質を見ることができます。意味を与えられるのは、地上に足を着けた人たちで、自ら意味を見出すのは浮いた人たちです。

私たちの多くは感情を目で見ることができず、見ることができないことで拘束されます。触れられても、纏わりつかれても気がつくことがなく、なんとなく不愉快になったり、なんとなく気が楽になり、それによってあらゆる物事への捉え方が変化します。やりたいことをやっているはずが、突然やりたくなくなったり、反対に急にやる気が出たり、理由がないように感じる感情の変化は、目で見ることができると明らかです。

ペンタクルスクイーンの意識が働くと、物質の中の可能性を引き出し生命力を解放します。肉体の中の生命力が爆発し、あらゆる物が輝き出します。魚座18度のテントは、人が本来性を取り戻すために用意され、日常生活の中で抑圧している生命力を解放させます。それによって、色褪せ形骸化したものは、意味を取り戻します。

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