「お寿司を食べたい」というのはもう「明日もまた生きていたい」とかそんなのと同じくらい当たり前で尊い気持ちなのであまり日頃から言い過ぎても意味が無い。

今日は朝起きてからシャワーを浴びて髪を乾かす途中にドライヤーが爆発した。物持ちはいい方だが最終的に爆発して終わることが多いので大体いつも「10年使った礼がこの仕打ちか」と幽遊白書の裏浦島のような気分である。

ドンキホーテで見つけたいかにも爆発しそうな色使いのドライヤー。さすがに買うのはやめた。

そういえば3日前は記念すべき自分のバンドのツアーファイナル当日に財布を落とすという痛恨の大失態を犯した。イベント自体は大成功だったけど、その後のみんなの気を遣ってくれている顔などを見ると間の悪さというのも立派な罪だなと思った。すみません。

結果財布は警察署に届いていたが、平日にならないと担当の課が開いていないということでこの土日はスタッフの井上さんが貸してくれた5000円で生活した。

カードや交通系マネーに慣れすぎていたためか、他に頼るものも無くどんどん目減りしていく所持金の切実さになんとなくドラクエっぽさを感じた。狩るべきモンスターがいない世の中をここまで憂いたのは初めてかもしれない。

しかし、いざ今日財布を受け取る時に拾い主のことを伺ったところ「お礼も、ましてやその連絡もいらないし、拾ったものを届けただけなので気にしないでください」と言ってくれているらしい。この世の中もやっぱり捨てたものではない。お寿司を食べて帰った。