見出し画像

40代になった私に贈る言葉 8 夏

ガリガリ君は食べれない。

もうあの冷たい湯気が立つ数cmのバーに噛み付く勇気はない。

たとえ、一口目に何も起きなかったとしても、1本食べ終わるまで無傷では終われないだろう。

後半になれば重力と溶解による崩落を防ぐため、否応なしに食べるスピードを支配される。棒から落っこち崩れたガリガリ君を皿に乗せて食べるのは屈辱だ。だからもう挑戦しない。

一方でピノも抵抗がある。

一口で一個を頬張ると、冷たさでほぼ味を堪能できないまま終わる。口から湯気出す機関車状態で戦い続ける。そしてあっという間に代謝しきれないカロリーが摂取される。

コンビニの前で、ガリガリ君を何も考えず「安くて、うめー!最高!」とかぶりつく高校生を見て、夏の訪れだけは感じさせてもらった。ありがとう。

アイスは、もうコンビニコーヒーに入っている氷で十分。

こういうお金はかからなくなった。

あの夏を忘れない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?