『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ)

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ) 金子みすゞを描いた一人芝居…

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ)

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ) 金子みすゞを描いた一人芝居を、1999年から続けています。他、演目多数。 facebook https://www.facebook.com/emi.tani.10

最近の記事

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート②橙トリビア編

金子みすゞの詩には”橙”がよく登場します。 書林屋だった家の隣の空家の所にあった馬つなぎ場にも、橙があったようです。 みすゞの頃の町を故・竹内三郎氏が画いた”家並み図”には、夏蜜柑畑が広がっています。 仙崎の北にある青海島の大日比には、枯れてますがナツミカンの原樹があります。 江戸時代中頃に、浜に流れ着いた果実を、島の娘・西本チョウが拾ってまいた種が芽生えたというのが通説とのこと。 萩にも広まったが最初は自家用で、産業として興るのは明治になってからと、萩市のサイ

    • 金子みすゞの生れ故郷 取材レポート①

      4/25(木)夜行バスで萩着、からのレンタカーで仙崎入り。 定宿の”喜楽”さんは、お食事処でもあるので、まずはそこで昼食。 お店の方に、『竹とんぼ』という詩に出てくる”かつらぎ山”って分かりますか?と聞いたところ… 青海島観光汽船の社長さんが丁度いらしてて、教えて下さいました。 青海島観光汽船は、みすゞの頃に、最初は手漕ぎ船で始まったのです。 青海島を1周するのに、一日がかりだったと、長門市史にありました。 焼失してしまいましたが、”はし長”という老舗旅館の経営も

      • 【じぶん開放講座レポート】

        今日は、中島みゆきの『PAIN』の歌詞の朗読をした。 受講者は最初は掴みきれなかったようだが… 「さっきお喋りしたバイト先での恥ずい失敗とか、身近な体験思いつかなかったら、戦争を止められない人間でもいいのよ」というアドバイスで、掴めたようだ。 読みが、劇的に変わった。 2人の受講者と18年続いている信頼と、私の指導でwwwじぶんを開放できてるからか… たまに、お悩みカウンセリングのようになる時がある。 家族って、本当に難しい。 赤の他人なら、これほどまでに傷つか

        • ね、みすゞさん。

          しわ寄せは いつだって 一番 優しい魂の処へ やって来る ・・・・・・ 貴方のことを考えていたら、降りてきた五行歌です。

          金子みすゞ周りのこと【これはアウトだろー!】

          JULA出版の古い金子みすゞ全集(写真右側の白いほう)には、『金子みすゞノート』という別冊付録がついている。 みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏はそこに、「みすゞの兄は萩商(業高校)へ行った」と書いた。 ええーーーっ!!!みすゞのお兄さんって、尋常小学校を出た後は家業の本屋に精を出したんじゃないの? 『金子みすゞノート』を久し振りに読み返して、焦りまくった💦💦💦 執筆中の伝記、直さなあかん、その前にまず確認じゃ💦💦💦 ふと、矢崎氏の著書『金子みすゞの

          金子みすゞ周りのこと【これはアウトだろー!】

          金子みすゞは、『日の光』の投稿を最後に筆を折った?

          金子みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏は、著書にこう書いている。 夫に詩作を禁止されたみすゞは、昭和3年11月、『燭台』という雑誌に『日の光』を投稿したのを最後に筆を折ったと。 しかし、みすゞはその後も約1年投稿を続け、9編も掲載されている=採用されたのは9編だが、投稿した数はもっと多いかもしれないということ。 矢崎氏が、夫による詩作禁止の根拠にしているのは、みすゞの詩友・島田忠夫が、みすゞの死後、昭和12年『蝋人形』の2月号・3月号に書いた追悼文だ。 そこに

          金子みすゞは、『日の光』の投稿を最後に筆を折った?

          『曼珠沙華』事件、愛と誠の勝利!

          『犬のおまわりさん』で知られる佐藤義美は大正14年、『童話』という雑誌の2月号”通信欄”で呼び掛けた。 金子みすゞ他の協力で、『曼珠沙華』という雑誌を創ったので、絶賛ご予約受付中と。 しかし、実際に発刊されたのか、みすゞの詩は果たして載ったのかは、ずーーーっと謎でした。 それが、見つかったのです!!! 『曼珠沙華』の創刊号を40年間愛蔵していた東京の古書店・玊睛(きゅうせい)さんが、金子みすゞ記念館に寄贈。 昨年5月、銀座松屋の”みすゞ展”でお披露目されたのでした。

          矢崎節夫著『金子みすゞの生涯』に、モノ申す

          今日はオンライン小諸みすゞ塾vol.15でした 金子みすゞの詩を声に出して読み合う【みすゞ塾】を、川越の蓮馨寺と、そこと同期させているオンラインクラス、そして去年立ち上がった入門編のオンラインクラス【小諸みすゞ塾】の3ヶ所で開催しています。 どのクラスも豆知識として、金子みすゞの生涯を学習してから朗読練習。 【小諸みすゞ塾】は入門クラスなので、金子みすゞを知ろうとする人がまず手に取る、矢崎節夫氏の『金子みすゞの生涯』を下敷きにしたプリントで学習。 今回は、小学校時代と

          矢崎節夫著『金子みすゞの生涯』に、モノ申す

          【金子みすゞの伝記】進捗状況。

          ピカピカじゃない1年生💦 詩のタイトルのみで書き進めてきた原稿に、一昨日、詩の本文を打ち込んで入れました。あんまり溜めると、後で大変です。すでに、けっこう大変でした💦 そしたら400字詰め原稿用紙で、114枚まできてました。 四六判で400ページと言われています。ナニソレオイシイノ?状態ですが、原稿用紙に換算すると385枚ぐらいみたいです。お分かりの方がいらしたら教えて下さい。なんせ1年生なので、なんも分かりません。 家系図や地図、写真などの図表抜きなので、3分

          ㊗3周年【ナックルヘッドのハッピーMondayエンタメアワー】

          FMラジオ川越の放送、3月11日の夜10時~10時45分まで♪ 谷英美6回目のゲスト出演は、以下をクリックorタップで聞けます💛       ↓ 金子みすゞの伝記執筆の裏話や… 原発事故で被災したリスナー”弥七くんのおとーしゃん”の話をしています。 奇しくも明日は、3月11日。 大切なリスナーさんに何があったのか…ぜひ聞いて下さいm(__)m 本日の深夜、福島では3度目の放送となります。 3月11日0:55〜45分間、テレビユー福島。 今回は福島県内の方しかご

          ㊗3周年【ナックルヘッドのハッピーMondayエンタメアワー】

          三人のレイコの、痛みと愛の連環

          『一月の声に歓びを刻め』という映画を観てきました。 損なわれた損ないが癒えることはない、生きている限り。 三人目のレイコは、相手がレンタル彼氏だから、これまで誰にも言えなかったことを言えたんだろうね。 レンタル彼氏役の俳優さん、チャラさと繊細さのアンバランスさが絶妙だった。 たぶん一流のヒモやホストは、物凄く繊細なのだろう。 安易な救済を用意しない三島有紀子監督、ブラヴォーーー!!! 久々にパンフを買った映画だった。 じっくり【人間】を見せてくれる映画、少なくな

          「一枚噛んでる」の、その後

          JULA出版にメールで問合せたけれど返信がないので、編集のSさんに今電話したら、以下のお返事でした。 S「『曼珠沙華』は、今回の展覧会の目玉なので、個別のお問合せにはお答えしていません」 谷「ごめんなさい、おっしゃってる意味がよくわからないのですが…」 S「なぜ知りたいのですか?」 谷「みすゞの研究のためです」 S「うちも出版社ですので、知りたければ、今後の展示にいらして下さいということです」 谷「今後の展示は、いつ、どこでですか?」 S「まだ決まっていません。

          金子みすゞの詩『海のこども』について

          ”海のこども”って、一体なんだろう? そう、潮だまりにいる貝や蟹、海藻の切れっ端のことだろう。 それをしゃがみ込んでのぞいている子どもがいる。 この詩を読み終えた時、私や私たちは、その子どもに同化している。 何でもないような詩だが、ひととき無邪気な世界の住人となり、いつしか波に心を洗われている。 ふと、寺山修司の「童謡は、大人の中によみがえることによって、初めて人生の唄としての価値を獲得するのだ」という言葉が浮かぶ。 忙しさに追われ、立ち止まる時間を持てない私と私

          2023年5月、みすゞ展@銀座松屋で展示されていた『曼珠沙華』

          『ぞうさん』で知られる佐藤義美が、金子みすゞ他に呼び掛け創刊しようとしていた『曼珠沙華』。 実際に発行されたのか、みすゞの詩は載ったのか、不明でした。 それが見つかり、みすゞの『月日貝』が掲載されていたと展示してありました。 発行年月日と何巻何号かをメモしてこなかったので、確認したくて… 金子みすゞ記念館に寄贈されたと展示に書いてあったので、さっき記念館に電話しました。 そしたら何と… 「書庫(?)にしまってあるので、JULA出版(金子みすゞ全集を刊行し、著作権は

          2023年5月、みすゞ展@銀座松屋で展示されていた『曼珠沙華』

          金子みすゞの生れ故郷にある【王子山公園】を、詩に謳われている【王子山】だと思ってるでしょ?

          私も、生き字引のガイド、坂本和磨さんに伺うまでは、そうだとばかり思っていました。 でもね、違うんですよ。 【王子山公園】は、【八王子山】なのです!!!本当の【王子山】は、【王子山公園】の西隣です。 それを、作者不詳の物語(ほんとは不詳じゃないけどw)に添って、本当の王子山の看板に【八】と書き加えてしまっていました。 つまり、【王子山】と【八王子山】を入れ替えてしまったのです!!! それを、「嘘はいけんやろ」と教育員会に通って、通って、【八】の字を消させたのが坂本さん

          金子みすゞの生れ故郷にある【王子山公園】を、詩に謳われている【王子山】だと思ってるでしょ?

          山の上ホテルで執筆の巻

          2月13日~休館で、もうお泊りの予約はとれないので、ロビーで執筆www コーヒーパーラーヒルトップのランチで名残を惜しみながら、文豪たちの残り香に触れてきました。 2024.1.16(火)5:00起床。軽く朝食をとり、ちゃんとメークして出発。 9:00 整理券を配布するヒルトップの入り口に到着。すでに9名並んでいる。 10:30 整理券配布開始、私は10番目。めでたく1巡目の整理券を取れたので、11:30のオープンまで、ロビーで金子みすゞの伝記を執筆。【第2章