『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ)

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ) 金子みすゞを描いた一人芝居…

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ)

『アローン・シアター』主宰 女優 谷 英美(たに えみ) 金子みすゞを描いた一人芝居を、1999年から続けています。他、演目多数。 facebook https://www.facebook.com/emi.tani.10

記事一覧

【金子みすゞの伝記執筆 取材第2弾】

みすゞが、詩に書いた2つのお祭りの取材に行きます。 7月26日が、生れ故郷・山口県長門市仙崎の祇園祭@八坂神社(サムネイルの詩)。 7月30日が、命を閉じた下関の夏越…

金子みすゞの詩『ながい夢』について

一昨日の【みすゞ塾】のテキスト5編のうちの一つが『ながい夢』だった。 5行目の【二つ】は、テキトーな数字ではなく、大きな意味がある。 当時の年齢は数えだった。 と…

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑨鯨法会の巻

今回の取材の1番のミッションは、鯨法会に参列することでした。 みすゞが詩に書いた行事だから。 日本で有数の捕鯨基地だったこの地では、今でも毎年、浄土宗では鯨回向…

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑧みすゞのお家の後を継いだ本屋さん

金子みすゞ記念館の目と鼻の先に、木村聖文堂という本屋さんがありまして。 書店経営に許認可が必要なのかは知りませんが、教科書を扱う権利を継いだという意味だと思いま…

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑦お焼香トリビア

焼香って、武士のもので、庶民はしなかったそうな。 で、武家には、”家のお香”があったとか。 庶民も葬儀で”焼香”をするようになったが、”家のお香”はない。 …

【金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑥堀の名残】

金子みすゞの家から北へすぐの十字路を、東西に掘通りがある。 名前の通り、かつて堀があった。 その礎石が残っている。 花崗岩の萩石で、軽くて丈夫なので使われたそ…

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑤SNOW DRIP COFFEE編

隙間時間で寄れたらと顔を出したのですが…💦 時間切れで、珈琲をキャンセルして本当に、ごめんなさいm(__)m 次に仙崎に行った時には必ず、美味しい珈琲をと思ってます…

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート④松浦商店のこと

今回は、「お忙しいのに悪いかな」と寄るのを遠慮してしまったのですが💦 2010年、金子みすゞのお墓のある遍照寺の本堂で『空のかあさま』という一人芝居をさせていただい…

金子みすゞの故郷・仙崎 取材レポート③海上レストラン編

兵どもが夢の跡…いつ閉めたんだろ、コロナもあったしな。 仙崎っていうか青海島だけど💦 営業してるうちに行ってみたかったなぁ! 紫津浦といって、金子みすゞの『鯨捕…

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート②橙トリビア編

金子みすゞの詩には”橙”がよく登場します。 書林屋だった家の隣の空家の所にあった馬つなぎ場にも、橙があったようです。 みすゞの頃の町を故・竹内三郎氏が画いた”家…

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート①

4/25(木)夜行バスで萩着、からのレンタカーで仙崎入り。 定宿の”喜楽”さんは、お食事処でもあるので、まずはそこで昼食。 お店の方に、『竹とんぼ』という詩に出てく…

【じぶん開放講座レポート】

今日は、中島みゆきの『PAIN』の歌詞の朗読をした。 受講者は最初は掴みきれなかったようだが… 「さっきお喋りしたバイト先での恥ずい失敗とか、身近な体験思いつかなか…

ね、みすゞさん。

しわ寄せは いつだって 一番 優しい魂の処へ やって来る ・・・・・・ 貴方のことを考えていたら、降りてきた五行歌です。

金子みすゞ周りのこと【これはアウトだろー!】

JULA出版の古い金子みすゞ全集(写真右側の白いほう)には、『金子みすゞノート』という別冊付録がついている。 みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏はそこに、…

金子みすゞは、『日の光』の投稿を最後に筆を折った?

金子みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏は、著書にこう書いている。 夫に詩作を禁止されたみすゞは、昭和3年11月、『燭台』という雑誌に『日の光』を投稿したの…

『曼珠沙華』事件、愛と誠の勝利!

『犬のおまわりさん』で知られる佐藤義美は大正14年、『童話』という雑誌の2月号”通信欄”で呼び掛けた。 金子みすゞ他の協力で、『曼珠沙華』という雑誌を創ったので、…

【金子みすゞの伝記執筆 取材第2弾】

【金子みすゞの伝記執筆 取材第2弾】

みすゞが、詩に書いた2つのお祭りの取材に行きます。

7月26日が、生れ故郷・山口県長門市仙崎の祇園祭@八坂神社(サムネイルの詩)。

7月30日が、命を閉じた下関の夏越祭@亀山八幡宮。

仙崎では、詩に書いた女学校までの道を、もっかい歩こうと思ってる。

前の時は、生き字引の坂本さんのガイドで同行者がいたから、歩くことをちゃんと感じることができなかった💦

何でも、一人で、自力でやらないと身に

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金子みすゞの詩『ながい夢』について

金子みすゞの詩『ながい夢』について

一昨日の【みすゞ塾】のテキスト5編のうちの一つが『ながい夢』だった。

5行目の【二つ】は、テキトーな数字ではなく、大きな意味がある。

当時の年齢は数えだった。

ということは、みすゞは生まれた明治36年4月11日に1歳、明治37年のお正月で2歳になる。

みすゞが二つの時、兄はいたが、弟はまだ生まれていなかった。

お母さんを独占できた、あの頃に戻りたいと謳っているのだ。

この詩は、結婚前に

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金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑨鯨法会の巻

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑨鯨法会の巻

今回の取材の1番のミッションは、鯨法会に参列することでした。

みすゞが詩に書いた行事だから。

日本で有数の捕鯨基地だったこの地では、今でも毎年、浄土宗では鯨回向、浄土真宗では鯨法会が営まれている。

みすゞは熱心な真宗の門徒だったと言われている。

その回路が自分の中に開かないと、みすゞの心の奥底に降りてゆけないような気がして…

法要の後の御法話は、思わず涙するほど胸に沁みるものだった。

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金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑧みすゞのお家の後を継いだ本屋さん

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑧みすゞのお家の後を継いだ本屋さん

金子みすゞ記念館の目と鼻の先に、木村聖文堂という本屋さんがありまして。

書店経営に許認可が必要なのかは知りませんが、教科書を扱う権利を継いだという意味だと思います。

記念館に行ったことのある方はお分かりでしょうが、物販コーナーで本を売っています。

記念館で本を売ったら、木村聖文堂さんはどうなるでしょう?

そうです、商売あがったりですよね。

私が館長なら、金子文英堂とのご縁を示して「本のご

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金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑦お焼香トリビア

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑦お焼香トリビア

焼香って、武士のもので、庶民はしなかったそうな。

で、武家には、”家のお香”があったとか。

庶民も葬儀で”焼香”をするようになったが、”家のお香”はない。

焼香台のお香を借りるので、台に”お香”の借り賃を置くようになったのがお香典なのだそうです。

ガイドの坂本和磨さんに、極楽寺で教わりました。

お寺にお邪魔したらまず、ご本尊さんにお参りしますよね。

私もお線香をあげさせてい

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【金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑥堀の名残】

【金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑥堀の名残】

金子みすゞの家から北へすぐの十字路を、東西に掘通りがある。

名前の通り、かつて堀があった。

その礎石が残っている。

花崗岩の萩石で、軽くて丈夫なので使われたそうだ。

この十字路を左(西)へ曲がってすぐの所に、仙崎湯があった。

当時はモダンな建物であったと思われる。

東の浜にあがった漁師たちは、ここで身体を洗って、その先の遊郭へと繰り出して行ったのだ。

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑤SNOW DRIP COFFEE編

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート⑤SNOW DRIP COFFEE編

隙間時間で寄れたらと顔を出したのですが…💦


時間切れで、珈琲をキャンセルして本当に、ごめんなさいm(__)m

次に仙崎に行った時には必ず、美味しい珈琲をと思ってます。

とっても素敵なお店でした!

今年で3周年だそうです。

ってことは、コロナのど真ん中で開店!!!

インスタで繋がったご縁ですが、地元の皆様のオアシスとして根付いているんだなーと分かって嬉しかったです。

仙崎 取材レ

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金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート④松浦商店のこと

金子みすゞの生れ故郷・仙崎 取材レポート④松浦商店のこと

今回は、「お忙しいのに悪いかな」と寄るのを遠慮してしまったのですが💦

2010年、金子みすゞのお墓のある遍照寺の本堂で『空のかあさま』という一人芝居をさせていただいた時、松浦商店様には大変お世話になりました🙏

今は、お店としては機能してないけれど、商品はセンザキッチンや宇部空港で販売されているそうです。

ふぐの茶漬け、雑炊、燻製、焼きふぐ、みりん干し等のふぐ加工品は、お父様が元祖なのです

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金子みすゞの故郷・仙崎 取材レポート③海上レストラン編

金子みすゞの故郷・仙崎 取材レポート③海上レストラン編

兵どもが夢の跡…いつ閉めたんだろ、コロナもあったしな。

仙崎っていうか青海島だけど💦

営業してるうちに行ってみたかったなぁ!

紫津浦といって、金子みすゞの『鯨捕り』という詩に謳われている入江です。

4月25日(木)のアポはサクサク消化できたので、足を留める時間を作れました。

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート②橙トリビア編

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート②橙トリビア編

金子みすゞの詩には”橙”がよく登場します。

書林屋だった家の隣の空家の所にあった馬つなぎ場にも、橙があったようです。

みすゞの頃の町を故・竹内三郎氏が画いた”家並み図”には、夏蜜柑畑が広がっています。

仙崎の北にある青海島の大日比には、枯れてますがナツミカンの原樹があります。

江戸時代中頃に、浜に流れ着いた果実を、島の娘・西本チョウが拾ってまいた種が芽生えたというのが通説とのこと。

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金子みすゞの生れ故郷 取材レポート①

金子みすゞの生れ故郷 取材レポート①

4/25(木)夜行バスで萩着、からのレンタカーで仙崎入り。

定宿の”喜楽”さんは、お食事処でもあるので、まずはそこで昼食。

お店の方に、『竹とんぼ』という詩に出てくる”かつらぎ山”って分かりますか?と聞いたところ…

青海島観光汽船の社長さんが丁度いらしてて、教えて下さいました。

青海島観光汽船は、みすゞの頃に、最初は手漕ぎ船で始まったのです。

青海島を1周するのに、一日がかりだったと、長

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【じぶん開放講座レポート】

【じぶん開放講座レポート】

今日は、中島みゆきの『PAIN』の歌詞の朗読をした。

受講者は最初は掴みきれなかったようだが…

「さっきお喋りしたバイト先での恥ずい失敗とか、身近な体験思いつかなかったら、戦争を止められない人間でもいいのよ」というアドバイスで、掴めたようだ。

読みが、劇的に変わった。

2人の受講者と18年続いている信頼と、私の指導でwwwじぶんを開放できてるからか…

たまに、お悩みカウンセリングのように

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ね、みすゞさん。

ね、みすゞさん。

しわ寄せは
いつだって
一番
優しい魂の処へ
やって来る

・・・・・・
貴方のことを考えていたら、降りてきた五行歌です。

金子みすゞ周りのこと【これはアウトだろー!】

金子みすゞ周りのこと【これはアウトだろー!】

JULA出版の古い金子みすゞ全集(写真右側の白いほう)には、『金子みすゞノート』という別冊付録がついている。

みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏はそこに、「みすゞの兄は萩商(業高校)へ行った」と書いた。

ええーーーっ!!!みすゞのお兄さんって、尋常小学校を出た後は家業の本屋に精を出したんじゃないの?

『金子みすゞノート』を久し振りに読み返して、焦りまくった💦💦💦

執筆中

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金子みすゞは、『日の光』の投稿を最後に筆を折った?

金子みすゞは、『日の光』の投稿を最後に筆を折った?

金子みすゞについての権威とされている矢崎節夫氏は、著書にこう書いている。

夫に詩作を禁止されたみすゞは、昭和3年11月、『燭台』という雑誌に『日の光』を投稿したのを最後に筆を折ったと。

しかし、みすゞはその後も約1年投稿を続け、9編も掲載されている=採用されたのは9編だが、投稿した数はもっと多いかもしれないということ。

矢崎氏が、夫による詩作禁止の根拠にしているのは、みすゞの詩友・島田忠夫が

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『曼珠沙華』事件、愛と誠の勝利!

『曼珠沙華』事件、愛と誠の勝利!

『犬のおまわりさん』で知られる佐藤義美は大正14年、『童話』という雑誌の2月号”通信欄”で呼び掛けた。

金子みすゞ他の協力で、『曼珠沙華』という雑誌を創ったので、絶賛ご予約受付中と。

しかし、実際に発刊されたのか、みすゞの詩は果たして載ったのかは、ずーーーっと謎でした。

それが、見つかったのです!!!

『曼珠沙華』の創刊号を40年間愛蔵していた東京の古書店・玊睛(きゅうせい)さんが、金子み

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