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ホコリ・ダニは万病の元

ホコリ・ダニを吸い続けると病気になりやすい

当院では慢性疾患の予防や治療の一環として生活改善指導も行っております。特に重要なことは電磁波対策とホコリ・ダニ対策です。今日はホコリ・ダニ対策についてお話しします。ダニが体に入ると鼻炎・咳・アトピー性皮膚炎といったアレルギー症状だけではなく、耳鳴り・聴力低下、血圧上昇、不眠、視力低下・緑内障、関節痛、記憶力低下・思考力低下・うつ気分、夜間頻尿など様々な症状ををきたすことがあります。バイオレゾナンス医学ではダニを吸うことが認知症の原因のひとつでもあり、がんを進行させる原因のひとつでもあるとも認識されています。これらは教科書には記載されていませんし、おそらく論文でも学べないことです。私はダニが体へ与える影響やその対策をバイオレゾナンス医学会で矢山利彦先生に教えて頂き、診療に活かしています。たしかにホコリ・ダニ対策をすることでさまざまな症状が改善していくことを経験しています。

ホコリ・ダニはなぜ悪いのか?

吸入したダニそのものは当然死骸となってアレルゲンとなるだけですが、問題はダニの中から微生物がでてくることです。具体的には糞線虫(おそらく虫卵)、トキソプラズマ、ニューモシスティス・カリニ(現在はニューモシスティス・イロベチイと呼ばれる)の潜在感染が起こります。さらにそれらの中から、さまざまなウイルス(ヘルペス、サイトメガロ、EBウイルス)も潜在感染を起こします。ホコリ・ダニを吸い続けることでこうしていろんな微生物が入って潜在感染することとなり、たとえば脳の海馬(記憶を司る)に慢性炎症を起こした場合は記憶力低下、前頭葉に慢性炎症を起こした場合は思考力低下・うつ気分、延髄の血圧中枢に慢性炎症を起こした場合は血圧上昇、前立腺に慢性炎症を起こした場合は夜間頻尿の原因となります。驚くべきこととして、ダニの糞便中に含まれるプロテアーゼが気道粘膜に付着するとウイルスの感染性が100倍に増加することが報告されています(T. Akaike, H. Maeda, K. Maruo, Y. Sakata and K. Sato: Potentiation of infectivity and pathogenesis of influenza A virus by a house dust mite protease. J. Infect. Dis., 1994: 170; 1023-1026)。ウイルス感染症を予防するためにもホコリ・ダニ対策が重要であるということです。なお、通常の医学的検査ではこれらの汚染をリアルタイムに特定することは難しいですが、ゼロ・サーチを用いたバイオレゾナンスメソッドではローコストかつリアルタイムに体内のダニ汚染やお悩みの症状との関係があるかを推定し、それらを改善させるための適切な対策を提案することが可能です。

バイオレゾナンス医学的なホコリ・ダニ対策

ホコリ・ダニ汚染の対策として最優先すべきことは寝室の掃除です。特に朝起きたときに鼻炎や鼻づまりがあったり、のどがいがいがしたり痰がでるような方は、間違いなく寝ている間にホコリ・ダニを吸っています。寝室にもいろいろ掃除すべきものがありますが、布団の掃除が最優先です。普通は天気の良い日に外に干したり、掃除機だけで布団を掃除したりする方が多いと思いますが、バイオレゾナンス医学的には不十分です。まず外に干すと花粉やPM2.5といった大気汚染粒子が布団に付着するリスクが高いため、布団がさらに汚染されるばかりか、アレルギー症状などの悪化も懸念されます。またダニが死んでいない状態では通常の掃除機だけではうまく吸えないようです。バイオレゾナンス医学が推奨する適切な布団掃除の方法は、布団乾燥機を毎朝90分以上かけて高熱により一定数のダニを殺した後でその死骸やフンを掃除機で吸うという作業を行うことです。およそ2週間ほどこの方法を続けることで布団のダニは消えていくようですが、そこでやめてしまうと、冬でも暖房と加湿器のおかげで比較的高温多湿な環境ではまたすぐにダニが増殖してしまうため、毎日続けることが治療かつ予防にもなります。次にできるだけカーテンを週1回は洗うということです。カーテンは年に1回もしくは全く洗わないという方もいらっしゃるようですがこれもおおいにホコリ・ダニの汚染源となります。そして寝室の床を掃除することも大事です。特に畳である場合は掃除機ではなかなか小さいホコリが吸えないようです。そのため、スチームクリーナーという100℃の蒸気がでる洗浄機器を使ってダニを殺すことをおすすめしています。これはカーテンの掃除やお風呂のカビ対策にも使えますので家に1台あると便利です。寝室の掃除ができているかどうかの目安としては、朝の鼻やのどの調子を感じてみるといいです。掃除前後では寝室の空気の清浄度が変わり朝の鼻とのどの調子が格段と良くなっていくことでしょう。患者さんには枕、敷き布団、掛け布団、カーテン、床などの表面をティッシュでぬぐってサンプル瓶に入れてきてもらい、ゼロ・サーチを使ってダニの共鳴の有無を確認することで、しっかり掃除ができているか、ダニの残存がどこにあるのかという推定が可能です。掃除をがんばってもダニが残りやすいのは、枕、ソファー、絨毯といったものですのでスチームクリーナーまで使ってしっかり掃除をした方が良いです。それでもダニが残る場合は買い換えをおすすめしています。またエアコンや車もホコリ・ダニによる汚染源となりますので、寝室対策の後はこのあたりまでしっかり掃除していくと良いです。ホコリ・ダニ対策は薬では何ともできないことなので大変ではありますが、患者さんには「掃除という名の治療です」と説明し、がんばって対策をおこなっていただきます。

ペットのダニ対策も重要

イヌやネコなどのペットを飼われている方もダニ汚染しやすいので要注意です。特にネコのフンにいるトキソプラズマが、ダニを介して患者さんの脳内に潜在感染し、慢性的な炎症が起こることで記憶力低下思考力低下などの症状を発症していることもよく経験します。有効な対策としては、矢山利彦先生が開発された漢方生薬Anti-B・P湯(三丹通神湯)で毎日ペットの清拭をしていただくと解決します。ダニ対策を続けることで患者さんの体調が良くなるだけではなく、ペットの機嫌もよくなるというおまけつきです。

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