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本当にやりたいことをみつけたい④|起業3年目

過去の振り返りから書き始めましたシリーズですが、この記事でようやく「現在地」とつながります。

ブランディングを生業に起業して3年目を向かえる私haruが、ビジネスを一から再構築して、新たなスタートを始める過程を、そのまんまお届けします。

初見の方は、上記から読むとわかりやすいかもです。
今回は、起業3年目(2023年1月~)のことを書いていきます。




充実しているはずなのに

昨年から関わらせていただいたお仕事が、形になり始めていました。
学校のブランディングは、学校名からコンセプト、教育理念などが明確になっていき、駒井さんが代表を務める傍楽のリブランディングも完成が見えてきました。
また、サポートしていたクライアントさんのライフワークに共感して、沖縄まで撮影にすっ飛んでみたり(笑)
自分の興味が沸き立つ人やものに関われるなんて、ほんとに幸せ。
しかし同時に、「どうしてこんなに幸せなのに、不安とか焦りはなくならないんだろう?」という疑問も、心の中でずっとあった。

3月26日
今日もおつかれさまでした、怖いんだね。不安がでてくるんだね。今を生きてない?まぼろしに翻弄されぎみ。いまを見て、今いる場所、今を感じて。怖いと思うのなら、怖さを受け止めた上で、今を生きて。そして、それを選んだ自分の勇気をたたえて。

日記より


その薄っすら持っていた不安が現実になったのが、GW明けくらいかな?
それは、サービスの終了です。
なんて当たり前のことを、私は「みないフリ」してたんだろう!(笑)


走り抜けた先の、次

5月18日
いままで自分のことをあんなに考えてたのに、ここ一年は誰かのことだけを考えていられたこと、感謝だなぁ。
これからはもっと多くの?ちがうな、会ったことのないキミに、大海原で出会うための物語をつくろう。新規とか、集客とか、そういうんじゃなくて、今までやったことのない形で、役に立つをしてみよう。

やり場のない怒りや疲れがあるけど、それを人にぶつけることなく、夜ひとりで眠ってるような、やさしい人に。まだ人生をあきらめてない人に。
ローソクの火みたいに、ボーっと眺めていたら安心して眠れるような。
私がほしいものを、私はつくれるんじゃないだろうか?
それをどう出す?これから考えよう。大丈夫。明日もせいいっぱい生きようね。

日記より

私にとって「紙に書く」という行為は、思考フルで不安や焦りに囚われているときに、心の奥で思っていることを可視化する安定剤のような役割があります。なので、上記で書いているときの私は、私が書いている自覚があまりない。
いま振り返ると、「この時点で自分わかってたんじゃない?」と思うくらい、これからやっていくことにつながるものを書いていて(笑)
でも、当時の私は、まったく真意をわかっていなかった。

このタイミングで、「もう一度自分の仕事を再構築しよう。自分と向き合おう」と決めました。


自分の人生棚卸

といっても、自分のことなんて自分が一番わからない。わからないから、いまに至るわけで。
そんなとき、東京から友人が大阪に遊びにくることがありました。
久々の再開、直近のもがきを打ち明けたところ、「私が壁打ちになるよ!」と言ってくれて、すごく、ものすごくうれしかった。

その日から、たくさんの問いを与えてくれました。
―なんではるちゃんは、そう思ったの?
―この言葉について、思い出すことはある?

そんな感じで、いままで「当たり前に考えていたこと」を、隅から隅まで出していきました。私のなかでは当たり前なんだけど、「そんな考え方はるちゃんだけだよ!」というリアクションをたっぷりいただき(笑)個性って、こういうことなんだなぁっと実感。

この作業こそ、私がやり続けていた「自分セッション」そのものでした。
いままで参加者さんに散々やっていたことを、ようやく自分が経験できた!みなさんこんな思いでやってたんだなぁって、こそばゆい気持ちにもなりました。

自分の奥の奥まで潜ってみた図



私の情熱の源

頭の中で、浮かんでは消え、また考えて、、を繰り返していても、それを可視化しない限り、自分を「個」としてみることはむずかしい。
今回の作業で、「私のその思いは、いったいどこからやってくるんだろう?」がわかるまで、深く深く潜ることを手伝ってもらいました。
そうしてわかったこと!

それは、『私は人が好き』ということ。
「○○な人が好き」じゃないんです。私は、全人類が好きなんです(笑)
どの国に住んでいようが、罪を犯した人だろうが、年齢性別も関係なく、人が好き。人に対する興味関心が、何よりも高い。
そのことが私にとって当たり前過ぎて、好きかどうかすらわからなかったから、いままで言葉にできず、苦しかったんだと気づきました。

特に、これまでの仕事を選ぶ基準や、起業してやってきたことに対して、「どうしてこんなことできるの?」の理由は、ぜんぶ『だって人が好きなんだもん!』で説明できることだった。
そして、人が大好きだからこそ、私には『どんな人であっても無限の可能性がある』という自負がある。
あきらめないこと、前に進みたい気持ちさえあれば、かならず光があることを確信しているから、私はそんな人達がたまらなく愛しいし、同時に「力になりたい」と心の底から思うのだ。

これまでの点でバラバラだった経験が、ようやく線になった瞬間でした。



どうしても見つからない

自分の情熱の水源みたいなものが見つかったのが、毎日向き合い続けて1カ月ほど経ったとき。
すぐに立て直せると思っていたのに、ここから悶々期間に入ります。いま振り返ると「葛藤」なんだけどね~。

毎朝机に向かって、色んな角度からやっていきたいことを可視化して、これからの活動に落とし込んでみる。
一日かけてふりしぼった案を寝かせて、翌日みると「なんか違う」。
そんな毎日を一ヶ月以上、いっこうに前へ進んでいる感じがありません。

この間、たくさんの人に頼りました。
「私はこんなことをしたいんだけど、どう思う?」と率直な意見を聞いて回り、みなさん真剣に答えてくれました。
私が凹まないように、やさしく(涙)

6月19日
ほしかったものは、否定の中の中にあるもの。
まだうずくものがある。良く見せたい欲は、どーしても出てくる。それを引きはがした先に、ほんまの私がいるんだよね。
それをするには、どーしたらいいんだろう?

少しずつカラを割っていってるから、だいじょうぶ。私はだいじょうぶ。だいじょうぶ。

日記より

この辺りから、まわりの人のあたたかい声の中にきっと「答え」があるって気づいていているのに、受け取れない、見えていない自分がいることを感じていました。
正体のわからない相手と戦っているような、不安な毎日でした。


あきらめよう、と決めた夜

まずい。自分と向き合い続ける生活も、ずっとは続けられません。
7月も後半になり、私は毎晩「今日はここまで考えたんやけど、どう思う?」と夫へ報告するようになっていました。
いっこうに進んでる感じがしない、むしろ険しい表情になっている私を見かて、「それって体系化せなあかんやつなん?なんでそこ言語化しないといけないって思ってるん?」と、質問されるたびに「ああ、考えな”あかん”と思ってた」といつも気づきをくれました。

なのに、もがくことをやめない私(笑)に対して、
「はるちゃんは、なんでブランディングしたいん?ブランディングをせなあかんの?」
と、根本的なことを、けっこう強い口調で聞いてきた日がありました。
そのとき、こんなに考えてるはずなのに、答えられなかった自分がいました。

ここで私の思考は完全フリーズ(笑)
「え、なんなん自分。いままで何してたん。」と喝を入れたくなったと当時に、「ここまで考えても出てこなかったんだったら、もうやめない?」っていうところまで落ち込みました。

―辛い。兆しがみえない。会社員に戻って、こんなこと考えなくていい生活のほうが楽。休みの日はSUPしたり、趣味のじかんを楽しんで、仕事が終わったら美味しいご飯を夫と食べて、仲良く過ごして。それも充分幸せな人生なんじゃないか―

そんなことを本気で思って、
夜中となりにいる夫に「また会社勤めに戻ろうと思う」って言うと、
夫「はるちゃんは、ワンピースでいうルフィなんだよ。選ばれた冒険者なんだから、冒険は続けていいんじゃない?」って笑ってくれた。
この人は、私以上に私を信用してくれている。
私が絶望したとき、光をみせてくれるのはいつも夫だ。

不安で冷え切った心はあったまったけど、でもどうやって生活するかは私が決めなければ。
真剣に「もし会社員なったら」をシュミレーションしながら眠りました。あきらめるというよりも、「こういう道もあるんだよ」と安心させるために。


起きたら、世界が変わってた

一度本気であきらめたとき、ずっと囚われていた考えから、同時に開放されたんだと思います。

7月20日 朝
底をつきましたね。おめでとうございます。あー、ありがとう。
そういってもらえて何より。色々うずまいていますが、動くことに恐れはなくなったのでは?そうだね、もう大丈夫。
みんなが言っていた意味がようやくわかった。ビジネス戦略はいらない。ブランディングという言葉が矛盾を生んでいたのね。
そうそう、あなたは、その人の幸せを願っている。それが会社員だろうが、子どもだろうが。
それが、本当にあなたのみたい景色でしょう?

日記より

これまでの私は、
社会人になったとき、「好きな仕事」の選び方を失敗して、自己肯定感をなくてしまった。
その後、違う会社で経験とスキルを磨き、自信を取り戻していった。

起業するときは、「求められたこと」を素直に受け止め、行動していった。
でも、「求められてうれしかったこと」と、自分が得意だと思い込んでいるものをくっつけて、それが「やりたいこと」だと言い聞かせていた。

本当の気持ちは、もっと、もっと、シンプルだった。

それを最初から教えてくれていたのは、過去のクライアントさんたち。
なのに、色んな飾りやおまけをつけていたのは私だったんだ。

私は、感受性がつよい。
この特性で、生きづらいこともあったけど、このおかげで、人の矛盾や違和感と、真実の声の違いがわかる大人になった。

私は、人が大好き。
絶望にあきらめず、前を向いている人に、どうか笑って生きてほしい。
そんな人達と友だちになりたい。
人生を共に生きていけることが、私の何より幸せなことでもある。

そして、私は、私を信じてる。
だから人のことも信じ抜くことができる。
自分の人生を掴むための伴走を、心から楽しむことができる。

これが、誰とも比べられない、優劣もない、私がもってる個性なんだ。
やっと受け止められた。
この個性を活かして、世の中の役に立つことが、私の「本当」だったんだよね。


これが、私が対話屋をはじめようと決めた経緯です。
自分と向き合うって、ほんとに大変(笑)
やってるときは、何がでてくるかわからない不安や、自分のダメなところを受け止められないときもあった。
でも、それでも、「やってよかった」って思ってる。

だって、生きてる望みであり、意味を知れたから。
どんな時代になろうが、なにが変わろうが、もう大丈夫。
「自分に生まれてよかったー!」って、いまは心から思います。

最後まで読んでいただき、ほんとうにありがとうございました。



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