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「理大囲城」(香港ドキュメンタリー映画工作者)


Instagramからの転載です。

「理大囲城」の劇場公開が東京は12月17日、大阪は1月2日に決まりました。

私は2月12日に「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」で観ていて、まさか掲載されると思わなかったんですがキネマ旬報4月上旬号の読者の映画評に掲載されました。映画としての評価はそこにビッシリ書いたのでこれ以上何か言うことも無いので、特集上映当日のトークで興味深いことがあったのでそれを簡潔に書きたいと思います。

作品選定とトークを担当したのは、森達也監督。当日、とある新聞社のとある記者が観に来てました。森監督はそれを見つけると、「事件が起こった経緯を語っていただけませんか?」と振ると「答えられない」と返しました。私は「ああ、しゃべっちゃったらその記者のクビが飛ぶのかな」と思いました。

森監督は話を変えました。この映画、山形国際ドキュメンタリー映画祭で最高賞を受賞してるんですが、異論もあったらしいです。

「これってドキュメンタリー映画なの?」

そもそも視点が一貫して作られてる時点でまぎれもなく作り手の意図が反映されてる「ドキュメンタリー映画」な気がするんですが、ここで森監督が話したことが非常に興味深かったです。

かつて黒沢清監督と大島渚監督が提示したというドキュメンタリー映画の定義を引用し、「これはまさにドキュメンタリー映画です」と話してました。

少なくとも現時点では香港の人たちは観ることが不可能な映画だと思います。私が観た時英語字幕が付いてた記憶があるのでどこかの英語圏では上映されてるのかもしれません。そんな映画が、日本で公開されます。

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