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高校生活動レポート 「高校生とあそぼう!」編

盛岡という星でBASE STATIONでは、探究活動支援の一環として、高校生や大学生のみなさんの地域課題・社会課題解決に関わるプロジェクトに伴走しています。
 
今回は、高校生にできる子育て支援を目的として、1月28日にBASE STATIONのイベントスペースで「高校生とあそぼう!」というイベントを実現した方々の活動をご紹介します。


高校生にできる子育て支援とは

この活動に取り組んでいるのは、子どもが好きで、子育て支援施設のボランティアに通っていたことから、「自分たちもなにか子育ての力になりたい」という思いでテーマに設定した高校生2人組。自分自身も楽しみながら子どもやご家族と触れあい、子育て支援の現状を学んだことで、「子育て中の保護者が悩みを打ち明けられる場所が不足しているのではないか」という課題を発見します。そこで考えたのが、高校生がお子さんたちとあそび、その間に保護者同士が交流し合えるイベントの企画でした。
企画を実現するためにBASE STATIONに相談に来られた2人。保護者の方にとっても、お子さんにとっても楽しめるイベントを目指して実際に準備へと動き出しました。

事前準備スタート

BASE STATIONでイベント内容をご相談いただきながら企画を進めて行きましたが、一番難航したのは集客でした。当初、ハロウィンの時期を想定して準備を進めていたこのプロジェクト。盛岡市内の幼稚園や保育園、子育て支援施設からもバックアップしていただき、市内に300部ものチラシを配布しましたが、申込は残念ながらゼロ。そこからリベンジのために再企画したのが、今回1月に開催した「高校生とあそぼう」でした。
できることは全てチャレンジしたはずなのに、なぜ申し込みがなかったのか、1回目の改善点を1つ1つクリアしながらアイデアを練り直しました。
 
反省点を活かし、プロジェクトメンバーの2人があらたに加えた工夫をご紹介します
① 案内チラシをよりわかりやすく
・プロジェクトメンバーの顔写真を追加して安心感UP
・お子さんへの一言を付け加え、誰にでも参加いただけることをPR

② 申込方法を改善して参加しやすく!
・おしゃべりしながら食べていただくためのお菓子を準備することをやめ、参加費をフリーに
・予約必須ではなく飛び入り参加もOKに
 
③ イベント内容をブラッシュアップ!
・「数遊び」→「折り紙」にチェンジ

当初、お子さんとあそぶ内容を知育の観点から「数遊び」にしていましたが、参加対象の年少・年中のお子さんに楽しんでもらえるのかを考え、別の内容を検討することになりました。そのタイミングで、BASE STATIONに「教育×折り紙」というテーマの生徒が来場。さまざまな世代へ折り紙の楽しさを体験いただけるようイベント開催を目指していたことから、BASE STATIONを介してお2人とつながり、このプロジェクトに参画することになりました。
そのほかにも、保護者のみなさんにお話しいただくトークテーマは事前にポジティブな内容をいくつか用意し、より初対面でも盛り上がれるように工夫しました。
 
会場設営のなかにも、子どもが好きな2人が中心になって企画したからこそのやさしい工夫がたくさんありました。

  角が気になるテーブルには保護カバーを持参      トークテーマBOXや折り紙の折り方ガイドも用意


イベント当日の様子

イベントの当日は、ご兄弟を含む15名のお子さんと、保護者の方9名にご参加いただくことができました。さらに、高校生のボランティアも10名が参加。にぎわいのあるイベントになりました。

保護者のみなさんにはBOXからトークテーマを引いていただき、「将来お子さんにさせたい習い事は?」「最近お子さんの成長を感じた出来事は?」などの話題でざっくばらんにお話しいただきました。中には参加者に盛り上がっていただけるようなぞなぞが書かれたテーマカードもあり、ここにもプロジェクトメンバーの工夫がみられました。
お子さんたちには高校生が1人ずつ担当でつき、マンツーマンで折り紙を教えます。今回のゴールは「クリスマスリース」をつくること。

みなさん素敵なクリスマスリースを完成させました。リースの中心にある「リボン」は、実は保護者の方々が作ったもの。親子の合作になるように、お子さんたちにセレクトしていただいた色味でリボンを折っていただいたのでした。
 
子育て中のご家族同士の交流の場になることを目指して企画したこのイベント。和気あいあいとした雰囲気で、参加したどなたにとっても楽しんでいただけるような工夫であふれていたように感じます。

写真の様子からも伝わるように、お子さんにも保護者の方にも楽しんでいただきながら、「折り紙」をうまく生かして交流を図る場づくりができたのではないでしょうか。

イベントを振り返って

子育て支援施設へのボランティアなども含めると、約2年間かけて取り組んできた今回のプロジェクト。イベント後に、プロジェクトメンバーに感想をお聞きすると、「一度失敗したということもあり、不安要素が多かったけれど、本当にたくさんの方のおかげでここまで実現出来て、参加者全員に楽しんでもらうことができたんじゃないかと思う」とお話してくれました。
高校生が自分たちの力で1からイベントを企画するということは、慣れないことも多く想像以上にさまざまな困難があったのだと思います。それでも、自分自身で見出した課題意識に対して、常に「高校生に何ができるか」という問いを繰り返して工夫を重ねたことで、イベントという形で自分たちなりの解決策をひとつ実践できたのではないでしょうか。活動はここで終わりというわけではなく、「子育て支援」への興味関心はプロジェクトメンバーのみなさんにとって今後も続いていくものだと思いますが、その第一段階として、イベントをやりきれたみなさんの爽やかな表情がとても印象的でした。
 
今後は、メンバーの1人が海外ホームステイを予定していることから、海外の子育て支援について取り入れて盛岡で発信するなど、より視野を広げた活動も検討しているそう。今後の活躍も楽しみです。
 
プロジェクト活動を進めるうえでなにか実現したいことがある、地域の専門家や経験者の力を借りたいという高校生、大学生などの皆さん、BASE STATIONをご活用ください。
また、若者への知識提供や共創にご協力いただける方がいましたらぜひBASE STATIONまで!


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