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フグタ社長業務日誌『年度末のもう一仕事』

このシリーズは2007年9月~2008年9月まで1年にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。※巻6は自2008年3月1日~至3月31日。

フグタ社長業務日誌(巻6-3):3月31日(月)

 知らんふりをしたり、先送りしたりしていた問題が、山のようにある・・。
 年度末なのである。夏休み最後の1週間の宿題に追われる磯野家のように慌ただしい。私が総編集長をしているメルマガもせっせと書いた。社内報の取材や業界誌のインタビューやイントラの動画撮影も着々とこなした。

 しかし、マスハゲ君に頼んであった板金の溶接漏れの問題は結局ほとんど手つかずだし、ガソリンのマージンの件も店ざらしのまま。ギョーザと軍艦巻きの出前もほったらかしだ・・。
 とりあえず、夜なべ仕事で来期の予算だけは何とか確保した。とはいえこれもやっつけ仕事ではあるが・・。

 年度末のもう一仕事は「季芳」の件だ。
 「宮崎牛、伊勢海老、青パパイヤなど九州の厳選素材を味わい豊かな李芳スタイルでお楽しみください〜九州特選素材の宴~」が3月いっぱいで終わってしまう。

 「ねえ、いつ行くのよ・・忙しい忙しいって、それも先送りなわけ?」と女房がうるさい。急がねば・・。
 3月29日午後5時27分、社宅発。同43分、東京・紀尾井町のグランドプリンスホテル赤坂着。同ホテル内の中国料理店「李芳」で女房、秘書(息子)らと夕食。思えば久しぶりの家族水入らずの団らんである。
 午後7時49分、グランドプリンスホテル赤坂発。同57分、社宅着。

 さて明日から4月、新年度だ。社員の皆さんには、ぜひ気持ちを入れ替えて、フレッシュな気分で業務に邁進していただきたいものである。

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注:
3月の業務日誌は3本だけである。秘書がサボっていたわけではない。「首相動静」が膠着してほぼ毎日同じような状況が続いていたのであろう。
「李芳(りほう)」は、いわゆる「赤プリ」地下1Fにあった中国料理店である。ホテルが老朽化のため2011年3月末に営業を終了し、取り壊し再開発となったため閉店。「李芳」姉妹店は大津、広島のプリンスホテルで営業している。
※『フグタ社長業務日誌:年度末のもう一仕事』は、ブログ『tanpopost』に2008年3月31日 付けで掲載したものです。


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