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論語講座(東京)開催しましたよ 篇

1年の時を経て、論語講座再開!

 ということで、4月19日(金)に論語講座(東京)を再開する運びとなり、実施してきました。第一期は、どちらかというと道に迷った大人たちが集まって学びあっていたのですが、今期(今期というにはもはや別物かもしれない、と思いつつ)は若者をメインターゲットとしております。

 ※その経緯は、前回の記事をご参照ください!

儒教と道教

 東京は一旦、ストップしていたのですが「東洋哲学ゼミ」としては福岡のTAOにて月2回のペースで続けておりました。ただし、内容は論語ではなく『荘子』です。

 個人的には『荘子』に代表される老荘思想と、『論語』をミームとする孔孟思想道家と儒家といっても良いかもしれない)は、相反するものではないと思っています。

 しかし、文章の表意だけを取ってみると真反対ですね。

 例えば、荘子が一番重要視している思想の一つに「無為自然」があります。よく、老子や荘子をかじった人が

何をやっても無駄なんだ

という風に捉えてしまっていることが多いのですが、主客が逆ですね。何をやっても無駄なのではなく、何もしない(無為)自然の状態のままでいるのが良い、ということです。

 例えば、出世すると嬉しいですよね。大事な人がいなくなると悲しい。人にバカにされたと思うと怒る。好きなことをしていると楽しいですね。

 でも、こうした喜怒哀楽が、やりすぎて踏み外したり、自らを傷つけたりして、人生を生きづらいものにしてしまいがちです。

 荘子は「だから何もするな」と言っているわけではないと思います。多分。その証左に、荘子は結婚もして奥さんもいましたし、普段は食べるために農業をやっています。

 ただ、喜怒哀楽に振り回されるな、と。

バカにされたー!

と怒るのではなく、そんなものは最初からなかったんだ、と。全ては大きな道の中にあるのだ。無為自然にあるが如く生きていくのだ、と説いているわけです。

 ですから、好きなものを楽しむのではなく、道を楽しむのだ、と。
 これが道楽者の真意なのですが、ぼくも含めてまだまだ道は遠いです。

 一方で、儒学の中でも『論語』における孔子は、この考えとそんなにかけ離れていないですね。

過ぎたるはなおもって及ばざるが如し

とかですね。儒学的に解釈すると中庸です、という話になるんですが、それだけではなくて、やはり孔子も道を強烈に意識しています。

やはり『論語』は楽しい

 こうして久々にぼく自身も論語に触れたわけですけれども、やはり論語は具体的で楽しいですね。

 一番、大事なことが最初に書いてあるわけですけれども論語の最初の一節はこういうものです。

子曰わく、学びて時に之これを習う、亦また説ばしからずや。朋遠方より来たる有り、亦た楽しからずや。人知らずして慍みず、亦た君子ならずや。

『論語』学而第一より

 これは意訳されて、常に学び続ける姿勢の重要性を強調している、と理解されています。学びは一度だけではなく、繰り返し積み重ねていくことで初めて意味を持ち、それが人を満足させるという孔子の教え、、、云々と皆さんも一度は学校の漢文の授業などで見たことがあると思うのですが、本当にそうでしょうか?

 勉強って、学んだ後、復習して何か楽しいですかね?

 では、ここで孔子が「学ぶ」と言っている意味と「習う」と言っている意味は何なのでしょうか?

 かつ、反復学習が重要であることは間違いないのですが、これ自体は極めて老荘的です。とまぁ、ここでは書き尽くせないような濃い学びを今後も月一回でお届けして参りますので、皆様、ぜひご参加くださいませ。

 今回も、このnoteを見て、全く影も形も認識していなかった方がお一人参加してくれました。朋友が遠方から来てくれたんですね。楽しいですね!

次回告知!

日時・場所

 2024年5月17日(金)19:00-20:30
 ※時間が30分早くなっておりますのでご留意ください。
 終了後、懇親会を開催します。
 あらゆるセミナー、勉強会は本質的には懇親会が本番です。
 懇親会への参加は必須としておりますので、よろしくご理解の程をお願いいたします(懇親会費用は実費)。

 また、懇親会のみの参加は受け付けておりませんのでご了承くださいませ。

 会場は、新宿駅西口近辺の貸し会議室を予約しております。
 参加者には個別で会場の情報をお送りいたします。

会費・定員

 会議室をお借りして運営するため、会費を徴収させていただきます。

 大人:1,000円
 学生まで:無料

といたします。また、定員は20名とさせていただきます。参加者が定員に達し次第、締め切らせていただきますので、ご了承くださいませ。

必携図書

 『論語』を購入の上、ご参加ください。

 Amazonで正規品はややインフレしていますが、中古品もたくさんあるようです。古本屋でお手軽に手に入れていただいても構いません。また、ぼくは岩波文庫の金谷 治版を使用していますが、解説本ではなく正規の『論語』であれば、出版社、訳者の種別は問いません。

参加方法

 この記事にコメントをいただくか、

 hayashida@chinoasobi.com

まで「参加希望」と記してメッセージをください(定員は先着順とさせていただきます)。

 なお「福岡でも開催して欲しい!」との声を受けて、毎月一回、太宰府市にあるカフェミュークでも開催することとなりました。

 こちら、第一回目のキックオフは

 2024年5月12日(日)16:30-18:00となっております。
 太宰府は定員が8名となっておりますので、参加ご希望の方はお早めにお知らせくださいませ。

(了)

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