ロイドフットウェア・マスターロイドのフルブローグ「ダウニング」。

ロイドフットウェアについて、知りうる限り簡単に。

日本人の足に合うような本格革靴を英国（英国靴の聖地・ノーサンプトン）で作っている、日本の会社です。なので、フィッティングの要となるラストも、日本人向けのものを日本人が企画しています。

一時期は、上述のマスターロイド（最上級ライン）はエドワード・グリーンが製造していたそうですが、今はクロケット&ジョーンズのはずです。何にせよ、手練れの職人たちによるハンドメイドです。

このロイドは5、6年ほど前、「ステマか？」と思うほど不自然なくらい推されていた時期がありました（気のせいかな。）。
ただ、銀座にある店舗としてのロイドフットウェアは、店主の人柄や見識等を含め、靴好きにも評判が良く、私は当時大阪に住んでいながらも、気になりはしていました。

たぶん、なんばの高島屋だったと思うのですが、実際に眺めてみたり試着をしてみたら、現代の靴にしては革質が非常に良く（固すぎずも柔らかすぎずもなく、しかし十分なボリュームは感じる。）、さらには見た目に色気もあり（サッとブラシをかけただけでも光沢が滲む。）、確かに本格革靴と呼ぶに相応しかったです。

で、ちょっと悩んだ末にフルブローグの「ダウニング」を購入しました。もちろんマスターロイド。新品の革靴を買ったのは、これが最後な気がします（2018,19年頃の話。）。

ラストについては、「日本人向け」を殊更強調していただけに、どんなものかお手並み拝見という感じだったのですが、一言でいえば、さすが。
フィット感でいえば、手持ちの革靴で一番です。

ドレスシューズですから、長い距離を歩くことはいささか無粋ですが、長時間歩行すら、何ら問題ありません。それくらいイイ感じ。

トップリフトを交換して以降、ここ1年ほど履いてなかったのですが、3月からは少し前にここで書いた「ジョンストン&マーフィー」と変わる形でローテーションの要として復帰し、概ね週イチで履いています。

なので、思い出したことも多く、いまのロイドフットウェアはどうなのかな、と気になりもしたので、ウェブサイトを覗いて見ました。

当時は、6.5万円くらいだったように思いますが、今はほぼ10万円するのですね。

値上がりはどこのブランドもそうだから、特段思うこともないのですけど、気になるのは、このロイドが最近「Cシリーズ」という廉価ラインを作っていること。そして実際にCシリーズのレビューを見ても、評判はあまり芳しくない。
実物を見たり履いたりしたことは当然ないのですが、たぶん評判のとおりなんでしょう。残念ながら。

あまりお金のない若者にも、革靴の裾野を広げていかなければ、業界全体が先細りになるのは目に見えているので、仮に自分が経営者ならどんな舵をとるだろう、という感じではありますが、創業者が憧れ、今の代表も愛してやまないであろう「本物」に、ともすれば傷がつくような行為はしてほしくなかったな、というのが正直なところです。

海外の他社であれば、遠慮なくハイエンドのビンテージを買いましょう、と言えますが、ロイドは、東京に出てきてから銀座のお店にも行き、店主とお話をさせていただいたこともあったりで、「Cシリーズを買うなら中古のマスターロイドを買いましょう！」などとは、大きな声でも言えず。。

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「ニューバランス 2002R GTX」

現在手持ちの576レザーや1500のような「Made in ENGLAND」、996のような「Made in U.S.A」ではないのですが、間違いなく傑作です。
1300のグレーが大流行した15年ほど前は、その履き心地と、あと値段に関し「1300は、スニーカー界のロールスロイス」などと形容されていましたが、履き心地に関してははるかに上を行っている。

純正のレースはブルー（ネイビー）でしたが、配色のバランスを考えて、グレーに変えました。アメカジって、広義では当然いろいろなんですけど、私の中では「ネイビー✕グレー」（スエットパーカーのグレーと、デニムのネイビー）なんですよね。いろんな服を着ますが、若い頃の「服育」の影響か、落ち着くというか、根幹にある基本線はそこです。

だから、この2002Rのような、ネイビーの強靴が一足あるだけで、コーデが安定します。グレーのスエットもぶっとい軍パンも流行りの黒パンも、当然デニムもばっちり。

今冬のワンマイルウェアは、ボンクラのグレーパーカー、Eガーメンツの紺ベスト、グラミチのネイビーのフリーストラックパンツにこのスニーカーで鉄板でした。
ちなみに写真で着ているのは、ポータークラシックのロングアロハと、SCYE BASICSのイージーパンツ（色はグラファイト）。外していますがサングラスはオリバーピープルズで、レンズは水色。
とっくに40過ぎてる身なので、これくらい力感が抜けている方がいいよなぁ。

そういえば30後半、40直前になったとき、馴染みの服屋の店員（同世代）に「そろそろ、スニーカーも卒業して、革靴でキメたいですよね、40の大人として。」なんて話をした記憶がありますが、ニューバランスは別ですね。

次買うならMR993のバーガンディがいいナ、なんて思ってます。