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外資系/アメリカで就活する際の給与交渉のアドバイス

日本の外資系企業またはアメリカの就活において、無事にオファーが出たら、そこからの交渉はこちらのモノです。オファー金額を提示されたら、給与交渉は必須です!私は以下の交渉術を使って、当初提示された金額よりも35%以上高い金額で契約したこともあります。ぜひ参考にしてみてください。

給与交渉のポイント①

給与交渉において最も大切なのは自分の中で、いくらの金額ならオファーを受領できるか?をあらかじめ決めておくことです。金額を決めておけば、採用担当者とのやりとりもスムーズになります。

担当者側も具体的な金額無しにただ金額を上げてくださいという依頼では、金額を上げたところで候補者にその金額でオファーを受領してもらえるかが分からないので社内での交渉がしにくいです。

なので、「XXX円の提示であれば満足です」や「今の金額からXX%アップであればすぐにオファーを受領します」という風に具体的な数字で想いを伝えましょう。

給与交渉のポイント②

自分の中で具体的な金額を決めるためには、他の会社であれば自分の市場価値はどうなのか?を知っておくのが良いです。そして、「競合他社の〇〇ではXXX円の条件と提示されています」と伝えるのが給与交渉において非常に有力です。

そのために、転職活動で並行して他の競合他社も受けておくことをおすすめします。面接のタイミングは重要ですが、なるべく早い段階でそれらの企業から想定年収を聞いておくことで、本命の企業の給与交渉に役立てることができます。

給与の構成について知る

外資系企業やアメリカでの給与は主に以下のような内容で構成されています。

- ベース給与(Base)
- ボーナス給与(Commussion, Gratitude等)
- RSU/Stock Option
- Sign-On Bonus ⇐おすすめ!

一般的な日本企業ではベース給与となるものが年収とされることが多いと思います。さらに営業職に就いている方でしたら、コミッションという表現も聞きなれているのではないでしょうか。私は技術営業職ですので、今回は営業職を例に給与交渉のアドバイスをご紹介します。

ベース給与とボーナス給与

営業職の場合、ベース給与とボーナス給与の割合が6:4や8:2という風に会社ごとに決まっています。そしてベースとボーナスを足し合わせた合計金額のことをOTE (On Target Earnings)と呼んでいます。

ベースとボーナスの割合は会社によったり、さらに営業組織内の部門に依存したりするので交渉することは難しいのですが、ここで確認すべきことは①ベース金額を上げることができないか?②ボーナス給与はどんな条件で100%もらえるのか、の2点です。

①は給与交渉の要と言える最もオーソドックスな依頼でしょう。ベース金額が上がれば、必然とボーナス金額も上がりますので、分母を増やしてくださいと依頼する方法です。ベースは営業成績に関係なく確実に会社から支給される部分ですから、この金額が高いに越したことはありません。

②もボーナスが支給される予定の方には非常に重要です。例えばOTEが2000万円で、ベースが1200万円+ボーナスが800万円の予定の場合、ボーナス400万円はどんな条件のときに達成とみなされて満額もらえるのか?ということです。ボーナスは毎月の個人Quota(営業成績)に対して100%達成したときに毎月もらえるのか?それとも四半期ごとのチームQuotaに対して計算されるのか?などです。この確認を怠ると、入社後に想像していた給与体系と違った!ということが起こるのでよく確認しましょう。

ただし、このベース/ボーナスの項目は、そもそも採用されるポジションのレベルによって会社側も提示できる金額の上限が決まっていることが多いので、交渉して少し上げてもらうこともできるかもしれませんが「これ以上は出せない」と言われることがあると思います。その場合は次の方法を試しましょう。

RSU/Stock Option

RSUはRestricted Stock Unitの略で、一言でいうと採用後数年間にわたって一定数の自社株を付与しますよという制度です。Stock Optionは自社株をあらかじめ決められた(低価格で)購入することができる権利です。RSUとStock Optionどちらも強力な制度ですが、RSUの場合は給与の一環として株が「付与」されるのに対して、Stock Optionは「株を低価格で購入できる権利」なので、最終的には自腹で株を買わなければいけないという違いがあります。

企業によっては、ベース/ボーナスは交渉の余地がないけどRSU/Stock Optionであれば調整できるということがあります。特に成長中の企業に転職する際にはどちらのケースでも株価は大幅に上がることが期待できますので、多めにもらっておいて損は無い交渉ポイントです。

Sign-On Bonus⇐おすすめ!

サインオンボーナスとは、サインオン(雇用契約時・採用時)に際して一時的なボーナスを支給しますよというものです。日本では聞きなれない言葉ですが外資系企業では取り入れているところもあります。

実はサインオンボーナスは、各職種の給与レンジに影響されることなく、多くの会社では採用マネジャー自身の裁量で決めることができるものなのです。ベース/ボーナスの交渉は上述の通り、職種によって上限が決まっていることがあり、その場合金額を上げたい場合には、部門のVPの承認を取って・・・等時間がかかるため断られる可能性がありますが、サインオンボーナスは一時的な支給のためかなり交渉しやすいです。最後の一手としてぜひサインオンボーナスについて質問してみてください。

以上が給与交渉時のアドバイスとなります。もちろん提示されたオファーに納得するのであれば交渉は必要ありませんが、少しでも上を目指したい場合には、オファーにサインしたい気持ちをぐっとこらえて上記の交渉をしてみてください。みなさんの成功をお祈りしています!

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