見出し画像

30歳から20歳の自分に贈りたい、やってよかったこと、後悔していること

この10年間はとても濃い時間でした。19歳で中国に留学し、北京の日本大使館で成人式を祝って頂いたのが20歳のころ。いつかは海外で一人のプロフェッショナルとして働くことを目標に、28歳の時にシリコンバレーのIT企業のセールスエンジニア職につく事ができました。

この10年間、私の人生はキャリア・自己実現の比重が大きかったように感じます。上手くいったこともあれば、もっとこうすれば良かったと反省することもたくさん。自分を誇りに思う一方で、犠牲にしてしまったものの尊さに気づかされることもあります。

30歳は良い節目ということで、過去を振り返り、10年前の自分に贈りたい言葉をまとめてみました🌸


やって良かったこと


■お金について学び、自分に投資したこと

お金について学んだと言っても、難しい経済学を勉強したわけではありません。もちろん怪しいセミナーに行ったわけでもありません。シンプルに自分で本を読んだり人と話したりして、少しずつお金に関して信用できる情報を集めてリテラシーを高めていきました。

今の時代、本やネットでいくらでも情報は手に入るようになっています。お金の守り方、お金の増やし方、運用について学んでおくと、社会人になってすぐに役に立ちました。

さらに自分の枠を超えて、世の中のお金はどう回っているのかを、企業の観点、国レベルの観点から理解できるようになれば、ビジネスにも強くなりますし、グローバル経済についても一通り話についていけるようになります。

理解することだけではなく、自分に投資をした、というのも20代でやってよかったことです。20代のうちに自分に投資したものは全て将来大きくなって返ってくると信じて、留学、資格習得、読書、レストラン、旅行などにお金をかけましたが、それは正しかったと感じています。

特に、羽振りの良い外資系IT企業では、給与体系にRSU(制限付き株ユニット)が含まれるということを知ってからは、転職や資産形成の考え方も大きく変わりました。自己投資における出費も多かったものの、20代のうちに基礎となる資産形成ができたのはこれに気づけたことが大きいです。

■教養を身につけたこと

歴史、文化、言葉、料理、政治、地理…教養に含まれる文脈はとても幅広いです。今でも基本すら怪しい、苦手な分野(科学や物理はその最たるものです…)も多々あるので、全ての分野に詳しいとは専ら言えませんが、幅広く色んな教養を身につけるよう意識してきたので、基本的にどんな年代のどんな背景の人とも、いわゆる「小話」ができる自信はあります。

特に海外で生活しようと思うと、なおさらその地に特化した知識がいりますし、グローバルな視点も必要になります。人と話すことを楽しみ、ニュースを見て情報収集し、常に学ぶ姿勢を持ち続けるように心がけています。

私は学生時代、自分の学歴に満足しておらず、志望校に合格できなかったモヤモヤをずっと抱えていました。30歳になって思うのは、学歴は大事ではあるけど、ひとつのラベルにすぎないこと。海外で生活して感じますが、日本の大学名に詳しいアメリカ人なんてほとんどいませんし、正直誰も気にしてません。学歴に囚われすぎず、何がしたいか、どんな人間になりたいかの軸で考えることによって、のびのびと自由になれた気がします。

まだまだ知らないことは星の数ほどありますが、30歳になっても学ぶことを楽しめるのは、20代のうちに基礎となる教養を身につけられたおかげかなと思っています。

■どんな生活がしたいか、から逆算してキャリアを選んだこと

日本の就職活動って、ある意味で酷だと思います。なぜなら、大学の専攻に制限されずに、どんな職種にも応募できるので、卒業後に何にでもなれる = 選択肢がありすぎて何がやりたいか分からない、ということになりかねないからです。

幸い、私は大学時代にサンフランシスコに滞在する機会があったので、多くのエンジニアたちと出会い、これからはテック企業だ!という思いから、IT企業に就職したいという思いがあるのは固まっていました。

そこからどんな職種に就きたいかを考えたときに、どの職種がいいかは分かりませんでしたが(というか、どんな職種があるかすら分かりません。まだ働いたこともないのに!)どんな生活がしたいか、から逆算しようと決めました。

  • 裕福でなくてもいいけど、生活にゆとりができるだけの収入は欲しい。

  • 出社するならハイヒールを履いて、自分の好きな服装で仕事がしたい。

  • 平日夜・土日は自分の好きなことがしたい。

シンプルですが、こんな感じです。収入は欲しい、好きな恰好で出社したい、残業したくない・・・なんともわがままですねw でも、自分の人生なので、自分の好きなように生きるべきだと思ってます。

仕事のために生きる、ではなく、生きるために仕事をする。その代わり、この生活を手に入れるために必要な努力は何でもすると決めていました。

正直、この3つが満たされるのであれば、職種は何でも良いと思っていました。新卒で就いた最初の仕事は、部分的にしかこれらの条件が満たされていませんでしたが、セールスエンジニアの仕事に転職するに至り、今のところ生活には満足しています。

■早いうちに語学力を身に着けたこと

私は大学生の間に中国語と英語を勉強しました。英語に関しては、それから20代で時間をかけて、ビジネスでも全く問題なく使えるレベルまで引き上げていきました。

社会人になって、語学力があるか無いかでチャレンジできる仕事の内容も変わってくると感じています。語学力があれば、チャンスをものにすることができるので、早めに身に着けておいて良かったです。学生のうちに英語と中国語を両立できたのは、その後の人生に良い影響を与えていると思います。

アメリカに来てからはスペイン語にも取り組んでいて、街中で見るスペイン語が読めるようになったり、メキシコ人の友達と簡単な会話ができるのはシンプルに楽しいです。語学を一つでもマスターすれば、そのあとに学ぶ言語は似ている部分や違う部分の発見ができて面白いです。

後悔していること


■友情を後回しにしてしまったこと

一番大きな後悔は、間違いなく友情を後回しにしてしまったことです。キャリアや自己実現に邁進するがあまり、友情を構築する、保つということがずっと後回しになってしまいました。

例えば、私は20代の間に中国とアメリカにそれぞれ留学していますが、留学で出会った人の中で、それ以降連絡を取り続けているのは何と一人だけ(!)。

留学に限らず、大学生の時も、社会人になってからも周りには私のことを気にかけてくれる友達がいたはずなのに、彼らや彼女らの心遣いを無碍にしてしまったのではというのが後悔としてあります。

言い訳をすると、そもそも昔から友情を育むのが得意ではなかったのです。大人になってからも、留学や上京などがあり、アメリカに移住するまでは同じ場所に2年以上住んだことがありませんでした。

良くも悪くも、人とぶつかり合って生きてきたことが無かったのかと思います。言葉が悪いですが、人間関係を切り捨てても生きていける環境だったのかもしれません。

アメリカに移住してようやく生活が落ち着いた今、新たな地元となった場所で交友関係を築くようにしています。また、今自分の周りにいる昔からの数少ない友人たちは大切にしようと気持ちを新たにしています。

■"自分のため"に割くエネルギーがなかったこと

21歳でアメリカの大学に留学した時、私はいかに早く成長できるかばかり考えていました。目の前のことに精一杯で、勉強したりネットワーキングにいそしむ日々を送っていました。

そんな中、クラスメイトのブラジル人の女性と、放課後は何をするの?という話をしていたら、「うーん、まず家に帰ってコーヒーでも飲んで寛ごうかな。それからしばらくしたらネイルでもやるつもり。そうこうしてたらディナーの時間だね~」と言っていました。

いたって普通の回答じゃない?と思われる方もいるかもしれませんが、私はそれまで「自分のために何かをする」ということを、自己実現やキャリアの文脈以外で考えたことすら無かったので、コーヒーを飲んで寛ぐ!?ネイルのために時間を確保する!?こういう時間の使い方もあるのか!と衝撃を受けたことを覚えています。

時は流れて20代後半、ようやくキャリアも落ち着いてきたころになって、「自分のために何かをする」、「丁寧な暮らしをする」、「装いを楽しむ」ということをようやく発見できた気がしています。

Youtubeなどのカテゴリで、「ライフスタイル」というのが
あるのを知ったのもここ数年のことです😂

20代はかけがえのない若さを楽しむ時期でもあります。20歳の自分に話しかけられるなら、もっと自分のために何かをしたり、日々の暮らしを楽しむことに目を向けてみたらと言ってあげたいです。

■妊娠に関して知らないことだらけだったこと

これは書くか迷いましたが、もし読んでくださってる方の中に少しでも参考になる方がいればと思い、書くことにしました。

20歳の自分に言いたいのは、いつか子供が欲しいと思っているなら、とにかく早くから情報収集して、妊娠のプロセス、卵子凍結・精子凍結・不妊治療・保険のオプションなどについて知るべきということです。知ってるだけで大きな差がつきます。

私たちは子供が欲しいと思っているのですが、残念ながら2年前に流産しています。妊娠検査薬で陽性が出た時のうれしさといったら、言葉ではあらわせないほどでした。

妊娠検査薬の陽性結果を、パートナーにサプライズで見せる、といった趣旨の動画がYoutubeなどには星の数ほど上がっていて、どれもハッピーエンドに見えますが、その裏で全妊娠の約15%が流産に終わってしまうことはあまり知られていません。

家族で過去に流産した女性がいなかったため、今までの人生で流産を想像したこともなく、妊娠=子供を産むことになるとばかり思っていました。そのため、流産が分かった時はとてもショックでした。

しかも、私の場合は胞状奇胎という珍しい異常妊娠による流産だったので、外科手術と回復期間約8か月が必要で、次の妊娠を目指せるまでにとても時間がかかってしまいました。それからも結局うまくいかず、今年はIVF(体外受精)をすることに決めました。

いざ、妊活・不妊治療をする当事者になると、現実を突きつけられている気がして、なかなか情報収集に踏み切れないと感じることもあります。

20歳の若いうちに、軽い情報収集のつもりで、どんなプロセスになるのか、何に保険が適用されて何が対象外なのか、などカジュアルにもっと知っておけば、今感じているようなプレッシャーが減ったのかもしれないと思います。

おわりに

30歳になって、どんな気持ち?と周囲に聞かれるのですが、正直30代の突入が楽しみで仕方がないと思っています。確かにアラサーで、若い子からしたらおばさんかもしれませんがww ようやく生活基盤が整って、日々を楽しむ余裕が出てきたなと感じています。

カリフォルニアでは老若男女問わずアクティブな人が多いので、彼ら彼女らの存在が、30歳はまだまだこれから、と思わせてくれる良い一因なのかもしれません。

ちょうど30歳になった年に10年モノのパスポートの更新がありました。20代に区切りをつけ、40歳までのこれからの10年間も楽しみにしたいと思います🥰


最後までお読みいただきありがとうございました!
スキ・フォローよろしくお願いします☺

この記事が参加している募集

熟成下書き

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?