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今年は4回も転職活動に失敗した話

あっという間にもうすぐ12月…時間が経つのは本当に早いですね!まだ2023年を振り返るには少し早いですが、アメリカでは11月下旬の感謝祭を封切りに、一気にホリデーモードに入っています。なんやかんやであと数週間でクリスマス、そして年末になるので、ちょっと早いですが今年の転職活動記を書き残しておこうと思います。

今年はプロモーションを達成したり、技術資格を習得したりと日々の業務に励む一方で、こっそり4回も転職活動に挑戦していました。(笑)


なぜ転職活動?

新たな技術領域にチャレンジしたい、

というのが一番の理由です。

来年で現職のデータ系製品のセールスエンジニア職に就いて丸5年となり、またアメリカでの勤務も3年目に突入します。

業務の内容としてはシンプルに、

元々日本で日本のお客様向けにやっていたセールスエンジニアの業務を、アメリカでアメリカのお客様向けに英語でやる

ということなので、英語/アメリカのビジネス現場に慣れさえすれば、技術的な観点で特にキャッチアップが必要な内容はあまりありませんでした。

データ領域にはざっくりと

✅データアナリティクス
✅データエンジニアリング
✅データサイエンス

の3つの分野があります。

私が携わっている主製品はデータアナリティクスの分野なのですが、5年間も同じ仕事をしているとある程度の知識・経験は一通り身に着きます。

すると、隣の畑がどんどん青く見えて来るのです。(笑)

当然ながらデータアナリティクス分野もまだまだ需要がありますし、データアナリティクス分野で一生食べていくというほどの知識・経験を身に着ける、というキャリアの選択肢もあります。

ですが、昨今のAI/MLの興隆において、より影響のある分野はデータエンジニアリングとデータサイエンスだと個人的には思っています。

私は最新技術の進歩と共に自分の技術スキルも伸ばしていきたいので、今いる場所にずっと留まるよりかは、どんどん外部のポジションにも挑戦したいという思いが強まり、転職活動をするに至りました。


転職先を選ぶ基準

私の中で、セールスエンジニア職で転職先を検討する際に絶対に外せない基準がいくつかあります。

  • 圧倒的な市場優位性がある製品であること

  • 自分が自信を持って売れる製品であること

  • お給料が大幅に上がること

どれも重要ですが、一応上から順番に優先度が高いです。

🌟圧倒的な市場優位性がある製品であること

は、営業部門の構成員であるセールスエンジニアにとって非常に重要です。なぜなら売上に直結するからです。

営業に重要な要素はいくつもありますが、「何を」売るかはその中で最も重要な要素だと私は思います。

いうなれば、不動産を買う時に重要なのは「Location, Location, Location (一に立地、二に立地、三に立地)」と言われるくらい、不動産で成功するには「立地」が大事なのと似ていると思います。

市場優先性がある理由としては、「その領域に競合他社が少ないから」かもしれませんし、「技術が他社製品より優れているから」かもしれません。どんな理由にせよ、製品自体が優れていれば、それだけで売上が立つといっても過言ではありません。

どうやって市場優位性がある製品を見つけているかというと、興味のある技術分野におけるガートナーのMagic Quadrantを参照したり、現職から転職していった元同僚の話を聞いたりしてそこから調べたりしています。

🌟自分が自信を持って売れる製品であること

は、現職に着いてから身に染みて感じた重要な基準です。

営業において、自分の熱意や思いはお客様に必ず届くと思っています。(それが商談成立という形でなかったとしても)

私は、自分が

この製品が大好き🤩!と心から思える
= 自社製品のチャンピオンとして自信を持って売れる
= この良さをもっと多くのお客様に実感してもらいたいと思える

そんな製品の販売に携わりたいと思っています。

🌟お給料が大幅に上がること

転職する側も時間と労力を投資して挑んでいるので、相応の報酬は交渉します。家のローンも車のローンもあるので、収入は死活問題です😅

上記の2つの基準を満たしている企業であれば、大概提示されるお給料も高めですが、未上場のスタートアップや、給与プランに株式が含まれていないなどの場合は慎重に検討します。

ちなみに、米国では求人情報にお給料の明記が義務付けられている州があります。カリフォルニア州では義務付けられているので、求人情報を見れば上限値と下限値が示されており、面接を受ける前から心の準備をすることができます。


どこを受けた?

  • データ基盤系の新興企業2社

    • Magic Quadrant や過去のnote記事などから、ご想像にお任せします。1社は上場済、もう1社は近年中にIPO予定

  • Google Cloud

  • データエンジニアリングに関われる製品への社内異動


結果は?

タイトルにある通りですが、どの企業もオファーをもらうまでたどり着けず…でした😅

最も選考が進んだのがGoogle Cloudで、最終プレゼンまでやりました。こちらはいつか別途記事で面接の様子などをご紹介したいと思います。(Googleの面接は特殊なので)

👇英文レジュメの書き方に興味がある方はこちらもご覧ください!

一番あっさり終わったのが未上場のデータ基盤の企業です。

上述の

✅データアナリティクス
✅データエンジニアリング
✅データサイエンス

の全ての分野を横断する製品のため、それぞれの専門家が必要とのことでしたが、Hiring Manager曰く、データアナリティクスの人員は今足りていて、データエンジニアリング分野の専門家を探しているとのこと。

今年は特にデータエンジニアリングの勉強をしてきたつもりですが、必須となるSparkの経験が無かったことからカジュアル面談で終わりました。

残念ではありましたが、

早い段階でミスマッチが分かるのはお互いにとって良いことです。


さて、上場済みのデータ基盤の企業では、Hiring Managerの一次面接、二次の技術選考を突破して、三次のセールスシナリオに基づいた面接まで進みました。この企業は志望度が一番高かったので、私も気合を入れて回答し、手ごたえも良かったと感じていました。

そう、お祈りメールを目にするまでは…


まさか技術選考に通った後で、自信があったセールスシナリオの面接で落ちるとは夢にも思っておらず、とてもショックでした。

思い返せば、セールスシナリオ・売り方に関しては現職で慣れが出てきていて、このやり方が正しい、という驕りがあったのだと思います。

売る製品が変われば売り方も変わる、ということを念頭に、もっとリサーチしないといけなかったと反省しました。セールスは奥が深いです…

最後になりますが、興味深かったのが、データエンジニアリングに関われる製品への社内異動です。

すでにその製品のセールスエンジニアである同僚が、「社内異動だし、ピスタチオの経験と技術知識があれば間違いなく合格できるよ!」と言ってくれていたので、簡単な道のりで無いにせよ、良い線までいけるかもと期待していました。

そう、Hiring Managerと面接するまでは…


30分の一次面接で、前半はお互いの自己紹介をしたり簡単な経歴の説明をしたりとスムーズだったのですが、後半からは「あなたが今すでに行っているその製品の啓蒙活動を説明してください」と言われ、雲行きが怪しくなりました。

えっ、私…いまは別の製品の担当なんですけど…


と言いたい気持ちをぐっとこらえて、その製品の販売に貢献した話をいくつかしましたが、どれも影響範囲の小さい話で、決してスケーラブルな活動ではありませんでした。

この、「既に創意工夫を凝らしてその製品の啓蒙活動を社内外で行っている」というのがHiring Managerが社内の候補者に一番望んでいる要素だったらしく、現段階では次の面接に進まないことになりました。

この製品は比較的新しいため、そのチーム自体がシードAラウンドのスタートアップのような雰囲気です。そのスタートアップを活かすも殺すも初期メンバー次第です。

Hiring Managerは社外の候補者であれば他のスキルが秀でていれば採用するけど、社内の候補者であれば既にその製品に社内イチ詳しく、一日目から全力で販売活動に貢献してくれるトップの人材を採用したいと言っていました。

そんなこんなで、今年の転職活動は幕を閉じました。


転職活動してどうだったか

結果だけを見ると4戦4敗なわけですが、それでも、今年転職活動に挑戦して本当に良かったと思っています。理由はいくつかあります。

  • 自分の市場価値の把握ができた

  • 将来のキャリアと現在地のギャップが理解できた

🚀市場価値の把握

アメリカに来て2年強ですが、今後もアメリカで生活していくのでどこかのタイミングで他社に転職することになると思います。

今年の結果は残念でしたが、それでもシリコンバレーのテック企業で現地候補者と肩を並べて選考されたときに、どこまで進むことができるか?を知れたのは大きな収穫でした。

特に(今の専門領域ではない)データエンジニアリングの技術選考に通ったり、Google Cloudでは最終選考まで進めたことは大きな自信になりました。

🚀将来のキャリアと現在地の把握

転職活動を通して、データエンジニアリング + AI/MLに関わる製品に携わりたいという思いが新たになりました。

インプット・アウトプットを繰り返す中で、自分が興味のある分野はどこか?というのが明確になり、一方で、面接に落ちる経験により今の自分に足りない部分は何かを把握できるようになりました。

どちらも現職でぬくぬくしていては気づかなかった観点なので、これを機に精進していきたいと思います。

💡 noteを読ませて頂いているアメリカ生活の大先輩、Katsuさんも転職の考え方の変化についてまとめられています。大変勉強になりましたので是非👇


おわりに

今年は転職に4回も失敗しちゃった、なんて話をnoteに書けるのも、有難いことに今仕事につけているからです。

2023年は多くのテック企業が大量解雇を行いました。あっという間に目の前でチームメイトがレイオフの対象になり、残された私たちもとても苦しい思いをしました。

アメリカの企業で働いている限り、本当にレイオフは明日は我が身です。万が一レイオフされたとしても、少しでも市場に求められる人材になれるよう、今後も精進していきたいと思います🙏


最後までお読みいただきありがとうございました!
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