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Amexで日本のクレジットヒストリーをアメリカに引き継ごう

2023年2月:有料記事のご購入者様向けに、クレヒス引き継ぎ後のクレジットスコアの時系列推移を追記しました。

この記事では、いつかアメリカに移住したり、アメリカで働くことを計画している方が、日本のAmerican Expressを利用して渡米後に可及的すみやかにアメリカでのクレジットヒストリーを築く方法を紹介します。私は実際にプロセスを経験したので、似た境遇の方が迷われないようにより細かい手順になっています。

クレジットヒストリーのおさらい

アメリカに移住を考えている方なら聞いたことがあると思いますが、アメリカはクレジットカードの利用状況が個人の信用情報に強く結びついており、クレジットカードを含む様々な条件を鑑みて一人一人にクレジットスコアというものが付与されます。クレジットスコアは経年的に変化するもので、財務状況や支払い状況によって好転することもあれば悪化することもあります

クレジットスコアは各条件によって変動しますが、その条件のうち一つがクレジットヒストリーと呼ばれるもので、クレジットカード会社とどれくらい長くお付き合いがあるのか、今までの支払いに遅延は無かったか、などが記録されています。

日本でもCIC等の機関に問い合わせれば(リンク)、自分の信用情報が開示できますが、アメリカではそれ以外にも様々な要素を考慮して個人の信用スコアが決まります。クレヒスの説明の詳細は他にも分かりやすいページがあると思うので調べてみてください。クレジットスコアがなぜ重要かというと、クレジットスコアが低すぎる場合は賃貸や共益費の契約ができなかったり、逆にクレジットスコアが高い人(=信用度が高い人)はより有利な条件で車や家のローンを契約することができるからです。

なぜAmerican Expressなのか

この世の中にはVISAやMasterCardなど様々なクレジットカードのブランドがあります。実はこれらのブランドは国際的に展開しているものの、日本で申し込んだカードの保持者が海外で同じブランドのカードを申請した場合、全くの新規顧客として扱われてしまいます。つまり、日本で何年カードを利用していようが、海外ではそのレコードは引き継がれないということです。

唯一、国際的なブランドの中で海外へのクレジットヒストリーを引き継ぐことができるのがAmerican Expressです。American ExpressではGlobal Card Relationshipというサービスがあり、ウェブページもあります。このプログラムを使えば、日本で(可能であれば数年間)American Expressの利用履歴があり、毎月遅延なく返済しているのであればその良好なスコアをアメリカでAmerican Expressのカードを作成する際に活用できるということです。


https://www.americanexpress.com/us/customer-service/global-card-relationship/

日本では若干マイナーなAmerican Expressですが、数年以内にアメリカに移住することを検討している方でしたらぜひ作成されることをお勧めします。なお、このカードの利用履歴が最低3か月間無いと、アメリカ側でカードを作成する際に情報を引き継げませんので、余裕をもって申請しましょう。ちなみに、日本で作成したAmexのカードは(当たり前ですが)アメリカでも使えるので、日本出国前ぎりぎりに作成してしまっても、アメリカで最初の数か月間は日本のAmexで決済すれば問題なしです。日本側の銀行口座にお金が入っているかだけ確認しましょう。

アメリカに移行可能なAmexの種類

まずはAmexを持っているか確認してください。お持ちでない場合は後述の方法で申請します。では、Amexを持っている方は?実はここに落とし穴がありまして、カードに青色のAmexのロゴが付いているカードの全てがアメリカにクレジットヒストリーを移行できるカードではないのです。ではどのクレジットカードが移行対象かというと、以下のカードです。

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