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第1話 波乱万丈人生 幸せとは…?


5人兄弟の末っ子として
希望に満ちた光に包まれ生まれた私。
母の腕に抱かれ安心していたと思う。
私が、あの時生まれたことにより
"運命"が変わってしまったのかもしれない。

家族から聞いてきた赤ちゃんの私の話。
『全然寝てくれない子』
ベビーカーや、抱っこ、おんぶ
お布団にでは寝なかったらしい。
『何か不安にさせてたのかな』
と、母は言う。

〜幼稚園児〜
母が漕ぐ自転車の後ろ、子供用の金属でできた
冷たい椅子
母の背中を見ながら幼稚園に通っていた。
しばらくすると、幼稚園に行くのを拒み
母を困らせ結局バス通園。
大人の私が、思い出せる記憶があるのは
この頃からだ。
家にいる事、祖母と一緒に過ごす時間が大好きで
幼稚園に行きたくなかった。
友達がいなかった訳でも
イジメを受けていた訳でもない。

ある日友達が先生に叱られて、大泣きしていた。
影から見ていた私は、かなりのショックを受け
『自分が叱られた』かのように泣いた。
先生や親は『優しい子だね』と言ったが
ただ叱る顔、周りが冷たくなる雰囲気
怖くてたまらない。
大人になった今でも変わらない。
この事がきっかけで、精神的から
『小児喘息』と診断された
『大きくなったら治るからちゃんと薬飲もうね』
先生に言われその言葉を信じた。

幼稚園で喘息の発作が出てしまった時
事務室の薄暗いカーテンで囲われた
ホコリっぽい小さなベットに
嫌々寝かされ、母の迎えを待った。
その空間が怖くて
私は、よく我慢をするようになっていた。
泣くと発作が出るから泣かないように
発作が出て苦しくても
なるべく咳をしないように
『いい子でいなきゃ』
幼い私が出した答えだ。

年長になったある日
先生 『大きくなったら、何になりたい?』
1人ずつ答えて…最後が私
子供らしくない答えだった
『占い師』
先生は言葉を探して、焦る表情を見せた。
先生 『素敵だね!』
もう、絶対に言わないと誓った。
『大きくなったら〜』と言う言葉が不安で
私の気持ちは誰にも言ってはイケナイ気がした。
成長していく程に心の靄は深くなる。

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