日本経済殺害事件 その犯人と犯行方法とは? ~今、自分の給料が低い理由と、失われた30年の謎を追え~


 〇マクロ経済版『けものフレンズ』お疲れ様会の雑談(飛ばしていいぞ)

「はい、お疲れー。お疲れー」「どうも。私あまり関わってないですけど」
「いやー、とうとうマクロ経済書くの終わったわー。あとは月曜日に自動アップされるだけで、やることないわー」
「けものフレンズと絡める時は、どうなるかと思いましたが、形にはなりましたね」
「形ね。それは中身がダメってことじゃねぇか!」
「そうですね」
「んー。これを見ればマクロ経済学の大体のことをわかるようにしたわけだが、難しくしすぎたかなぁーって」


 〇というか、あのマクロ経済長すぎる

「あの話思ったんですが。あれ、長すぎません
「マクロ経済が簡単に行くかっての! あれでも、大学のマーチくらいの知能あれば行けるってくらいの内容に落とせたのに!」
「もっと下の人にも、子供レベルでもわかりやすくしたいとか言ってませんでしたっけ。あなた」
「思ったより難しくてな。てな」
「じゃあ、あれをまとめた覚えやすい話をして下さいよ。これさえ覚えれば経済批判ができるみたいな、そんなやつ。それで、いちおうマクロ経済学を閉めましょう」
「ふむ。まぁお前への試験がてら、そうするか」
「え。私がやるんですか?」
「だって、俺は理解してるもん」
「わかりました。しぶしぶ」

 ・マクロ経済学のおさらい含めたまとめ
『なぜ、今労働者は低賃金で苦しんでいるか?』

「で、何にします」
「『なぜ、今労働者は低賃金で苦しんでいるか?』にしとこうか。給料が上がらなくて景気実感がないから、アベノミクスは失敗だ。退陣しろと喚いているやつらいるしな。よし、考えてみろ」
「そうですね。じゃあ、少し論理的にやってみましょうか」
「OK。進めてみろ、名探偵」
「はいはい。で、この低賃金の課題を簡単にすると『会社が給料をあまりくれないから』となります」
「そうだな。で、どうして会社は給料をくれないんだ」
「考えられる可能性は二つあります」
「『会社が儲かってないから』か、『会社がそんなに自国の従業員を必要としていないから』になるでしょう」
「まぁな。儲かってないならあげようがないし、従業員が大事じゃなかったり、他に安く働いてくれるやつがいるなら上げる理由にはなんないよな」

 ・『会社はなぜそんなに自国の従業員を必要としないのか』

「で、儲かってないからは長くなるので、先に『なぜ、従業員を必要としてないのか?』について話します。これは三つの考え方があるでしょう。
他に大事にしている存在があるから、そちらにあげている
本業以外で稼げている
安い労働力で足りている
でしょうか」
「なるほど。じゃあ、最初から順に行くか。で、他に大事にしてる存在とは誰だ」
「それは、株主ですね。

https://www.nikkoam.com/files/lists/news/2018/news0307_01.pdf

(おさえておきたい 日本株式の勘所 魅力③のところ)

こんなふうに、給料を抑えながら、株主配当を増やしてきました。これなら利益出ても株主にあげてしまうので、従業員の方に給料がいかなくなるのは当たり前のことですね。
(ミクロで見れば家族経営で身内だけ大切にしてるもありますが、マクロとはちょっと違うので外します)」

「OK。それも理由だぁな。で、『本業以外の稼ぎ』とは何だ?
「主に『金融業』でしょうね。中小企業の社長が個人的に株式をやってるかまでは知りませんが、最近の大手製造業や小売業では銀行が増えてます。そしてどれも高収益です。
例えば、保険、購入する時のローン、手数料などがありますね(例えば、ソニー損保・トヨタファイナンス(最近じゃないけど)・セブン銀行などでしょうか)。
手厚すぎる保護で産業競争力をなくしていた英国が、金融立国に至る過程で大幅に仕事を減らしたところまでは至らないでしょうが、それでも金融は人を使わずに多くの利益を得ることができますから、そちらを優先したらどんどん人が減ることになるかも知れません
「銀行自体、人が減ってきてるしな」
「しかしまぁ、金融も規制が入ってきてますから、最後は実態経済が物を言うかもしれませんけどね
特定IT企業が世界全体を支配しないように、規制入れることが必要になるけどな
「そうですね。その流れもあります」

「最後の、『安い労働力で足りてる』というのは?人手不足じゃなかった?」
「そりゃ足りない業界もありますけどね。だけど一方で、団塊世代が定年退職したら彼らが労働に供給されるわけです。
確かに派遣でも1000円が普通とか、全体的に給料は上がってますが、それでも昇給していく正社員に比べれば全然安い方なんですよね
「確かにな」
「他に安い労働力と言えば移民でしょうか。今回の入管管理の法案は、奴隷になりがちな教育実習制度などの放埓な移民状況を管理する為に通したところも見えますが、あちこちでの就労や、連れてきた家族も住める永住権を事実上認めたところもありますから、ヤバくなりますかね」
「犯罪者管理や、受入国制限や、社会保障がわかりづらいままだしなぁ」
「そうですね。それと最後に、国内でなく国外の話もします。工場が移動する話です。現状は、安い労働力求めてASEANだの南米だのアフリカだの何十年もかけて移動していくでしょうから、価格が安いままで賃金を給料に反映させることができなくなります。だから、給料は上がらないのです」

 ・『なぜ、会社は儲からないのか』

「なるほど。じゃあ『儲かってないから』というのは何だ?」

「『現在利益がないから』と『将来、利益が出るのに不安だから』の二つがあります」
「前者は、個別に業界構造を言わなければいけなくなるので、割愛するとして将来の話をしましょう」
「確かに、いちいち話すのはできないよな。全体の話でいいよ」
「わかりました。全体と言えば、消費に影響が出るマクロ経済的なものですが、それは何ですか?」
「質問すんなよ。お前の試験だぞ。お前が答えろ」
「そうですね。金融政策と財政政策です」
「答えた体で進めちゃったよ」
「それで、今上手く言っているアベノミクスが狙っていることと言えば、はい。そこのあなた」
「俺しかいねぇし。お前が答える内容だし」
「そうですね。金融緩和と減税です」
「おや、減税はしていないのでは?」
「まぁ、財政政策だと支出拡大くらいですね。防衛は別として、インフラ整備に力を入れてます」
「それに寧ろ減税どころか……」
「おっと先に言わないでください。答えますので。そうですね。減税もできてないですし、金融緩和ですら止めさせようとしている状況です。メディアはデフレを抜け出してもいないのに金融緩和を引き締める出口戦略(金融引き締め)しないとハイパーインフレだ財政破綻だと騒いでるし、減税どころか最悪の消費税をしようとしています。これは日銀含む最強の官庁の財務省の意向なので、政治力とプランのある安倍総理の任期が終わればやる羽目になり、『将来、利益が出るか不安』が現実の損失になるでしょう
「ふーん。最強とか言うけど、どれくらいなの?」
各省庁の予算の決定権や、地域での予算使用による懐柔ができるので、官庁や政治家に対し最強ですね。また、ろくに取材能力がないメディアにとって官庁がくれるペーパーは大事なので、メディアに対しても最強です(森友での財務省バッシングは?あれで安倍総理下ろせるなら良いって勢力がいたんじゃないですか財務省にも)」
「ちなみに記者の一番の出世コースが、財務省の記者クラブだったりするしな」
「そうです。反対すること言ってそこに入れてもらえないのが、記者の恐れることです。ジャーナリズム(笑)ですね。それに対抗できる存在は、安倍総理しかいないわけです。対抗できるアベノミクスという政策を持ち、優れた政治力と外交力も持つ存在である、安倍総理が」
「しかし、任期はあと2年くらいで終わると」
「そうですね。消費税も財務省と直接戦わず、それを問う選挙だとかリーマンショック級起きたらと様々な表現使って伸ばしてきましたが、さすがに総理がいなくなれば、通ることになるでしょう。政治やり取りの結果、それより前に、2019年の増税が通ってしまう可能性もありますしね。
そして、消費税が通ってしまったら、景気が下がり、売上下がります。そんな結果を予めわかっていれば、給料を上げて分配する気なんて起きずに、危機に備えて金を蓄えるようになるのも当たり前というわけです」

「それが、『将来、利益が起きるのに不安ってことか』。しかし、まだ弱いな。どうして金融引き締めと、消費税が景気を下げるのかについて、もうちょっと詳しく話してくれないと」
「わかりました」

 〇金融引き締めと消費税が、なぜ景気を悪くするのかの説明

金融引き締めというのは、お金の流れを遅くすることですね。
これを使う場面は、血液でいうと高血圧はヤバいから、これをすることで正常な数値に直そうみたいなイメージで大丈夫です。
実際に高血圧(高いインフレ)で使ったのなら良かったのですが、インフレが低い今やると、通常の血圧でその薬を使ったようなものなので低血圧(デフレ)状態になったわけです。
どちらがヤバいかというと、高血圧にはそれを下げる体の機能が一つしかないのと違って、低血圧には二つあることからもわかるように、低血圧の方がヤバいわけです。
高血圧は長く続けば、糖尿病とかになりますが、そうなるには結構な時間がかかります。
しかし低血圧の酸素状態は、それは体に酸素が行き渡らなくなるので、そう時間を置かずに壊死や、死亡になるものです。
これと同じように、このように低血圧なデフレになる金融引き締めをすることは、お金が一部にしか行き渡らず、様々な企業や部署のお金を奪うことになって、運営ができなくなる=倒産します。それがお金がないということです。
倒産したら、その企業から受け取るはずだったお金を貰えなくなる会社が増えるので、それを頼りにしていた企業も破綻することになり、連鎖破綻をします。これが全体に続けば、景気が悪くなり、経済が停滞や悪くなるということになるのです」

「なるほど。お金は経済にとって血液のようなものってイメージから説明したわけだ。で、次の消費税は?」

「これもその金融引き締めとイメージは変わりませんね。全体から血液となるお金を奪うことになるので、買えなくなる人が増えて、全体の消費が下がり、企業売上下がり、給料が低いままというわけですね。
これで、税収が増えているならば、まだ良いのですが、別に税収が上がっているわけではないんですよね。
でも、考えてみれば当たり前のことだと思います。
消費が下がれば当然企業売上も下がります。企業売上が下がれば、払える法人税も、下がる給料から得る所得税も下がります。そんなに税が下がるのに、どうして全体の税が上がることになるんでしょうかね。
全体の歳入の数値から見れば、消費税というのは確かに上がっています。しかし消費税が法人税所得税含む様々な場所で被害をもたらしている為に、全体の歳入というのは減ってもいるのです。
これを財務省は、下がっていく景気の中で、消費税が下支えしていると言いますが、違います。景気が回るにお金が必要な場所から消費税は奪って数値を大きくしたから、全体の流れが遅くなり全体の景気を下げ税収を下げてしまったというのが真相です
経済成長にもならず、歳入増加にもならない。
消費税というのは、最悪の政策というわけです」

「給料が上がらない結論として、その一番の理由は、金融引き締めや消費税増税など将来の利益の不安があるからです。アベノミクスが悪いのではなく、アベノミクスを邪魔して中途半端にしか発揮させてない状況が悪いのです。それを踏まえた上で、他の様々な給料が上がらない理由を解決することが、給料を上げる方法なんです」

 〇失われた30年の理由(バブル・貸しはがし・少子化・非正規・中韓進出・ブラックの理由)

「これで、『なぜ、給料が上がらないのか』の理由は証明したわけだ。これで終わりにするか?」
「いいえ。まだ言いたいことがあるので続けます。さっきは将来について話したので、今度は過去の話です。それは『どうして失われた30年は起きたのか』についてです」
「なるほど。やってみろ」
「わかりました。で、その失われた30年ですが、そのヒントはさっき証明した将来の話にあります」
「それは?」
これから起きようとすることと同じく、過去に起きたことの、その原因は金融引き締めと消費税にあります。それが導入された時期はいつですか?」
「バブルの辺りだな。でもあれは過剰なバブルというかインフレ抑えつけに必要だったんじゃないのか?特に金融引き締めが」
「いいえ。あの時にバブルが起きていたのは金融資産だけであり、一般物価は上がってません(加えて、経済成長が高かった印象がありますが、それは例年並みに過ぎません)。バブルはインフレが原因ではないのです」
「ふーん。じゃあバブルの原因は何だ?」
金融資産取引の穴ですね。そこが甘かったから付けこまれて、注ぎ込まれてものすごい価格が膨らんだ。儲けていたのは国民でなく、一部のみって話です。
だけど、このまま続けると破綻が起きるからどこかでその穴を防がなければいけないと気付いた。
それで穴を塞いだから、はい金融側のバブルが終わって通常の数値になりましたってだけの話です」
「まぁ、わかりやすい話だけど、そこでどうして金融引き締めを入れる余地があるんだ?
だから余計なんですよ、それは。一部の金融資産の値上がりに、全体の流れを抑えるものも使ってしまったから、全体が一気にデフレになってしまったんです
「マジかー」
「――知ってる癖に。で。デフレに加えて、消費税で消費が下がって全体の景気が下がった所に、自分達の勝手なギャンブルで損害受けた金融機関が、そのツケを企業にお金を貸さなくなるという形で払わせると。で、倒産が相次ぐと(自分達は公的資金注入されて助かってるし)」
「うわ、ひでー」
「今、金融機関が企業が融資を求めないから利益が出ないと嘆いていますが、あの時に減った企業の数もあるし、生き残り側のトラウマ考えれば、自分達で備えて預金積んで銀行頼らくなるのも当たり前の話ですよね」
「だな。自業自得ってやつだろ」
「で、こうやって倒産して景気が下がったのに加えて、非正規雇用が始まってお金が得られず、結婚や子供を産めずに、少子化になったりしました」
「少子化ってそうだったけっか?」
「――わざとらしいな。まぁ。先進国で少子化が起きるのは当たり前で、それでも他と比べてスピードが速かったのが日本。その原因は、最も大きな塊の世代の、出産による連続が、上手く続かなかったからです」
「戦後ベビーブームと、その子供の団塊世代。団塊の子供の段階ジュニアってやつか」
「そうですね。そのジュニアの世代が大量に産めていたら少子化スピードはもう少し遅くなったのに。非正規始めるから。いろいろ少子化原因が挙げられてますが、一番の原因は給料低くて家族維持ができないから、ですからね」
「給料低く、ね。それはまだ、死にかけにされた企業が瀬戸際で止まる為にも必要だったと言い訳ができるけどな。そう考えるとそこに至る前のバブルと金融引き締めと消費税が一番の原因で、つまりは財務省が悪いってことだよな。あと金融機関も」
「だけど、企業も企業で、この後さらに二つほどやらかすんですよ」
「何だっけか」
「一つは、グローバル化ってやつです」
「あぁ、中国進出ねー」
「これから日本は少子化で需要なくなるから10億もいて成長している中国に工場を作ろうとか言い出す。
ネットやってる連中は、その時点で中国がどんな国かわかってましたけどね。あんな国に進出したら、自分のクビ絞めるだけだろとかわかっていたので、自分が社長やった方がましだったよなと思う連中がどれくらいいたことか。
そうして国内工場が海外に出て余計に労働者に不利益になるし、中韓に技術を盗まれてライバル企業育ててしまって、電機が軒並み弱体化する羽目になると」
「それでもう一つは?」
革新への不理解でしょうか。衰退には、技術者クビにして海外に流れたってのもありますけど、IT化や規制緩和を進めるのが遅れたのもあります。技術革新のスピードが上がってるのに、未だに岩盤規制の下に甘えて国内だけ強く海外には弱くなってるんです。それを何とかしようとしたのが、アベノミクスの規制緩和なんですが、官庁と組んで邪魔してくるくらいですしね。そうして新しい分野で儲けるビジョンがないから、下からピンハネして給料抑えるか、無理やり働かせるブラックになるか、嘘ついて利益を出す粉飾決算や偽の数値を出す現状になったわけです
「なるほど。日本企業低迷の根本は、こういうことだったか」
「何か初めて聞くような反応ですが、全て知っているでしょうに。で、まとめるとマクロ経済の不理解とか、目の前の利益に飛びつくとか、官庁規制への監視のなさがいかに、日本経済をダメにして来たかってことです。これがマクロ経済学を学ぶ大切さです。自分の給料が少なく仕事がブラックの原因がどこにあったか、そんな理由がわかるようになります」

つまり、この日本経済殺害事件の犯人とは?
まぁ日銀含む財務省連中が主犯で、次に金融機関で、最後に企業ってところですか。ゆとりは何も悪くないです。
そして致命傷に至らせた犯行手段は、金融引き締めと消費税で、証明終了です

「はい。お疲れー。これでけものフレンズ×アベノミクスの、マクロ経済は終わりってことにしようか」

「疲れた。あー。今回の記事広まって欲しいですねー。他の記事を見てもらうも有難いですが、この記事こそ見て欲しいかなと思います。
これが広まって、これからの日本経済停滞を抑えてこそ、あの時に自殺した人々が報われるというものですから」
「そうだな。これからの死者も止められるしな」



「……ところでこれさ。広まったら財務省死ぬよな」
「……だから、必死で隠そうとしてるのかもしれませんね。まぁ知ったことじゃないので、とっとと広めましょうよ」



今まで書いた理論は、こちらです(目指せ、新日本国憲法)



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