マガジンのカバー画像

あどけない話(夜のエッセイ)

241
日々の暮らしから、あどけない話を綴ります。
運営しているクリエイター

#語学

malikと読めば"王"、malakと読めば"天使"

malikと読めば"王"、malakと読めば"天使"

先日、語学塾こもれびにて「アラビア語の難しさ」で大いに盛り上がった。学習者の方の口から実に様々な困難が語られ、文字をクリアしてもなお高い山がそびえていることがよく分かった。

今日、そのことをふと思い出して、ぼんやりと本棚を眺めていたら、一冊だけアラビア語の学習書があるではないか。黒柳恒男・飯森嘉助共著『現代アラビア語入門』(1999年、大学書林)という本である。
これをパラパラとめくっていたら、

もっとみる
信念をもちつつも謙虚な「語学者」

信念をもちつつも謙虚な「語学者」

中国語学者の相原茂先生による『北京のスターバックスで怒られた話』(2004年、現代書館)。以前読みかけのままになっていたものを、読了した。

この本、相原先生が様々な媒体に書かれたエッセイを集めたものなのだが、このようにバラバラだったものを1つにまとめて出版していただけるというのは読者からすると本当にありがたい。中には一般にはなかなか手に入らない媒体に寄稿されたものなどもあり、改めて「編集」や「出

もっとみる
"J'aime rire."

"J'aime rire."

※のんびり書いていたら日付をまたいでしまった上に、長くなってしまいました。長いので、アクセント的にところどころ太字にしてみました。

※ ※ ※

このところ金曜日は語学塾こもれびのスタッフブログを読んで感じたことを綴ることが続いているのだが、今日も素敵な記事が投稿されている。

私もスマートフォン自体の設定は日本語のままだが、LINEとFacebookはフランス語、Instagramは中国語の設

もっとみる
想いの、強さ

想いの、強さ

思いがけず嬉しいことが起こると、嬉しさの表現の仕方が分からなくなってしまう。
語学塾こもれびさんから、「月に一度、スタッフブログに寄稿してくれませんか」とご依頼をいただいた時も、表に出てきたのはそれなりの喜びだったが、正直なところ内心では、「どうしよう!嬉しい!!この喜びをどう表現したら良いのやら…!」と叫び出したい気分であった。

そんなわけで、いくつも浮かんでくるテーマの中から一つを選び出し、

もっとみる

季節の装い

このところ急に気温が下がり、雨など降っているものだから、体調を崩されている方も多そうだ。皆さま、くれぐれもお大事に。

季節の変わり目は「体調を崩しやすい」一方で、「装いが移ろいゆく」ということもある。私はこの「季節によって移ろう装い」というのが結構好きなのだ。

以前働いていた職場では、男性はスーツ、女性はいわゆるオフィスカジュアル、というスタイル。そうすると男性陣はせいぜいがワイシャツとネクタ

もっとみる
ドイツ語を聞きながら歌舞伎を観る

ドイツ語を聞きながら歌舞伎を観る

久しぶりに、歌舞伎を観に行った。

数年前、初めて自主的に歌舞伎座で歌舞伎を観てすっかりその虜になり、一時は毎月観に行っていたこともある。
と言っても好きな演目は、皆さんが思い浮かべるであろう「ザ・歌舞伎」といった古典作品ではなく、芥川龍之介や大佛次郎、泉鏡花など新しい時代の作家が書いた「新作歌舞伎」だ。古さと新しさがいい塩梅で入り混じっているし、言葉も現代語だからその点では分かりやすく、親しみが

もっとみる