文春砲について思ったこと

昨年来の文春砲により、芸能界の、構造的とも思わせる「闇」の部分の一端が垣間見えた。
セクハラはパワハラの一部だし、また、セクハラの背後には女性蔑視がある。つまり、セクハラがある場所には、背景としてパワハラや女性蔑視があると思う。これらは、突き詰めれば人権意識の低さである。
「芸能界は一般社会とは違うから、人権意識的の低さも、ある程度はしょうがない」みたいな意見もきいた。しかし、人権意識の低さは、ある種の暴力であり、どこであっても許されない。
また、芸能人にとって重要な資質のひとつはクリエイティビティだと思う。クリエイティビティが発揮されるのは、自分の考えや創作物が自由に表明 ・表現できる環境と思う。それは、人権意識の低い環境、つまり、パワハラ構造がある環境とは真逆だと思う。
なので、芸能界に構造的な「人権侵害」が存在するなら、それがこの機に明るみになり、かつ、是正されてほしい。
文春については、確かに誤報や、それに伴う「私刑」の誘発等、大きなリスクを孕んでいる。他方、もし芸能界の構造的な人権侵害があるなら、それは社会問題であり、調査・報道されてしかるべきだ。それをやる気概があるのは、今々、文春等、限られたメディアしかないように見える。
リスクに対する解決策は考えられるべきだが、例えば、人々の報道へのリテラシー向上や、他の報道機関の姿勢の(良い方向への)変化は解決策になり得ると思う。

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