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入院すると登場する彼ら彼女らとの触れ合いを中心に

年が明けて、治療のために入院される方もいらっしゃいます。そこで、大きめの病院で入院中に出会う人物たち、特に彼ら彼女らを中心にご紹介します。

まえがき

外来では見たことのない医師(以下「彼ら彼女ら」とします)が、病棟にいます。看護師さんほど手慣れていない、主治医ほど説明に自信がみられない。深く聞こうとすると「ちょっと確認してみないと」。

そんな彼ら彼女らの強み。それは情熱です。時に現実を目の当たりにして消えかかりそうになる彼女や彼もいたり。

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人物たち

最も登場する看護師さん。
ちょっとした変化でいいので伝えてください。

「肌がカサカサします…」
「喉がイガイガするのだが…」
「ここが少し赤くなっちゃってて…」

そのひと言が前兆を知る手掛かりに繋がるかもしれません。カルテにもあなたのことを書いています。きちんと見守ってくれています
逆に、温かく見守っていただくこともあります。他の患者さんに追われて、しばらく放置してしまうこともしばしば。

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次に登場する彼ら彼女ら
今回のメインたち。
出身地を聞いてみてください。

「帰省できたんですか」
「電話では話せたの?」

これ以上はまだです。あとは彼ら彼女らのお気に召すままに。彼ら彼女らもまた戦っています。次元は異なりますが、あなたと同じです。回数を重ねるごとにいい子だなあと思えてくるはずです。

これであなたは患者さんではなく特定のあなたになります。彼ら彼女らもまた特定の彼彼女に。

入院中はもちろん、退院後の通院でも彼彼女から、あるいはあなたから声を掛ける存在となります(実は彼彼女と外来でもすれ違っていました)。彼彼女に軽口を叩けるようになった頃には、通院や入院も少しは楽しみになっているはずです。

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最後は患者さんたち。
様々な患者さんを見かけることになります。

連日院内コンビニや売店に通う人。
階段や廊下を往復しまくっている人。
夜中になると決まって騒がしくなる人。

大部屋にしなきゃ良かった、部屋を変えてほしいと思う日もあるかもしれません。

でも、あなたが初めての入院だとしたら、個室でなくて正解です。

世間では人と比べないことが良いこととされます。でも、入院中は比べてください。たくさん観察してください。比較することで、客観的になれます。冷静になれます。少し見失っていたかもしれない自分を取り戻すきっかけになります。学べることもたくさんあるはずです。

わがままだったことを反省するきっかけにもなるかもしれません。でも、患者さんはわがままで良いと思います。自覚あるわがままをエンジョイしてください。

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最後に

彼ら彼女らを「若い」医師たちと表現しなかったのは、マスク補正で全員若く見えてしまうこと、心だけは若い医師もたくさんいることに対する、ちょっとした気遣いからです。

研修医や専攻医、レジデントなど言葉が難しいので気にしなくて大丈夫です。

「看護師さん、彼ら彼女ら、患者さん」

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あとがき

主治医や執刀医は紙面の都合上、割愛しました。

患者さん同士の交流はちょっという方は、たぶん少なくないです。気にしなくて大丈夫です。一人で過ごされる患者さんばかりなので。

でもコロナ禍なので面会は厳しいです。入院中会話することも必然的に減ります。看護師さんと売店の店員さんとの会話が一番多いという方も(むしろ入院中だからこそ会話が増える方も)。

そこで、他にもいますよという視点で今回は書いてみました。看護師さんとの触れ合いでも帰省した?は応用できます。

#臓器福笑い
を病室でやってみると面白いかもしれません。
医療者は全員興味を示します。「みえるシリーズの!」とひと言加えると効果倍増です。
なお、一人で遊ぶことでシュールさも確実に伝わってしまいます。
遊び終えたら
#安住紳一郎の日曜天国
を聴いて笑いを堪えながら肩をヒクヒクさせてみましょう。きちんと傷口に響きます。
麻酔や痛み止めなどのお薬はよく効きます。遠慮せずに使ってください。さらに驚くほど早いタイミングで動くよう指示されます。まずは廊下を往復する人たちに混ざってみましょう。観察してきたことを発揮させてください!

これであなたの入院生活はきっと大丈夫です。

今回登場したすべてのみなさんに #エール


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お気をつけて。

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