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抜毛症 と 皮膚むしり症

わたしの、癖とも病気ともいえる行為について。


始まりはたぶん、小学4年生の頃。


髪の毛が一部抜けて地肌が見えてしまっていることを、母に指摘された。

自分でも頭に触れて、
髪が生えてないぷにぷにした部分があることを確かめた。

サイズは小指の先ほど。

病院へ行くほどでもなかったし、
時々母から「頭に手をやらないの」と注意されるくらい。

あれから十数年。

一旦は落ち着いたり、
そういえば最近やってないな〜って時もあったけれど、
症状が出始めると、一気に再発。

髪の毛を抜くだけに留まらず、
頭皮をガリガリするようにもなった。

そして今現在も再発中。


地肌が見えてしまってる部分は大きくないとはいえ、後頭部に3、4個。

かさぶたで固くなったり、赤く発疹が出来ている箇所が点在している状態。

やめたくてもやめられないのだ。

私調べによると、
抜毛症と皮膚むしり症の中間だと思う。

なんでやめられないのだろうか。ちょっと考えてみよう。



抜毛症とは。

美容以外の理由で毛髪を繰り返し引っ張ったり,引き抜いたりする。最も多いのは頭皮,眉,および/または眼瞼からの抜毛であるが,あらゆる部位の体毛が対象となりうる。

MSDマニュアルプロフェッショナル版「抜毛症」


私は髪の毛だけ。
眉毛やまつ毛を抜いてしまう人も…

患者は引き抜く対象とする特定の種類の毛髪を入念に探すことがあり,また毛を必ず特定の方法で引き抜こうとすることもある。患者は毛を抜いた後に,指に挟んで転がしたり,毛の房を歯に挟んで引っ張ったり,毛を噛んだりすることがある。多くの患者が毛を飲み込む。毛髪を飲み込むことで,ときに 毛髪胃石(飲み込んだ毛髪が固く凝集し,胃から排出されなくなったもの)が形成されることがあり,これによりまれに身体的合併症(例,胃閉塞または胃穿孔)を来し,外科的な除去が必要になる場合がある。

MSDマニュアルプロフェッショナル版「抜毛症」


特定の毛髪を探す、か…
確かに、触っていてひっかかりのある髪の毛を抜くことが多いかも。

切れ毛とか、短い毛とか、うねうねしている毛とかね。

ただ、毛髪を弄んだり、飲み込んだりはしたことないな…

じゃあ抜毛症とはいえない?

臨床基準 抜毛症の典型的な診断基準には以下が含まれている:
・毛を引き抜く行為が認められる
・毛を引き抜くのをやめようと繰り返し試みている
・その行為により著しい苦痛または障害を経験している

MSDマニュアルプロフェッショナル版「抜毛症」


これは…当てはまるのかが難しい。

苦痛、障害はどの程度のことなのだろう。
人によりけりでは?と思ってしまう。

さらに、興味深いことが分かった。

大半の患者には, 皮膚をむしる,爪を噛むなど,他の 身体集中反復行動も認められる。多くの患者で うつ病もみられる。

MSDマニュアルプロフェッショナル版「抜毛症」

これには当てはまりそう。
喜ばしくはないけれど、皮膚をむしる、うつ病、は私にもみられる。

皮膚をむしる、は皮膚むしり症というらしい。


皮膚むしり症とは。

美容以外の理由で(すなわち,患者が魅力的でない,またはがんではないかと思い込んだ病変を除去するためではない)皮膚を繰り返しむしる,または掻破する。健康な皮膚をむしる患者もいれば,胼胝,ざ瘡,または痂皮などの軽微な病変をむしる患者もいる。

MSDマニュアルプロフェッショナル版「皮膚むしり症」


かさぶた、ささくれ、タコを悪化させるのに、剥いてしまう人が私の他にもたくさんいる。

だから、こうして名前がついたんだな。

なんかしみじみ。


皮膚を若干自動的に(すなわち,十分に意識することなく)むしる患者もいれば,この行動をより意識している患者もいる。むしりは強迫観念または外見に関する悩みに誘発されるものではないが,緊張感または不安感が先行して,それが皮膚をむしることで軽減することがあり,しばしば満足感を伴う。

MSDマニュアルプロフェッショナル版「皮膚むしり症」


髪を抜く、頭皮をむしる、
それらをするきっかけとなるシーンは、

・少し鬱っぽくなってきたとき
・考え事をしているとき
・悩みごとや怒りで脳がいっぱいなとき

・映画を見てるとき
・暇なとき

なんかもあるけれど。


最近、心身ともにとてもダメージを受けたことがあった。

思えば、今回はそれが引き金になったのかも。

私の行為を具体的にすると、

きっかけがあって、
衝動的に頭皮をガリガリ掻きむしる。

カサブタが出来て、ボコっと盛り上がる。

それをまたガリガリ…

ついでに髪の毛もプツプツ抜く。

自分でも怖くなるけど、

柔らかい皮膚に爪が刺さって痛くても、
掻きすぎて指先が血にまみれても、

手が頭へいってしまう。

無心でやってることはあるけど、

無意識、では無い。

今めっちゃ掻きむしってるなぁ
あっ痛!
髪が床に溜まってる…

って思いながらやっている。

これをしたことない、知らない人から見たら、

痛いのになぜやめないの?と思うだろう。

これをするとすごく落ち着くってわけじゃないし、

何が目的なのか自分でも分からない。


そして、
もう掻きむしる部分が無くなると、
一気に冷静になる。

麻痺していた感覚がじわ〜と蘇る。

抜いた部分がひりひりするのと同時に、
そのもっと奥、
脳の内側までがずきーんとする。

追い討ちをかけるように、
お風呂のとき染みる。

ほんとうに悪循環…


冷静になると必ず、

罪悪感と羞恥心にまみれながら、

行為を正当化する為に、

“抜毛症”
“頭皮湿疹”
“頭皮 かさぶた はがす やめたい”

と検索窓に打ち込む。

では逆に、その行為をしないときはどういうときだろう。

・職場にいるとき
・髪を結んでいるとき
・両手が塞がっているとき(読書中など)
・誰かといるとき

大人になってからは、ひとりで家にいるときにしかやらない。

常にだれかといれば、気が付かないうちに治まるのかな。

いや、案外これをストレスのはけ口にしてるから、溜まって爆発するかも。

なんで、やめられないのか。

やめようと思わない方がやめられそう。

何か熱中することを見つけるか、
赤ちゃんのように、ミトンをはめておくか。


幸いなことに、まだ皮膚が見えてる部分は大きくない。
気にすると余計に大きくなると言うしね…

けれども、ここのところ、不調続き。

胃腸の具合も悪いし、
髪も抜きまくってる、
全く食べれない日があったり、
過食してしまう日があったりを繰り返してるし、

とにかく不安定。

主治医に相談することが日ごとに増えてゆく…