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たべものが起こす平和な領域展開

わたしたちは、食べているのに味わっていないのかもしれない。

でも、
この世の素敵なものを
できるだけ味わいながら
生きていきたい。

そう思って、毎月のテーマを決めてマガジンを作ることにしました。

さて、11月のエッセイからはじめましょう。

いとしいたべもの

いつの間にか透明な被膜がはられて、
私は閉じ込められる。

たべものに。

いつも
観ながら、
聴きながら、
しゃべりながら、
予定を考えながら、
食べているのに

このときばかりは、そういうことをやれない。
完全にたべものにとらわれている。

ほんのひとときの食べ物の呪術。

その呪術にわたしは抗えない。
闘えない。

地のめぐみ
作り手の心意気
食べることができる身体

そういうことを享受させられるだけの呪術に、わたしはただ、ひれ伏すだけのちっぽけな存在になっている。

だけどそれは、
たべものが起こす、
とても幸福で平和な領域展開。

今月はそんなたべものたちのお話をしていきたいと思います。




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