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考察:小説で「note編集部のおすすめ」に選ばれるには? #BrMxic

 よくきたな🍑

 昨夜ちょっとこんなことをぼやいたんですが、140文字だとちょっと言いたいこと言いきれなかったので記事にしてしまおうと筆を執りました。先に言っておきますが、ネガティブな記事ではありません。

 noteおすすめに取り上げられることの効果、そしてそれを小説家、それもパルプスリンガーが狙うにはどうすれば良いかという考察です。例によって考察だけで結論は出ていませんし、実績もありません。参考程度にしてください。

(前提)note編集部のおすすめは信用できる

 これはnote有識者であり、我々創作者に武器とかツルハシとかサボテンの卵とかダイヤのマッチ棒とかを配っている暗黒胡乱トマトンことお望月さんが提唱している言葉です。実際noteの「おすすめ」を読んでいると面白い記事が芋づる式に出てきます。

 この「編集部のおすすめ」の凄さは、ひとえにその目利き力の高さにあります。お望月さんの記事にもある通り、おすすめはある程度手動(流石に全手動ではないと思われる)で取り上げる/取り上げないの判断がなされているようで、その証拠にたとえ5スキくらいであっても取り上げられますし、逆に1000スキついていても取り上げられないこともあります。

 取り上げられた記事は軒並み面白い(いろんな意味で)記事ばかりです。note編集部のおすすめは信用できる。これはnote公式さんのたゆまぬ努力の賜物です。すごいぜnote編集部。

ちなみに「ピックアップ」はマジで機械的にピックアップしてるので玉石混交、石の方がちょっと多い気がする。

おすすめに取り上げられる効果

 これは至ってシンプルで、View数・スキ数がアホみたいに増えます。僕は以前wowakaさん追悼の記事がおすすめに取り上げられた結果、View数が平時の5倍~10倍くらい増えるという状態が3週間ほど続きました。めっちゃびっくりした。身近なところだと、近未来SF小説家なディッグアーマーさんの『人工知能との世間話』が最近おすすめに取り上げられ、同じように爆伸びしていましたね。

 このView数・スキ数の爆発的増加は、おすすめに取り上げられたことで以下の対応がなされることに起因すると思っています。

 ①noteトップ「おすすめ」タブへの掲載
 ②note公式twitterアカウントでの紹介
 ③noteと提携している各種メディアへのリンク

③について:僕のときはLINEニュースにリンク貼られたりしていました

 特に②と③がすごい。これによっていわゆる「バズる」状態に入るわけなんですが、noteそのものの治安の良さもあり、精神的にすごく健全にバズってくれます。素直に嬉しい。

 さて、作家として名をあげるためにはこのバズりを狙っていくこともひとつの手段になろうかと思います。それにはどうすればいいのか、僕の考えをつらつらまとめていきます。ちなみにくどいようですが結論は出ていませんし、実績もありません。参考程度にしてください。

考察:noteオススメに取り上げられるには

 上述の通り、note編集部は人の目で掲載する/しないの最終判断が下されています。なので、noteオススメに取り上げられるためには編集部の人の性癖に刺さる必要があります。

 では、刺さりやすいものはなにか?

 観察すると、それはエッセイ、コラム、そして漫画であるように見受けられます。中でも以下のジャンルが滅茶苦茶多いですね。

・エッセイ:育児系、主婦系、動物系
・コラム:ノウハウ・技術系、デザイン系、転職/企業系
・漫画:4~7コマのショート漫画、もしくは10ページ以内程度の短編漫画

 一方で小説はどうかというと、本日(8月9日)から見ると2週間ほど前、7月末までさかのぼってようやく1件出てきました(noteはエッセイと小説の境目が希薄なので判断が難しいところですが、個人的にはこれは小説だと思います)

ちなみに滅茶苦茶良い小説です。オススメ。

 この記事、投稿日時は4月末なんですが、7月末に「小説 記事まとめ」の公式マガジンに取り上げられていたのでその影響で編集部オススメに掲載されたものと推測されます。

note編集部、小説が苦手説

 さて、そこからさらにさかのぼってみると……次は7月23日の記事が出てきました。「聞こえない音楽」の追加から1週間ほど前ですね。さらにその二日前、7月21日にも1件。てな具合です。

 なおこの間に、育児エッセイやビジネスコラム、四コマ漫画は数えるのも嫌になるくらい取り上げられていました。編集部さん、もしかして小説お嫌いですか……(´・ω・`)?

 とはいえ可能性はゼロではありません。例えnote編集部さんが小説を読むのが苦手でも、例えば上でちょっと触れた「小説 記事まとめ」の公式マガジンのように小説をキュレーションしている方々の性癖に刺さるものを書けばおすすめ掲載への道が開けてきます。

noteオススメに小説を取り上げてもらうために
 ① 公式マガジン「#小説 記事まとめ」にキュレーションされる

 さらに観測していると、いくつか条件があるように見受けられます。

 例えば「短編(長くても前中後編)にする」とか。ディッグアーマーさんの近建診播磨シリーズのいち短編として出た「人工知能との世間話」が取り上げられたのを鑑みるに、シリーズものであっても1話で完結したひとつの短編となっていれば良いのかもしれません。

 あとは、エッセイ的・コラム的な小説が向いているように見えます。具体的に言うと、「人が爆発したり車が突っ込んだりしない」「人を拷問しない」。つまり現状、パルプ小説はあんまし向いていない。

◆パルプ小説とは
 『ニンジャスレイヤー』を手掛けるサークル・ダイハードテイルズのメンバー・逆噴射聡一郎氏が提唱し、氏のメソッドに共感して書かれた小説たち。往年のアクション洋画の影響が非常に強く、アクション小説が多い傾向にある。冒頭で人が爆発したり死んだりする。

 まぁこれは仕方ないかなって気もするんですよね。note全体としてエッセイやコラムは滅茶苦茶伸びますし、それは取りも直さずそういう記事の需要が高いプラットフォームだということなので。

noteオススメに小説を取り上げてもらうために
 ① 公式マガジン「#小説 記事まとめ」にキュレーションされる
 ② 短編を書く(※長編シリーズの中のいちSSでも可の模様)
 ③ エッセイ的・コラム的な小説だと良い

 こうして見るとディッグアーマーさんの播磨くんは②と③を満たしていますし、上述の「聞こえない音楽」は①②③を満たしていますし。

小説でnoteおすすめに取り上げられるには

 エッセイやコラム風の小説ってどんなやねんっていう感じですが、要するにノンフィクションもしくはノンフィクション"風"の日常系作品や、専門技能を描いたほのぼのフィクションですね。ちょっと怪奇的な成分があっても受け入れられる感はありますが、パルプスリンガーがいつもやるようにとりあえず人を撃ち殺すのとかはNGです。

(補足)あくまで「現在のnote編集部の好みに合わせるなら」NGという話なので、それをやってるからってパルプ小説がダメだとかいう意図はありません。念のため。

 とはいえ、パルプスリンガーの現状持つスキルセットでも、少し切り口を変えれば十分に対応できるものなのではないかと感じています。

 自分に置き換えて考えてみます。とりあえず人を撃ち殺すもの以外で考えると、僕は普段ヒーローものとか近未来SFとかを書いています。

 エッセイ的な小説でいうなら、ヒーローショーを見た子供が勇気をもらってなにかを成し遂げる話とかでしょうか。それを親目線で書くとよりマーケットに訴求できそうです。

 コラム風な小説とするのであれば、それこそ先日アップした「僕たちは圏外を知らない」のように近未来の世界を描きつつ、そこで生きる人の日常そしてちょっとしたハプニング(人が死なない)を描くと良いのかもしれません。

 少し変化球にするなら、ヒーローものの世界観の中で、一般人目線の生活とかをエッセイ的に書いても良いかもしれないですね。普通にパルプ小説としても面白そう。

 ネタが尽きたら書いてみようかな、そういうの。

おわりに

 まぁなんにせよ、noteの風土を考えるとパルプ小説ってのは想定外の存在だったりするのかなぁという思いが頭をよぎりまして、冒頭のぼやきの「ううむ、肩身が狭い」という言葉に繋がった感じです。が、別にこれ悲観してるわけじゃなく、やり方次第ではまだまだ打って出られるなという実感もあったりします。

 というのも、半年前のお祭り「逆噴射小説大賞」でパルプ小説書きが大量発生しnoteでいまだに活動をしているんですよね(僕だってそのひとりです)。

 パルプ小説、めちゃくちゃ面白い小説がたくさんあるんですよ。note編集部が気付くより先に僕らパルプスリンガー自身でそれを見つけ出し、蒐集し、拡散していき──そして世の中をパルプで満たす。

 いつかnote編集部の好みが変わったときに備え、我々はこれからも冒頭で人を撃ち殺したりしていきましょう。いいですね同志たち。そして徳を循環させてチヤホヤ通貨を生み出していくのです!

- 宣伝 -

 以下、ちょっとだけ宣伝を。

(宣伝)パルプ小説蒐集マガジン『NoteパルプマガジンMexico』

 パルプ小説を蒐集するマガジン。編集部オススメには入れないかもしれないが、名作は間違いなくここにある。

SF、ロボット、アクション、ヒーロー、なんでもござれ。
人が死んだり車が爆発したり、銃や刀が戦場を舞ったりする。
ハラハラドキドキワクワクに飢えていないか?
ここでなら、きっとそれは満たされる。
荒くれものだらけの酒場へようこそ。コロナは冷えているぞ。

(宣伝)『碧空戦士アマガサ』コミケにて頒布します

 noteで連載中の拙作『碧空戦士アマガサ』の第1巻をC96 3日目(8/11)にて頒布開始します。C40bで僕と握手!

◆いじょうです◆

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