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ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~

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大昔に民俗学とか国文学とか現代民話とか虚実の狭間ををふらふらしていた、いろんな意味で境界線上のひと。 リハビリ代わりにポチポチと更新しようと思っております。
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記事一覧

ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~⑥

第六話 被る わりとたくさんな人に関わるお仕事でごはんをいただくようになって、けっこうな…

未ちる
2か月前
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つれづれ夜話 拾遺 ①

~「父の知人」のこと~ 「つかれる」中で私をいきなり叱っては延命十句観音経を唱えさせたり…

未ちる
2か月前

ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~⑤

第5話 つかれる  霊感というより「零感」のはずなのだが、奇妙な経験をすることがなんだかよ…

未ちる
2か月前

ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~①

というわけで、リハビリ代わりに、思い出した「嘘つけこの嘘つき野郎」的な話を、書いていって…

未ちる
2か月前
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ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~②

第2話 忘れる ずいぶん前のこと。 少しだけ民俗学の緣っこを歩いていた時期がある。 都市伝…

未ちる
2か月前
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ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~③

第3話 変わる 今から十数年前。 父が亡くなって一周忌を迎える頃のこと。 父との思い出を…

未ちる
2か月前
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ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~④

第四話 続 呼ばれる 「七つまでは神の内」という言葉があって、どうやら昔はそれくらいまでの子供は、いとも簡単にあの世に帰っていってしまう──つまり、あの世に近しい存在だったらしい。  七五三を済ませてようやく人間になる、と聞いたことがある。  あれは、そういう意味で神様にお伺いを立てて、許しを得る儀式なんだそうだ。  これは私の七五三より前の話になる。  父方の曽祖父は実子に恵まれず、妹に婿を取って夫婦養子にして家業を継がせ、また養女を迎えてそこにも婿を取った。家業