ひとを騙すときしか嘘をつかない主義~つれづれ夜話~④
第四話 続 呼ばれる
「七つまでは神の内」という言葉があって、どうやら昔はそれくらいまでの子供は、いとも簡単にあの世に帰っていってしまう──つまり、あの世に近しい存在だったらしい。
七五三を済ませてようやく人間になる、と聞いたことがある。
あれは、そういう意味で神様にお伺いを立てて、許しを得る儀式なんだそうだ。
これは私の七五三より前の話になる。
父方の曽祖父は実子に恵まれず、妹に婿を取って夫婦養子にして家業を継がせ、また養女を迎えてそこにも婿を取った。家業