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【本の紹介】予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

こんばんは、福田達也です。

今回は、行動経済学に関して自分が好きな本を紹介したいと思います。本日の書籍はこちら。『予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』です。

どういう本か

そもそも行動経済学とは何か、という話ですが、私たちの行動がどのような傾向があるのかというものを調べる学問です。一般的な経済学においては、私たちは合理的な意思決定をする生き物という風に考えてモデル化をされていますが、実際の私たちはそうではありません。

私たちは、合理的とはほど遠い判断を下す傾向があり、更に言うなら、それはいつも同じように起こり、何度も繰り返されているようです。すなわち本書の題名ともなっているように、私たちは「予想どおりに不合理」ないきものであるということです。

本書は、様々な事例をもとに、私たちがどのような時に不合理な判断をしてしまうかをまとめたものです。単純に理論を語るだけでなく、著者の実験や実際の事象を通して、なぜそういう振る舞いをしてしまうのかという考察まで含めており、読んでいて「確かに」となることうけあいです。

感想

読んだ最初の感想は、「これ、まさに自分の事だー!」ということです。全15章からなる、私たちの様々な不合理性が、たしかに自分にも当てはまりますし、自分の身の回りの人を見ていても感じることばかりです。

そして、明らかにこれらの振る舞いは不合理(合理的な意思決定をもってなされたものではないもの)です。なぜ無料になったとたん買いすぎてしまうのか、なぜ好意でやっていたことに報酬をもらうとやる気がなくなるのか、なぜついつい先延ばしにしてしまうのか…。こういった事に疑問を持った方は、その答えがここにあります。

そして、その一つ一つはただの「あるある」に終わりません。身の回りで起こる一般的な事象から、どういった傾向があるかを著者が導き出し、様々な社会実験(被験者は主に著者が研究する大学の学生である)を通して、どのようにしてそれが起こるのかが明らかになります。そして、その実験結果から何が読み取れるか、そしてこの不合理性を回避するために私たちに何ができるのか、まで述べられています。

そして、書籍の内容は基本的に1章ごとに独立しています(何章かは連続になっているものもあります)。そのため、まずは目次をざっと眺め、気になった章から読み始める事もできます。また、再び読み直したいとなった時にも、その章だけをピンポイントに読むこともできます。

このような事から、本書は以下のような人にとっておすすめできます。

・人間についてもっと知りたい人
・自分や身の回りの人の不合理性について理解したい人
・どのようにして回避するかを知り、不合理な自分を変えたい人
・人間の不合理性を学び、それをビジネスに活かしたい人

是非、机の上の、いつでも手に取れる所に置いておきたい一冊です。

終わりに

本日は書籍『予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を紹介しました。

私たちは自分たちが思っている以上に不合理ないきものです。だからこそ、どういった時にそのようなふるまいが起きるのかを知り、自分たちがそういった性質があるということを認め、その上で自分の行動をどう変えていくかを考えることがとても重要だと思います。

別の機会に、本の各章で触れられていることについて、自分の実体験を交えた紹介なんかもできればと思います。この記事を読んで興味を持たれた方は、後悔はさせないので是非一度手にとって読んでみてください。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできるのを楽しみにしています。





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