行動経済学者ダン・アリエリー氏のTED Talkから学ぶ人間の非合理な意志決定

みなさんこんばんは、福田達也です。

先日まではダン・アリエリー氏の著書「予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」から、私たちの不合理な意思決定について紹介してきました。

※読んだ内容については上記の記事を読んでみてください。

今日は、著者であるダン・アリエリー氏がTEDでたくさん講演をされているという話を知ったので、TEDとは何かを含めて動画を紹介したいと思います。


TEDとはなにか?

TED(Technology Entertainment Design)は、「アイデアを広める」事をミッションとして、世界の著名人を招き18分未満程度のショートスピーチをオンラインで無料で配信するアメリカのメディア組織です。

1984年にテクノロジー、エンターテイメントやデザインについて話し合う会議として発足し、現在では科学やビジネス、世界的な問題まで、ほぼすべてのトピックについての講演を行っており、100ヶ国語以上で配信されています。

これまでにも世界の様々な著名人がTEDで講演を行っており、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏や先延ばしの講演で有名なティム・アーバン氏などが講演されています。また、日本人でもボーダレス・ジャパン代表の田口和成さんや株式会社植松電機 代表取締役の植松努さんなどが公演されているようです。

我々は本当に決めているのか?

本動画は、以前に紹介した著書と同じく、私たちの意思決定の不合理性について講演したものです。

例えば錯覚の例がわかりやすいのですが、私たちの知覚はそれそのものを正しく捉えていない事が往々にしてあります。たとえ同じ明るさであったとしても、暗いものの周りにある色は明るく見え、明るいものの周りに見えるものは暗く見える。私たちの脳はこの錯覚を避けることはできません。

私たちの認識や意思決定についても、同じような錯覚が起こっています。例えば、死後に臓器提供をするかという点について、肯定する人の割合は国によって明らかに異なっています。そして、アリエリー氏は、この違いはDMV(日本で言う免許センターのような所)の記入用紙で、臓器提供をする人がチェックするか、しない人がチェックしないかの差だといいます。

難しすぎる意思決定について、私たちはどうしていいかわからなくなり、選ばれているものをそのまま受け入れる傾向にあるようです。

アリエリー氏は、それ以外にも私たちが物事を相対的に評価していることによる非合理な意志決定について2つ紹介しています。1つは、おとり価格などに影響を受けること。もう一つは、ちょっと醜い人が隣りにいることで、もう片方の人が素敵に見えることです。

このように行動経済学の観点から見ると、人間は認識的な限界があります。だからこそ、それを理解することでより良い世界を設計することができると、アリエリー氏は希望を持っています。

まとめ

今回は行動経済学者のダン・アリエリー氏の講演と、その公開基盤であるTEDについてご紹介しました。

今回紹介した動画以外にもTEDには面白い動画がたくさんありそうです。私もまだまだ全然見切れていないのですが、有名なプレゼンを集めてくださった記事があったので、共有します。

TEDについては昔からよく話は聞いていたのですが、しっかりと視聴したことはあまりありませんでした。改めて視聴していると、非常に惹き込まれる内容ですし、自分のプレゼンテーションにも取り入れられそうです。自分の知見を深めるためにも、より多くのものから学び、自分の行動に変えていきたいと思います。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできるのを楽しみにしています。

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