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記事を書く時の考え方や構成の組み方をアウトプットしてみる【ロジカル・シンキング】

みなさんこんばんは、福田達也です。

ここしばらくの記事ではロジカル・シンキングについて扱ってきました。今回は、前回の記事を題材に、どのようにロジカル・シンキングを使って記事を書いたかについてアウトプットしたいと思います。

前回の記事はこちらから。


疑問文と結論を設定する

まず最初に今回の疑問を疑問文化しました。ビジネスホテルが暗いことに疑問を持ったのが記事を書くきっかけだったので、疑問文は「ビジネスホテルの照明はなぜ暗いのか?」です。

疑問文が定まったので結論を探しに行きます。今回は調査の方法としてgoogle検索を利用して色々と検索しました。検索ワードは、「ビジネスホテル 暗い」や「ビジネスホテル 天井照明」などです。検索ワードの選定理由は、主観として「暗い」事や、何故暗いのか?を考えた結果「天井照明がない」からだと判断したためです。

調べた結果出てきたのが以下のようなページ群です。1つ目の「Yahoo知恵袋」は簡単に答えが得られますが、文責に不安があります。3つ目の「ホテリスタ」は、企業のページなので、ある程度信頼がおけそうです。

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こんな感じでいくつかのページを見てみると、どうやら「客室は寝室でリラックスする場所だから暗い」、「ビジネスホテルは欧米人の価値観に合わせて作られている」「欧米と日本では心地よい明るさが違う」「海外と日本では明るさが違う」といった情報が出てきました。

深掘りするのは後回しにして、この辺りで一旦疑問文とセットになる結論を立ててみます。

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何となく納得できる気もしますが、一方で根拠にかけるなと感じます。「寝室でも明るくてもいいんじゃないかな?」とか、「なんで欧米の価値観に合わせているの?」とか、「寝室で仕事する人はどうするの?」とか、「旅館は明るいんだけれど何が違うの?」といった疑問が浮かんできました。

これは結論を支える根拠が不明確なためなので、この結論を仮説として根拠となる情報を集めていきます。

結論に対して疑問を呈して根拠を探す

根拠を探すためには、結論を出すべき疑問文が明確であると都合が良さそうです。いくつか考えるべき点はありそうですが、無限に疑問を作っても収拾がつかなくなります。今回は「欧米」という部分にフォーカスして、「なぜ欧米では暗いのか」と「なぜ欧米の価値観に合わせているのか」の2点に絞りました。

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疑問文ができたら、同じようにそれを支える結論を探していきました。根拠がほしいので、今回は可能な限り、企業が出している情報など文責が確かな所を使います。

まずは1つ目の「なぜ欧米では暗いのか」について、見つけたのが以下の2つでした。前者は文責が確かですが少々まとめにくく、後者は個人ブログですが結論がわかりやすいです。

今回は2つの情報を総合して、「欧米人と日本人で目の色素が違う」「欧米人は家や寝室はリラックスする所と捉えている」の2つを抜き出してみました。また、2つの違いは、日本人と欧米人の違いで捉えると焦点が合いそうです。

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先ほどよりも随分とクリアになりました。もうちょっと深掘りできる気もしますが、調べ始めると無限に時間がかかるのでこの辺りで切り上げます。

仮説を立てて根拠となる情報を集める

次にもう一方の「なぜ欧米の価値観に合わせているのか」に取り組みます。検索ワード「ホテル 欧米 価値観」などで調べても、価値観の違いなどが出てくるだけで、先ほどの「なぜ欧米では暗いのか」に比べると直接答えを見つけるのは難しそうです。

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なので、今回は仮説を立ててそれを実証するという方法で結論を導くことにしました。そこで、一旦調べて得た情報の中から使えそうな情報が無いかを整理します。これまで調べた情報の中では、「ビジネスホテルは欧米の価値観に合わせている」「新しいホテルでは明るい部屋も増えてきている」「旅館は天井照明で明るい」といった情報が使えそうでした。

これらの情報から、「日本のビジネスホテルの多くは、欧米の観光客が多く訪れる戦後に立てられており、多数派の観光客に合わせるために欧米の価値観に沿うように作られたのではないか?」という仮説を立ててみます。

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仮説を立てたのなら、それが本当かどうか、根拠となる情報を集めます。歴史的な経緯から立てられているという仮説であれば、ホテルの歴史を調べてみると良さそうです。

そこで、検索ワード「ビジネスホテル 歴史」で調べてみると、ホテルの歴史的な経緯を扱っているまさにビンゴの情報が見つかりました。どうやら、ビジネスホテルの多くは東京オリンピックや大阪万博の時に建設されたそうです。

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ここでふと、「東京オリンピックなどでは本当に欧米人の観光客が多かったのか?アジア人の方が多いのではないか?」という疑問も思い浮かびましたが、泥沼にハマりそうなので「東京オリンピックの頃の先進国は欧米が多かったから、きっと欧米からの観光客が多かっただろう」と仮説に留めて調べるのを止めます。

ただこのままでは、自分の仮説を肯定する情報を集めているだけなのでバランスが悪いです。なので、その他の「明るい宿泊施設」と対比して違いを見ることで、これが昔のビジネスホテルだけに特有のものであるかどうかを検討して根拠を補強します。

今回は時系列を軸として、「東京オリンピック以前は明るい宿泊施設が多いのでは」「日本人の利用が増えた最近では明るいホテルが増えているのでは」という仮説を立ててみます。念頭には何となく、「旅館」は明るいし昔からありそう、「最近のビジネスホテル」は明るい所が増えていそうだと考えています。

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「旅館」については、「東京オリンピック以前からある」という情報が得られれば、「旅館は東京オリンピック以前からあるため日本人好みの天井照明、ビジネスホテルは東京オリンピック以降に立てられたので欧米人好みの間接照明」という論理が立てられそうです。そこで実際調べて見ると、「旅館は奈良時代からある」と分かりました。

「最近のビジネスホテル」につては、「最近のビジネスホテルでは天井照明が増えている」「最近のビジネスホテルの利用客は日本人が多い(需要の変化)」辺りが立証されると良さそうです。

前者については、「ホテルメルパルク岡山では、2018年に客室をリニューアルしており、LED天井照明を売りにしている」といった根拠が見つかりました。後者については、メルパルク株式会社の海外売上比率などが分かれば良さそうですが、さっと調べた所では見つかりませんでした。ちょっと根拠は弱いですが、ここは目を瞑ることにします。

これらの情報を整理すると以下のような構造が作れます。深掘りできそうな部分はまだありますが、1つの記事を書くには十分な情報が集まっていそうです。

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ピラミッドストラクチャーを文章化する

これまで調べた事をピラミッドストラクチャーに整理すると、以下のような構造が作れました。

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ここまでできれば後は文章化するだけです。章構成はいくつか考えられそうですが、基本的には結論→根拠の順が分かりやすいので、今回はシンプルに以下の3章+1章構成をベースにしました。

・結論を示す章
・疑問文「なぜ欧米では暗いのか」に答える章
・疑問文「なぜ欧米の価値観に合わせているのか」に答える章
・最近のビジネスホテルについての情報と仮説で補強する章

4章目は、3章が「ビジネスホテル」↔「旅館」の対比構造で分かりやすいことと、疑問文に対する根拠が薄いと感じたことの2点から、仮説のまま提示するという構造にしました。

この状態でアウトラインを抜き出すと以下のようになります。

・ビジネスホテルが暗いのは、寝室はリラックスする場所であるという欧米の価値観に合わせているから
・欧米のビジネスホテルが日本に比べて暗い理由は「欧米人の方が目の色素で眩しく感じやすいから」と「欧米人は寝室に間接照明を求めるから」
・欧米の価値観に合わせている理由は、ホテルが立てられた当初の客は欧米人が多かったから
・その証拠にホテルの多くは東京オリンピックに立てられているし、それ以前からある旅館は日本人好み
・最近は日本人の客層が増えているからか、明るいホテルも増えているらしい

ちょっと論理の繋がりが気になる部分もありますが、個人的には納得感のある形になったように思います。

まとめ

今回は自分が調べごとを記事にする時の思考の過程や、調べ方についてアウトプットしてみました。

今回紹介した内容とかは漠然と頭の中で組み立てて書いていますが、書き出してみると意外とちゃんとやってるなーと思う部分と、細かいロジックが抜け漏れしているなという部分とがあって面白いですね。

ちなみに本記事は、思考の過程を出すという意図なので、時系列順に書き下すような形の文章構成にしています。文章構成のフレームワークなんかも調べて書いてみたいところですね。

今回の記事が見てくださった方のロジカル・シンキングを身に着けたい方や、調べ方・書き方に困っている方の参考になれば幸いです。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできるのを楽しみにしています。


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