前回の続きで、BODYCOMBATの指導ライセンス研修に行かせてもらった時のお話をしたいと思います。

モジュール1~2


レズミルズのインストラクターライセンスを取得するための研修は、まず2日間連続研修(モジュール1)があり、その3週間後に試験(モジュール2)という流れになります。
試験(モジュール2)に合格すると仮認定ライセンスを取得でき、30分のショートクラスが担当できるようになります。
自動車教習で言えば、実際に路上に出て実践に慣れるための仮免許のようなものです。

その仮免から3ヶ月~半年間で、クラス風景をビデオ撮影してレズミルズ本部へ送り、本認定の審査をしてもらいます。
本認定に合格すると、45分や60分のマスタークラスを担当することができるようになります。

僕は格闘技経験はありましたが、オンザビート(音楽に合わせて動く)プログラムのエクササイズ指導経験はなかったため、覚えたり、できるようにしなければならにことが沢山あってテンヤワンヤでした。

研修項目は5項目。
BODYCOMBATに限らず、全てのレズミルズインストラクターに共通で必要な要素を学びます。

インストラクターに必要な5つの要素

①プレコリオグラフィー
曲と動きがひとつひとつ決まっていますから、まずはそれを完璧に覚える必要があります。
俳優さんが台詞を覚えていなければ、いい演技ができないのと同じで、
インストラクターはコリオを完璧に覚えていなければ、良いインストラクションやパフォーマンスが発揮できません。

②フィジカルエグゼキューション(身体行使)
ロールモデルとして完璧なフォームで最後まで動き続ける技術、筋力、体力が必要となります。

③インストラクション(コーチング)
インストラクターは、自分が動けるだけでなく、参加者に的確なタイミングのキューイング(指示出し)や指導ができなければなりません。

④パフォーマンス
音楽の魅力を最大限に引き出す言葉や表情の使い方、によって劇的な非日常を演出します。

⑤コミュニケーション(コネクティング)
クラスが一方通行では発表会になってしまいますから、バーバル、アイコンタクト、等を使ってコミュニケーションをとります。

これらのうちどれか一つに秀でているだけでも、個性的で優れたインストラクターになることはできます。
例えば、特にパフォーマンスやコネクションに秀でていないとしても、コリオは絶対に間違えずに最後までクラス運営できるインストラクターには、参加者は安心してクラス進行を任せることができます。
また、とくに面白みはないけど、身体が出来上がっていて、動きが素晴らしければ、ビジュアル的なロールモデルとして参加者の目標となることができます。
それぞれ得意なところを伸ばせれば、それは個性となるわけです。
ですが、僕はこの5つの要素全てを高めると決めて、ずっと磨きをかけてきました。
それが死角をなくすことになるし、全てを一定のレベル以上にした上で、得意な分野(僕の場合はパフォーマンス)を更に磨けば「最強」になれると思ったからです。
このマインドは今でもずっと持ち続けています。

ですが。。
クラスを担当するようになる前の僕は、わりと軽く考えていて、最初の試験(モジュール2)では不合格になります。
軽く考えていたというか、完全にナメていた。。
フィジカルはそれなりに良かったのですが、インストラクションが滅茶苦茶でした。
動きのキューイング(指示出し)は、事前にしないと参加者は動けないのに、僕は同時キューとか後キューを連発していて、インストラクターとして参加者を導く要素が備わっていませんでした。練習不足です。
にもかかわらず、若くてイケイケで自信過剰だった僕は「オレは大丈夫だろ」という根拠のない自信があり、今思うと恥ずかしくて仕方ありません。。
昔から、こうやって試験に落ちたりして、痛い目をみないとわからないところがあったんですよね。高校の時も全く勉強してないくせに、体育大なら受かるだろうとナメていて見事に全滅して浪人しましたけど、またも準備不足によって遠回りをします。

その後は気持ちを入れ替えて練習し、次の試験で合格しました。
嬉しくて、週に2回担当していたクラスでは、いつも精一杯頑張って、少しずつリピーターやファンになってくださる方が増えていきました。

次回予告

入社して1年以上経った頃に転機が訪れ、1年半在籍したコナミスポーツを退職することになります。
次回は次の職場に行くことになった経緯についてお話をしたいと思います。

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