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「心理的安全性」が大切な時代

column vol.418

人気ユーチューバーのカジサックさんが、8日の投稿で「27日まで休暇を取ること」を報告。

〈東スポWeb / 2021年9月9日〉

チームスタッフや現場スタッフを「がっつり休ませたい」ということで、休みの大切さを訴えています。

私も毎週のように夏休みの取得を社員に促していますが、私自身がワーカーホリック傾向にあるので、隠しているつもりですが滲み出てしまうものなので、こういった記事を通して自分を省みるきっかけとしたいと思います。

世界的企業がオフィスを1週間閉鎖

それは今、世界中で省みるようになっていると思います。

例えば、ナイキが社員の燃え尽き防止の一環として臨時休暇を実施。オフィスで働く社員に、8月23日から30日までの間、1週間の休暇を与えました。

〈BUSINESS INSIDER JAPAN / 2021年9月8日〉

理由はパンデミックにより経験したことのない時間を過ごしていただけに、心のリセットが必要だと感じたからとのことです。

さらなる休暇を楽しめるようにと、従業員には休業中も給与が支払われたそうです。

ナイキといえば、5月末のメモリアル・デー(戦没将兵追悼記念日)から9月初めのレイバー・デー(労働者の日) までの金曜日に、スタッフを早退させたり休ませたりする「サマー・フライデー・アワー」を採用していました。

私も今週は久方ぶりに仕事のない土日を過ごせています。

昨日は朝からニュウマン横浜などでのんびり買い物をしながら、桜木町にある「キノ・シネマ」で映画を鑑賞。

村上春樹さん原作の「ドライブ・マイ・カー」を3時間ゆったりと堪能しました。昨日もnoteは書きましたが、久しぶりに何にも追われない時間は格別。休みの贅沢さを噛み締めました。

日本でも重要視される「心理的安全性」

休みは体だけではなく心を回復させますが、Googleが広めた「心理的安全性」が日本でもキーワードになってきています。

〈Forbes JAPAN / 2021年9月8日〉

混沌として正解のない時代だからこその機運もあります。まして、コロナでますます先が読めない。

心理的安全性を守ることで、社員のモチベーションも上がりパーフォマンスが高まるというわけです。

心理的安全性を高める主要な因子が、(1)話しやすさ (2)助け合い (3)挑戦 (4)新奇歓迎の4つ。

新奇歓迎は「異能、多様性」への寛容さです。

ちなみに国民性を重ねて4つの因子を見ると、日本企業全体の特徴と課題が見えてきます。

国民性を読み解く「権力格差傾向」「個人主義傾向」「男性的社会傾向」「不確実性の回避」「長期的視」「快楽志向」の6項目で欧米、アジア各国と比べてみます。

日本は、アジア圏である中国や韓国と「長期的視点」では類似しており、「権力格差傾向」「不確実性の回避」は韓国と近いスコアが見られます。

また、アメリカとの違いをピックアップすると、「権力格差傾向」「男性的社会傾向」「不確実性の回避」「長期的視点」高く、一方で「個人主義傾向」「快楽志向」低い点が挙げられます。

そこで、次に4因子と合わせて見てみます。

「助け合い」に目を向ける

日本企業の平均した特徴は以下の通りです。

(1)話しやすさ
「権力格差傾向」がやや高く「個人主義傾向」低いことは、忖度を生みやすく、率直な意見を表現するハードルが高い。
(2)助け合い
「個人主義的傾向」
低いこと、つまり「集団主義」的な傾向は組織やチームのための「助け合い」が起こりやすい。
一方で「快楽志向」低い、つまり欲望や衝動をコントロールする度合いが高いことからは「助けを求める」べき個人が、周囲に助けを求めにくい
(3)挑戦
「不確実性の回避」高いことは、前例に倣いやすく、リスクを取った挑戦をしにくいことを示す。
一方で「男性的社会傾向」高く「集団主義」的な傾向と合わせてチームで勝利すること、チームで品質を高めていくという観点での「挑戦」とは相性が良く、世界的に見ても高いクオリティのサービスなどに反映されている。
「カイゼン」得意で、「イノベーション」苦手
(4)新奇歓迎
「不確実性の回避」高いことは、組織・チームの中で、役割に応じて自分らしく才能を発揮することよりも、まず溶け込む・組織に適応することが求められやすい。

一方で、「長期的視点」が高いことは、新卒社員を時間をかけ育成し、中長期的にチームが学び成長するという、心理的安全性構築のメリットそのものは受け入れられやすいと考えられます。

心理的安全性の確保はアメリカなどに比べると遅れていますが、日本は「助け合い」という観点で力は発揮できるという特徴を持っています。

実際、蘭ライデン大学の心理学者ニールス・ファン=ドソン准教授の研究でも、日本人は世界31カ国ソーシャルマインドフルネスの度合いが最も高く「他者を思いやり行動する度合い」が高いことが分かりました。

〈Newsweek / 2021年9月1日〉

カギは(2)でも触れましたが、助けることは得意な日本人が、助けを得ることが苦手という点。いかに助けを求めやすい環境をつくるがポイントになります。

完璧主義の自分との向き合い方

以前、【ストレスの原因は意外と「自分」が多い】でも語りましたが、自分のハードルを自分で上げてしまい、潰されそうになってしまうことがあります。

その特徴的な人が「完璧主義者」です。

完璧を求めるがあまり、自分で自分を苦しい状況に導いてしまう…。

〈with online / 2021年8月22日〉

もちろん、完璧主義は「責任感がある」「高いクオリティを実現できる」などプラス面も多くあると思います。

私は完璧主義者ではないので、そういう方を尊敬しています。

一方で長所と短所は表裏一体

それが諸刃の剣となって自分を傷つけてしまうということは往々にあるでしょう。

特に完璧主義の方を見ていると、上手くいかなかった時の自分への責め方が半端ありません…。

そんな時、with onlineの記事にもあるように、ノートに上手くいかなかったことを書き出してみると良いと思います。

客観的に自分を見つめ直すことで、冷静さを取り戻すことができます。私も完璧主義ではないですが、自分を高く見積もってしまうことがあるので、実力やキャパなどをもう一度冷静に見直すためにも、書いて心と状況を整理することは定期的に行なっております。

そのことについて書いた記事もありますので、こちらも併せてご覧いただけると幸いです。

しかし、のんびりした休日は心地よい…。きっと明日からの仕事でパフォーマンスが高まるような気がします。

やはり、休むことも仕事。この後はどっぷりダラダラしたいと思います。

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