詩 記憶
梅の花が咲き春の爪先が見えたように思う
日が肌を覆う感覚は懐かしく
また、暖かな季節が始まるのかと
嬉しくもあり、不安でもある
新しい季節は来る度に新鮮で
時間の経過を前向きに感じさせてくれる
それは生きているということを
実感させてくれるからだろうか
季節への感覚はいつ身に付いたものなのだろう
1年を何度か繰り返していく内に身に付いたのだろうか
振り返れば季節と共に沢山の記憶が写される
それは季節と共に身体に染み付いた記憶
そんな記憶をいつの間にかこれほどまでに持っていたのだなとふと驚く
それなりに生きてきたんだね
と独り言のように思う
こらからもこれまでと同じように
記憶を積み重ねていく
積み上げられた記憶は旅立つ時に
思い出となって甦る
良いものも悪いものも隔たりなく
全てが自分の生きた証として
胸の中へとしみわたっていく
私達はまだ分からない
その半ばにいるのだから
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