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【真夜中の一枚】ーフランシス真悟「Exploring Color and Space-色と空間を冒険する」-茅ヶ崎市美術館

神奈川県の茅ヶ崎市美術館で開催されている展覧会「フランシス真悟 「Exploring Color and Space-色と空間を冒険する」」。

《Bound for Eternity (red)》2008

アメリカ・サンタモニカ生まれのアーティスト、フランシス真悟(1969-)。父は画家、母はビデオアーティストであり、幼少期は日本で育ちました。自己の世界観を表現することが大事と教えらえれて育ったそうです。

影響を受けたアーティストの一人にジェームズ・タレルを上げていて、思わず「気が合う」と勝手に距離感を縮めてしまいました。出会えてうれしい、真悟。

さておき、一枚の絵が柔らかな没入感覚を及ぼすという、静かな迫力が圧巻の作品群。ジェームズ・タレルとはまた違い、シンとした奥行きが観る者を誘い込むようです。

《Infinite Space(scarlet-yellow)》(2017-18)

幾重にも重ねられた色が醸し出す臨場感がなんとも言えず、一瞬ふわりと体が浮かび上がるような錯覚を覚えます。平面的な絵のはずなのに、いつの間にか色の深淵に入り込んでいるかのような奥行きを感じさせる絵画が並びます。

天窓から光が差す。見る時間帯によって表情が変わる。

展示室にある天窓からの光によって表情を変える絵画も。絵画といえばあまり外光に晒してはならぬのでは、と思うところですが、フランシス真悟の作品は反射性のある素材を用いているとのことでこれが可能になったとのこと。

《Deeper Reflection in Blue》(2023-24)

茅ヶ崎市美術館のこぢんまりとした構造も、かえって一枚一枚をゆっくりじっくりと鑑賞できる贅沢な舞台になっています。

お時間あればぜひ!

左:《Silent light》(2006)/右:《Silent light (turquois)》(2007)
左:《Flight to Midnight》(2023)/右:《Spiral Light》(2023)

フランシス真悟「Exploring Color and Space-色と空間を冒険する」

会期 2024年3月30日(土)-6月9日(日)
休館日 月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)開館時間 10:00-17:00(入館は16:30まで)
料金 一般800(700)円 大学生600(500)円 市内在住65歳以上400(300)円
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金
会場 茅ヶ崎市美術館

※私が行ったときは現金のみの取り扱いでした!
念のため現金をご用意の上、よかったらお出かけください。茅ヶ崎市美術館を通り過ぎてまっすぐ歩くとやがて海につきます。お散歩におすすめです。

サザン聞いちゃってよ

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