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宇宙戦争の発端 (1 minute novel)

『宇宙戦争の発端』 小さな丘で少女が一人、夜空を仰いでいました。 「わぁ…きれい」 突然降ってきた、銀に輝く流れ星。 「あ、お願い事しなくちゃ」 お星さまは一筋の光を残し、すでにどこかへと消えていましたが、少女は手を組み、願います。 『みんな仲良くなりますように』

    • 潔癖な幽霊 (1 minute novel)

      『潔癖な幽霊』 古びた二階建てアパートの203号室。 ふと目に入ったのは、艶のある長い黒髪。 もちろん僕の髪じゃない。 ベッドに落ちていたぐらい、最初は気にしていなかったさ。 だけど、日を追うごとに増えていく髪が気持ち悪くって。 勝手に掃除をしたら、彼女驚いてたよ。

      • 嘘 (1 minute novel)

        『嘘』 「私は嘘つきだ」 このシンプルで単純な一言が、素敵だった世界をフリーズさせてしまったらしい。 嘘つきがいなくならないのなら、嘘をなくせばいい。そんなメチャクチャな理屈で、神様はみんなの言葉に魔法をかけたんだ。 「今のは、嘘だよ」 困ってる世界にそう言ってあげた。

        • 左利きの彼女 (1 minute novel)

          『左利きの彼女』 控え目な胸を介して伝わってくる鼓動。耳にかかる吐息。 「私は鏡の世界から来たのだ」 何気なく言った僕の「左利きなんだね」に、不思議の国からやって来たお嬢様は確かにそう言っていた。 拭い切れない違和感。 僕と彼女の心臓は何故だかぴったりと重なっていて。

        宇宙戦争の発端 (1 minute novel)