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週末の米国市場が下落も上昇。次期日銀総裁案で円安進行、ハイテク関連は重石(20232月6日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2023年2月6日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比184円19銭(0.67%)高の2万7693円65銭でした。

日本市場は日銀の次期総裁人事に関連して、緩和的な金融政策と続くとの思惑で円安が進み、輸出関連を中心に買いが先行。上げ幅を300円超に拡大する場面もありましたが、業績発表のピークを迎えることで一方的にポジションを傾けることができず、午後は上げ幅を縮小させながら取引を終えました。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は週末の週間展望から引用します。

週末の米国市場は下落しました。ダウ工業株30種平均は続落して、前営業日比127ドル93セント(0.4%)安の3万3926ドル01セント、ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落して、前営業日比193.863ポイント(1.6%)安の1万2006.955で取引を終えました。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

市場を動かした要因は朝方に発表された雇用統計。雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比51万7000人増と、市場予想(18万7000人増)のほぼ3倍を上回りました。失業率も改善して53年ぶりの水準に低下して労働受給の引き締まりが鮮明になりました

利上げ停止に観測が後退した結果、投資家心理が悪化、幅のある下落につながりました。特に長期金利が大きく上昇、金利上昇で売られやすいハイテク関連には例外なく売りが膨らみナスダックの下落率は3%を超えました。

日本市場の動向

日本市場は日銀の次期総裁人事に関連して、緩和的な金融政策と続くとの思惑で円安が進み、輸出関連を中心に買いが先行しました。上げ幅を300円超に拡大する場面もありましたが、

今週は業績発表のピークを迎えることで一方的にポジションを傾けることができず、午後は上げ幅を縮小させながら取引を終えました。先週末の米国市場でナスダックが下落したことを受け、大型の半導体関連が売られたのも上値を抑える要因となりました。

業種別の動きでは6業種が下落、27業種が上昇して上昇優勢銀行業の下落率が最も大きく、電気機器、空運業、サービス業、金属製品などの素材・景気敏感業種が売られました。

下げが続いていた原油関連業種が反発して、鉱業、石油・石炭製品が上昇、海運業、鉄鋼、非鉄金属など景気敏感の代表的な業種が買われました。円安の恩恵で自動車関連にも買いが入り、不動産、建設など内需系の一角にも買いが広がりました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は上下髭をもつ短陰線を形成しました。前営業日の終値から上放れしてスタート、上向きのギャップを開けました。12 月16日から19日の間にあいたギャップは先週から今週の上昇によって埋まり、

本日の動きは12 月15-16日の間にあいたギャップ埋めに挑戦したことになります。ギャップを埋めると自然に28,000円に到達することになりますが、多くのオシレーター指標は買われ過ぎのサインを出しているので、売られやすい位置になります。

Google Finance より引用

一目均衡表上では雲に支えられて上昇したことになり、25日移動平均線乖離率も3.7でいつ利益確定の売りが出てもおかしくないところまできました。反転下落には注意してください。

本日も売買代金が3兆円を超える活況でした。東証プライムの売買代金は概算で3兆174億円。売買高は13億1554万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1223と、全体の約6割だった。値下がりは540、変わらずは73銘柄でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

週末の投資戦略では「下方圧力:長期金利の上昇によるナスダックの下落、上昇要因:円安の加速」この2つの要因がバランスをとって横ばいの展開になると予想しました。

本日は時間差でその要因が働いたような相場でした。朝方は日銀次期総裁人事をめぐって円安が一層進むことで市場を上昇させましたが、午後に入るとナスダックの軟調ぶりが意識され、上値を縮小させる要因となりました。

さて、それでも株価は直近の持ち合いを突き出して強い上昇トレンドが形成されるのではないか?という領域に入りました。本日の高値は27,800円も超え、28,000円を視野に入れる展開になったので、そう思うのも無理ではないでしょう。

しかし、これでいきなり強い上昇トレンドに入ったと判断するのは早計でしょう。上述したように1日の間にも上昇要因と下げ要因が交錯しているので1日中安心してみていられる相場ではない。

また、次期総裁として雨宮正佳副総裁が打診されたとしても、はっきりいってまだ決まっているわけではなく、たとえ来ったとしても黒田さん路線で緩和的な金融政策の延長になるとの保証はどこにもありません。

7日にはパウエル議長の講演とバイデン大統領による一般教書演説が予定されており、その発言内容にも注目が集まります。つまり、波乱要因はいくらでもあるので、不安定な動きになる可能性はまだ高いと判断しています。

投資戦略はここまでの方針を貫き、業績が検証され、テクニカル的にもトレードを開始できる位置にある銘柄です。例えば、ケアサービス<2425>は3四半期累計の経常利益が20%増益で着地、10-12月期も2.3倍増益など注目できる業績を発表した上に、テクニカル的にも節目となる指標を超えてきたばかりなので、注意深く観察してみる価値はあるでしょう。

各市場の動き

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