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しあわせのお菓子ポルボロン

綺麗な花だけを集めたら
花が綺麗に生けられるのではなくて

それぞれの足りない部分をそれぞれに補ってそのときの自分を足して「はなに生ける」のだと教わった

いいものだけを集めたとて、いいものができるわけではない

そう知りつつ思いつつ、ココナッツオイルを目にしたら、体にいいもの集めてつくりたくなったポルボロン。

ポルボロン(ポルボローネ)はスペインの伝統菓子。

豚の脂と小麦粉と砂糖とナッツで作られる。
小麦粉を焼いて使うことでグルテンをなくし、ほろほろの食感にする。

豚の脂(ラード)とココナッツオイルの見た目が繋がり、”やってみたい”が動き出す。小麦粉のグルテンをなくすならそもそもグルテンのない米粉がその役割を果たしてくれよう。

アーモンドプードルをクルミにしてみたらどうだろう。せっかくなら砂糖もいっそテンサイトウとココナッツシュガー、水分欲しくてアガベシロップを足してみる。

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「いい」といわれるものは時々で変化する。

よく聞く例はマーガリン。バターは悪者でマーガリンに変えましょうと言われた時代が確かにあった。

だからココナッツオイルだって、てんさい糖だって、今、知る限りでは良いとされているものを選んでいる。けれど時代、あるいは人が変われば違うだろう。クルミだってアレルギーのある人はいるし、言えば米でさえアレルギーの対象となる。とそんなことも思いつつ。

出来上がりを口に入れてみる。

口にいれて溶けぬうちに「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と3回唱えられたらしあわせになるという。

苦みと甘み、ざりっとほどける不思議な旨み。

もう少し柔らかく改良したいが誰でもしあわせになれそうな仕上がり(かたさ)もいいか。しかしこの苦みは単純に想像するしあわせには程遠いか。

「美味しい」も人の感覚だから絶対はない。私の願う美味しさがあなたとどうぞ合いますように。そんな願いを込めてつくれるしあわせなお菓子。お祝いに作られるお菓子。




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