数えきれない程たくさんのもの

夏は悲しみと苦しさと涙を置いて
その時を奪っていった

雨が上がった後の空気

日差し

セミの鳴く声

青々とした空

そんな夏が大嫌い
きっといつまでも夏とは向き合えない
夏のにおいがまとわりついてくる

プラムが空に還ったのも夏
たくさんの涙と悲しみを夏は私に容赦なく向けた

三日三晩本当に泣き続けた

ただプラムは幸せだった

そしてあの時も私はどんな風に過ごしていたんだろう
記憶の残らない夏の時間

変えることの出来ない時間

失ったものは戻らない

その夏をどう乗り越えるか

嫌な記憶をいい記憶に塗り替えて
夏も悪くなかったと思えるように

記憶は時に残酷で
悲しみを目いっぱい見せてくる

その記憶の痛みを知っているからこそ
私には出来ることがある

自分に言い聞かせる

痛みを知ってるからこそ
夏の音に囚われず
今の自分にやれることを

小さな1歩を大きな明日に育てたい

乗り越えれば
それだけ強くなれる

守れるものが増える

#夏
#嫌い