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【技術史】遺伝子組み換え作物の誕生②

アメリカの巨大企業モンサントは、遺伝子組み換え技術により、莫大な収入をえることになります。
農家は「ラウンドアップレディ大豆」導入にあたり、モンサントと契約を交わして、この種子を毎年購入しなければならず、特許料を含む割高な価格により、コストがかかるため借金がかさみます。さらに、モンサントは子世代の種子自体が自殺する遺伝子「ターミネーター」を組み込んで、収穫した種子は発芽しないようにする技術も確立しています。
人類の文明は、農業から起こりました。種をその場で食べ尽くさず、土や泥の上に撒いて、1年間世話をして実をたわわにさせ、1粒を数百倍にして収穫することで発展してきました。「ターミネーター」の技術は、農業の持続性をなくす“独占支配”状態です。
手塚治虫さんの「ブラック・ジャック」で、主人公の天才外科医、間黒男の師、本間丈太郎が、「人間が生き物の生き死にを、自由にしようなんておこがましいとは思わんかね・・・」と言っています。生命を自由に操る技術をもった人類は今後どうなるのでしょうか?


『参考資料』

https://www.pixiv.net/artworks/50725048

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