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予想どおりに不合理

書名:予想どおりに不合理
著者:ダン・アリエリー
出版社: 早川書房
発行日: 2013年8月23日
読了日:2022年1月10日
ページ数:496ページ
1月  :2冊目
年累計:2冊目

「おとり効果」
人間は不合理である。
そんな事を感じた。
何かを選択する時も相対的に比較して選んでいる。
だから、松竹梅があると、なぜだから竹を選んでしまう。
合コンで自分より少し劣っている人を連れて行く。
自分自身の価値は変わらないのに
比較して相手は選ぶから、選ばれる確率が上がる。

こういうケースは判断に影響を及ぼしているよね。
就職のグループ面接だってそうだし
仕事の評価だって結局は相対評価。

「恣意の一貫性」

最初の決断は1回限りのものではない。

最初に提示された金額に影響されてしまう。
日常生活だと一度経験してしまった生活レベルは落とせない。
第一印象でその後の判断にも影響する。
そんな感じですかね。

その最初の基準となるものは”アンカー”(錨)と呼ばれる。
人間は本当に不合理だよね。

行列しているお店があると
そこに並びたくなる心理(ハーディング)。

「ゼロコスト」

無料の力ってすごいと思った。
10円よりも無料。
1kcalよりもゼロカロリー。
この”フリー”というのは人の判断を鈍らす。

AとBがあって、Aはお金がかかるが利点があるけど
Bは無料だとなると、人はBを選んでしまう。
総合的に考えるとAの方がお得なのに。

瞬時に合理的に判断するのは難しいね。

だからビジネスでもフリーミアムモデルというのがあるんだよね。
基本的なサービスはフリーで入口を入りやすくする。
もし100円でもお金がかかると人は抵抗するからね。
不思議なもんだ。

「社会規範のコスト」

これは一番、面白かったかも。
市場規範(お金が絡む事)
社会規範(お金が絡まない事)

ちょっと荷物をそこまで持ってくれないか?
これを相手に無償でお願いするのと
少し(100円)報酬を払うのでは
対応してくれる度合いが違うみたい。

相手はお金をもらえるけれども
そこにお金が絡むと動いてくれない。
デートでもプレゼントする時でも
その金額を伝えるのは相手が社会規範から市場規範に
心理が移ってしまうため、幸福度が落ちる様だ。

そのほかにもいくつか紹介されていましたが
やっぱり人は合理的でない行動を取ってしまう。
抗うことはかなり大変なんだけど
そういう行動をしてしまうという認識があるだけで
かなり違ってくると思った。


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