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【プラスチック編】CD/DVD/BDのケース

音楽、CD等に関わる仕事をしていると、今だに定期的にレコードショップに足を運んでいます。
(私はもっとCD買うお金が欲しいです、テックトランス社内の偉い人。)

先日も親族から少し良いスピーカーを譲り受けたので、折角ならと普段は聴かないジャンルのCDとレコードを新たに買おうと、休日にレコードショップに行ってきました。

皆さんも経験があるかもしれませんが、レコードショップの店内のそびえ立つ巨塔の様な商品棚・・・そしてその中に所狭しと並ぶCDやレコード・・・
どこから見ていけば良いかと圧倒されながらも、実店舗でCDやレコードの商品を見て選んでいくのは、いつも楽しい気持ちになります。

そんな気分でCDやレコードを選ぶために、CDやレコードのケースを見ながら今回の投稿のテーマを思いつきました。

テックトランスに御発注頂くお客様は、CD/DVD/BDをケースにセットした状態で納品する「パッケージコース」で御発注頂く方が多い(もちろんセット無しのディスクのみのバルクコースもあります。)ですが、
ケースは数種類あるのでお客様からの問合せでそれらの違いを御質問頂きますので、今回は「プラスチック素材のケース(Pケース)」の中からよく使用される数種類のケースの違いを含めてご紹介したいと思います。

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ケースの種類

一言に「プラスチック素材のケース」と言っても、種類は多岐にわたるので、今回はテックトランスのサイトでも掲載していて、よく御発注頂く種類のケースの内、「ジュエルケース」「スリムケース」「トールケース」を紹介していきます。
※それぞれケース/トレイ色は、基本「クリア(透明)」「黒」「白」の3色となります。


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■ジュエルケース

「CDのケース」と言ったらこのケースをイメージされる方が多いと思いますが、レコードショップの販売されている音楽CDで最も多く使用されている、厚さが1cm(10mm)のケースです。
ケースの呼び名が分からなくても、テックトランスにお客様からお問合せ時に「一般的なケース/良くCDで使われてるケース」と尋ねられて内容を伺うと、この「ジュエルケース」の問合せだったという事が多いです。
ディスクをセットするトレイは、ケース一体型ではなく取り外し可能となります。

ジュエルケース(クリアトレイ)

厚さが1cm(10mm)で側面には背があり、後述の印刷物の「バックカード(バックインレイ)」は、トレイを取り外しケースとの間にセットされます。
セット時には左右がケース側面に折り返され、またケース左側に巻きつける形で「キャップ(帯)」がセットされるため、デザインデータがそれらの箇所に文字が配置されていれば、レコードショップの棚に並んでるCDの様に、側面の背からタイトル/アーティスト名などが読む事ができます。

一昔前はシングルCDに対して、アルバムCDで使用されている事が多かったですが、現在はシングルCDもこのジュエルケース仕様の場合が多いです。
また「音楽CDのケース」として認識されている事が多いですが、他のケースも同様ですが、CD/DVD/BDのディスクサイズ/内径の穴は全て同規格なので、どのディスクでもセット可能です。

◎使用用途

前述の通り「音楽CD」のケースとして、最も多く使用されています。
ただ「音楽CDだからこのケース」という決まりがあるわけではないので、企業の配布資料用CD-ROMのケースとして、このケースが使われる事もあります。
また場合によっては、DVD/BDの映像コンテンツのケースとして使われる事ももちろんあるので、多目的に使えるケースと言えます。

◎セット可能な印刷物

「ジャケット」「バックカード(バックインレイ)」「キャップ(帯)」の3種類の印刷物をセットする事が可能です。
下記の画像やURLのテックトランスWebサイトのページを御参照下さい。

ジュエルケース セット可能印刷物

https://www.tech-t.co.jp/help/data_guide_map.html

セット可能なジャケットのページ数や種類も様々ありますが、今回の主役はケースなので、また別の機会に説明したいと思います。


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■スリムケース

スリムケースは一言で言うと「薄手の厚さが5mmのケース」です。
家電量販店やコンビニなどで、ケースに入った状態で1枚単位で販売されているCD-RやDVD-Rは、このケースに販売されている事が多いです。
このケースもCD/DVD/BDどのディスクでもセット可能です。

スリムケース(クリアトレイ ※取り外し不可)

ディスクをセットするトレイはケースと一体型のため取り外しができません
その代わりに、クリアトレイだとケース裏側からディスクが見えるので、ディスク印刷面のセット向きをトレイ向きにセットすれば、ケースを開けなくてもケース裏側からディスク印刷面が見える仕上がりになります。
テックトランスでは、ディスクセット時の印刷面の向きを御発注時に指定する事ができます。

※ケース裏側からディスク印刷面を見せたい場合は「トレイ向き」、記録面を見せたい場合は「フタ向き」を御指定下さい。
※クリアトレイは半透明(透かしガラスの様な状態)となります。

また後述するセット可能な印刷物の仕様で、帯をセットしなければ背が無いので、棚に置いた際には側面に情報が無い状態となります。

◎使用用途

ジュエルケースよりもケース価格が安価なのと、セット可能な印刷物が限られるため価格を抑えられる事ができるため、資料配布用や、アーティストのデモCD、会場限定CD、購入特典などのケースとして使われる事が多い様です。
また帯有りの仕様でなければ側面に文字情報が無く、帯の背も非常に細いため、商品として棚置きした際には、他の商品と区別がしずらいため、店舗販売用の商品は使用される事が少ない様です。
※逆にECサイトでの販売用ではこの点は考慮しなくて良いので、使用されていたりします。

◎セット可能な印刷物

「ジャケット」と「キャップ(帯)」のみとなります。
ディスクをセットするトレイは取り外す事ができないため、バックカード(バックインレイ)をセットする事ができません。
また薄手のケースなので、ページ数の多いジャケットはセットする事ができない(ケースの爪に当たり、痕がついてしまう)ので、2Pまたは4Pのジャケットをセットされる事を推奨しています。

スリムケース セット可能印刷物

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■トールケース

「アマレーケース」とも呼ばれる事が多いですが、DVDのケースとして使われる事が多い、縦長の長方形ケースです。
量販店で販売されているDVDはこのケースが使用されている事が多いです。

ジャケットは上記2種類のケースの様にケース内部にセットするのではなく、ケース外側に取り付けられたフィルムの中に挟み込み、ケースに巻きつける形でセットされます。


トールケース(クリア)


◎使用用途

前述の様に映像/データDVD問わず、DVDのケースとして使われている事が多いです。
ただCDやBDもセットでき、ジュエル&ケースと比べてサイズも大きいので、商品としての見た目を大きくするために、CDディスクをトールケースにセットしたり、BDディスクをされるお客様もいらっしゃいます。

◎セット可能な印刷物

「トールケース用ジャケット」のみセットする事が可能です。
またケース外側のフィルム内に挟み込んでセットするので、ケースを閉じた状態で見えるジャケットは表紙/背/裏表紙が全て繋がった1枚の長方形型の紙を挟み込む仕様になります。
ケース色をクリアにすれば、ケース内からジャケットの内側(ケースに接してる側)が見えるので、ジャケット両面を印刷し、ケース内から見える仕様にされるお客様もいらっしゃいます。

トールケース セット可能印刷物

逆にケース色「黒」もしくは「白」は、ケース内からジャケットの内側は見えないので、ジャケット内側を見える意図がある場合、御発注時のケース色の選択時はご注意下さい。

トールケース(黒)

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■その他

上記3種類のケース以外にも「プラスチック素材のケース」はあります。
一例としてあげると、「2枚組用ケース」「3枚組用ケース」「4枚組用ケース」の複数枚セット用のケースであったり、BDディスクをセットする事が多いクリアブルーの「BDケース」などがあり、更に「プラスチック素材のケース」以外のケース、紙ジャケット等もありますが、これらについてはまた改めて御紹介したいと思います。

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■終わりに

今回もちょっと長くなってしまいましたが、「プラスチック素材のケース」について御紹介しました。
それぞれに特性がありますので、どの様な商品を作られたいかの参考になれば幸いです。