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ムーガタとジンギスカンのちがい

結論

  • ムーガタは焼肉としゃぶしゃぶを両方楽しめる。

  • ジンギスカンは肉からあふれるタレで野菜を蒸したり、脂で揚げ焼きを楽しめる。

  • 長野県にある東山食堂はムーガタの逆バージョン。


ムーガタが流行っているらしい

ムーガタとの出会い

クアラルンプールに長く住んでいると、焼肉が無性に食べたくなることがあります。ツインタワーの近くのショッピングモールへ行き、焼肉ランチを楽しんでいたら、日本と違うことを見つけました。 ということをテレビで観て思い出しました。

ムーガタ

日本語で豚鍋というタイ料理です。焼肉としゃぶしゃぶを同時に楽しめます。ムガータ鍋は、真鍮製で黄金色に輝いており、ジンギスカンより内側のドームが高く、外側のくぼみがが深いです。ドーム部分で牛脂を敷いてからお肉を焼き、周りのくぼみの部分でスープ、お湯を注いで鍋料理も楽しめます。

当時、ムーガタだと知らず、周りは出汁が入っており、鍋焼きうどんみたいな具材が揃っていました。野菜、うどんを入れて肉は中央の鉄板で焼くというスタイルを自分なりに確立しました。

ジンギスカン(成吉思汗)

ジンギスカンは、羊肉をジンギスカン鍋という鍋の上で焼き、タレをつけて食べる焼肉料理です。

第一次世界大戦時に防寒着として羊毛を使うため、綿羊の飼育に力を入れ、月寒、滝川など全国5ヶ所に種羊場が作られました。蒸し暑い日本の気候にも耐えられるコリデール種が飼育され、太平洋戦争終結直後までは、衣料品、食糧にされていました。しかし、1955年頃から急速に減少し、オーストラリア、ニュージーランドなど海外から主に輸入されています。

綿羊の飼育に力を入れてから、羊の品種改良、飼育法だけではなく肉の利用法も研究されました。中国料理の烤羊肉(カオヤンロウ)という羊の焼肉をモデルとして、ジンギスカン鍋が考案されました。ジンギスカンは、北海道だけではなく長野県や岩手県でも食べられています。

21世紀に入ってから、ジンギスカンが全国に広がり、羊肉が多く食べられるようになりました。昔は臭み取りのためにタレに漬け込んだものがメインでした。漬け込みタイプのジンギスカンの発祥は松尾ジンギスカンと言われています。

近年、羊肉の需要の増加により臭みもなくなりつつあります。羊肉特有のかおりは、牧草に含まれるクロロフィルがフィトールという化学物質に変化することが原因と考えられています。羊は牧草が大好物です。ニオイを軽減できるエサを牧草の替わりに与えたり、冷凍技術を発達させることにより、独特のかおりが抑えられるようになりました。その結果、何も漬け込まず、焼いてからタレにつけて食べるスタイルのお店も増えました。

ちなみに、札幌では、タレを後からつけるタイプ、札幌郊外では、タレに漬けこんでから焼くタイプが多いです。

ジンギスカン鍋は、鉄板でできており、黒く重いです。最近では、BBQ用に持ち運びの便利な軽い素材でできている製品もあります。色以外の見た目は、ムーガタ鍋と変わりません。

中央が盛り上がり、周りは溝があり、浅めです。溝には、ドームから流れ落ちた脂肪、肉汁、タレが集まります。漬け込まないタイプの肉は、脂によって、野菜が揚げ焼きにされていきます。一方、漬け込みタイプは、タレが溝に落ちて野菜が煮込まれます。

北海道の家庭では、ジンギスカン鍋を持っている方が多いです。札幌市の大手スーパーマーケットでは、オーストラリア、ニュージーランド産の羊肉が他の地域より広く陣取って販売されており、ローカルメーカーのジンギスカンのタレ、バーベキュー用の簡易ジンギスカン鍋も手軽に買うことができました。

今回のジンギスカンは、ラム肉を中心にいただきました。ラム肉は生後1歳未満の仔羊の肉で、柔らかく臭みが少なくあっさりした風味が特徴。一方、マトンは2歳以上の羊肉で歯ごたえ、クセはラムよりありますが、旨味は強いです。

タレを漬けこんだタイプ、塩ジンギスカン、タレをつけるタイプの3種類をいただきました。漬けこみタイプは、タレの甘味と香ばしさが口の中に広がり、塩はサッパリ、たれを後からつけるタイプは、おろしダレにつけるとサッパリ、醤油タレにつけると濃厚な味わいになります。羊肉はあっさりしていてついつい食べすぎてしまうため、会計に注意しましょう。

野菜を周りに敷いて中央で肉を焼く
上 特上ラム左下 塩ジンギスカン右下 熟成壺タレジンギスカン

東山食堂

長野県塩尻市にあります。中央本線みどり湖駅から徒歩45分、新宿、名古屋から松本方面の高速バスに乗ってみどり湖バス停で下車すれば20分程度で行くことはできます。タクシーやレンタカーがなければ行くことが難しいです。

東山食堂は鉄板の形状が独特で、ムーガタとは逆のスタイルです。鉄板の部分で肉を焼き、四隅の器上の形状に余分な脂を落とします。中央のコンロでお湯を沸かし、もやし、キャベツなど野菜をゆでます。お肉は、ラムだけではなく、牛肉、豚肉、鶏肉もあります。ニンニクの効いたタレにつけて食べます。

やまじん
営業時間 17:30~23:00
定休日   火曜日
アクセス JR千歳駅から徒歩10分

東山食堂本店
営業時間 11:30~14:30(土日、~15:00)
                  17:00~21:00(土日、16:30~)
定休日   月、火曜日
アクセス JRみどり湖駅から徒歩45分

※本記事は一部、2023年5月に公開した記事を分離させ、加筆修正を加えて再投稿したものです。

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