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サイン文化のアメリカと印鑑文化の日本

今日公証人に立ち会ってもらって書類にサインをするという経験をしてきました。ていちょうです。

公証人とは

公証人とは、書類にあるサインが正式なものであると証明する立会人のことです。

その書類にサインをした人が本人であり、なおかつ脅されて書かされているわけでもない、みたいな書類の正当性を証明してくれます。国から与えられる資格でありますが、日本で言うクロネコヤマトの事業所みたいなところにもこの資格を持つ人が常駐しているくらいにはメジャーです。今回は税金関係の処理を会社に委任する、という国絡みのちゃんとした書類だったので、公証人の立会いの元でサインが必要でした。

アメリカはサイン文化

ご存知かもしれませんがアメリカ人は印鑑を持っていません。少なくとも今のところ印鑑を売っているようなお店を見たことはありません。

アメリカなり欧州なりではサインによる本人確認がなされます。なんなら印鑑文化の元祖である中国でも今はサインです。意味が分からん。

このシステムの厳格な運用のために「きちんと本人がサインしてました」と記録、証明をしてくれる公証人と呼ばれる資格があります。

日本は印鑑文化

未だに日本では印鑑文化です。世界的に見てもかなり特殊らしいです。日本の他では台湾くらいらしいです。

このために役場に印鑑証明というシステムがあり、押された印鑑が本物であるか、という証明を行います。

日本でもサインの効力はある

クレジットカードを使った時にサインを求められることがあると思いますが、日本でもサインによる本人確認は可能です。サインの証明を行う公証役場というものもあります。私は知りませんでしたが。

なんなら印鑑単体とサイン単体を比べると、サインの方が法的な力は強いらしいです。なんじゃそりゃ。

もちろん両方揃っている状態が一番強いので、いろんな正式な書類はサインと印鑑の両方を求められるとは思いますが。

アメリカの公証人にサインの証明を頼む方法

印鑑文化の日本で印鑑がスーパーや百均でも売ってあるように、サイン文化のアメリカでは公証人がそこかしこにいます。

今回はUPS Storeという日本で言うクロネコヤマトの事業所みたいなところで公証人のサービスが提供されています。

UPS Storeへ行く

本当にクロネコヤマトの事業所くらいの間隔でUPS Storeがあります。そこに行って「公証人のサインお願いしまーす」と言うとやってくれます。普通に受付の人が公証人の資格を持っていたらしく、そのまま始まりました。

本人確認

まずはIDを提示して本人確認を行います。私はまだカリフォルニアIDを持っていないのでパスポートです。

自分が書類にサインする

公証人に見られながら持っていった書類にサインします。英語のサイン難しい。本当はパスポートと同じ、つまり日本語によるサインが必要だった説もありますが会社から何も言われなかったので大丈夫だと信じたい。

公証人が書類にサインする

持っていった書類に公証人がサインします。あと多分どこでサインしたか、みたいな情報をスタンプしていました。書類はこれで完成です。

台帳にサインする

UPS Store側にもサインをする台帳があり、そこに公証人と私がサインします。あと指紋を取られました。朱肉の黒くて粉末が付くバージョンみたいなものを使って親指の指紋をその台帳に記録しました。

お支払い

当たり前ながら有料です。一人あたり15ドルでした。高いな。

ちなみに

公証人の資格を持っている人が社内にいれば、その人がこの役割を行う事ができます。もちろんタダです。他の拠点には公証人資格を持った秘書さんがいるらしく、そこの人たちは社内で完結出来るらしい。なんで本社にいないんだよ!!

閑話:アメリカの輸送

日本では手紙といえば郵便局、荷物といえばクロネコヤマトか佐川急便、みたいな感じなわけですが、アメリカではそのような会社が主に4社くらいあります。

日本の郵便局にあたるのがUSPS(United States Postal Service)です。

それにプラスして民営企業の、UPS(United Parcel Service)、FedExDHLなどがあります。

ちなみにUSPSは信頼性がクソなのであまりおすすめできません。届くの遅いですし、めっちゃ郵便事故も起きます。友達は銀行からUSPSで送られたはずのキャッシュカードが行方不明になったらしいです。アメリカはもはや郵便事故が起きる前提で回っているらしく、連絡したらすぐに再送されたそうです。

日本の郵便局の信頼性の高さを実感しています。ありがとう。郵便局。

おすすめはFedEx

会社の人にはFedexの利用をおすすめされました。トラッキングナンバーがつけられるので、替えの効かない書類などはこれで送ります。ビザ書類などの大事なやつは特にFedexが使われるイメージです。

会社の金でFedExを発送できる

今働いている会社では、「この住所にこれ送りたいです」という申請をすると会社の金でFedExはじめ諸々の方法で物を送る事ができます。嬉しい。アメリカって広いので、普通に輸送代が馬鹿にならないんですよね。封書を全国一律100円以下で送れる日本とは違うのだよ。もちろんプライベートなものはだめですけどね。まぁ内容はチェックされないんですけど。

ビザや銀行関係の書類を今これで送っていますが、まぁ会社で働くために必要だから許されるでしょう。

さいごに

アメリカにおけるサインの重要性を再確認した日でした。日本だと学校の卒業の時に印鑑をプレゼントされる事があると思います。私は中高の卒業時にそれぞれ学校から貰いました。高校卒業のときの印鑑が今の本印です。

同様にアメリカでも、卒業の時に「サイン」をプレゼントされることがあるようです。いやサインって概念じゃん、と思われるかもしれませんが、要は「サインのデザイン」をプレゼントされるようです。

やっぱりサインはかっこいい方が良いですから、サインのデザインをして、その練習までサポートするサービスもあるようです。文化の違いだなぁと思いました。


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