見出し画像

アメリカ生活が終わった話

お久しぶりです。そしてただいま。ていちょうです。

内容はタイトルの通りでして、この度、1年間のアメリカ赴任を満了し日本に帰ってきました。

アメリカ生活を振り返って

「アメリカ生活」とは言っていますが、実は出勤最終日に上司から
「最後に言うのもなんだけど、ここは一応アメリカだけど”アメリカ”ではないからね。」
と言われました。

噛み砕くと、「アメリカの中でも相当特殊な環境、文化を持つ地域だからこれが本当のアメリカだとは思うなよ。」ということです。

……せめて最初に言ってよ。

とは思いつつ、特殊なアメリカ生活だったということは前提に置きつつ1年を振り返って思ったことを書いていこうと思います。

シリコンバレーでの勤務

私の赴任先はシリコンバレーでした。具体的にはサンフランシスコから南に1時間弱、Google本社とApple本社の間くらいの場所にある会社で1年間エンジニアとして働いていました。

シリコンバレーに限らずですが、カリフォルニアの都市部は世界中から様々な背景を持つ人達が集まる多様性の街です。本当に色々な人がいますし、その結果「まぁ、そんな人もいるよね」で全てがどうにかなる受容性の街でもあります。自由の国と呼ばれるアメリカの中でもさらに自由を極めた街だったかと思います。

加えて私が飛び込んだ職場環境はさらにちょっと特殊でした。
裁量労働制で、働く時間や場所は業務に支障のない範囲内であれば自由。生活の手続きや家族のケアのためであれば、有給消化無しかつ手続きなしで休める。社内にキッチンや冷蔵庫がありフリードリンク、フリースナックが提供されている。なんならビールサーバーもあってたまに飲み会が開催されている。昼食は毎日20ドルの注文まで無料。

ちなみにここまではシリコンバレーでは標準的らしいです。

最も特殊だったのが金曜が休みの完全週休3日制。これはシリコンバレーでも少数派です。

なお、普通に金曜日も出社してる人がいますし私もたまに出勤してました。というか裁量労働制なので、仕事が終わらなければ休日返上で働かなければなりません。なんたってすぐにクビになりますから。

シリコンバレー周辺の人に「うちの会社金曜休みだよ」と言ったら「ああ、”金曜休み(笑)”ね。」みたいなノリでした。

シリコンバレーでの生活

私生活のほうはとても快適でした。
日本人の海外生活で最もストレスになると思われるのが食生活。その点においてシリコンバレーは最強です。日本人も沢山いるだけあって、日本食専門のスーパーがたくさんあります。お金さえかければ日本とほぼ同じ食生活を送ることが可能でした。お金さえかければな。

また、今年私たち夫婦には第一子が誕生し、アメリカでの出産子育てを経験しました。出産は日本とアメリカにそれぞれ良いところがあると思ったので人によるとは思いますが、乳幼児の子育てに関してはアメリカの方がかなりやりやすいなという印象でした。なんたって全ての敷地が広いですからね……あらゆるお店にどでかいベビーカーで入れますし、トイレには必ずオムツ台がありますし、赤さんがどんだけ泣いたって逃げる場所があるんですよ。土地の広さは正義だなと思いました。

イメージと違ったこと

上記のような環境だったわけで、大抵のことは行く前に調べたとおりでした。その上で唯一全くイメージと違ったところがあります。それが察する力の必要性です。

アメリカに行く前は、アメリカ人はなんでもきっぱり言うから察する力とかは不要なんだろうな、と思っていましたが真逆でした。少なくともシリコンバレー周辺では日本で働く時よりも察する力を求められます。

何か上司に報告なりをした時、何を言っても必ず誉められます。「まず必ず誉めなければいけない」という文化があるからです。さらに極端に言うと「ダメ出しはいくら本当のことであってもハラスメント」になるからです。

さあ、これで何が起こるかというと、
上司に「グレート!」と誉められた時、そこにはダメ出しの意味での「グレート!」と、本当に誉められている「グレート!」が存在するということです。分かるかそんなもん。

曰く、声のトーンとかで察するらしいです。意味がわからん。言ってくれよ。

私の直属上司は日本の会社から現地の会社に転職した日本人でしたが、「マネジメントのやり方が日本と違いすぎてヤバイ」とのことでした。日本の会社でやっていたようなマネジメントを現地採用のメンバーにやると「なぜダメ出しをされなければならないのか。」と反発を喰らうらしいです。逆に日本式のマネジメントに慣れているメンバーもいるので、その人たちからは「指示が分かりにくい。もっとはっきり言ってくれ。」と反発を喰らうらしいです。大変だ……

まとめると

仕事に私生活に、大変実りのある1年でした。送り出してくれた会社に感謝です。

ちなみにアメリカで1年働いた割に英語はあんまり上達しませんでした。英語に慣れるのではなく英語が分からない事に慣れてしまいました。ダメですね。具体的には渡米時点のTOEICスコアが660点で、最終的なスコアが820点でした。リスニングはほぼ満点になりましたがリーディングがダメダメなままでした。まだ勉強し続けねばなりません。

ちなみに今は日本の実家でぬくぬくしながら卵かけご飯や鳥刺し馬刺しを食べています。生の食べ物はアメリカではなかなか食べられませんでしたから……
やっぱりおいしい。

アメリカ生活は終わりましたが、まだ書ききれていていないアメリカネタがあるので今後とも更新は続けようと思います。それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?