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『ゴーストバスターズ/アフターライフ』見た直後の雑記

TOHOシネマズ池袋にてジェイソン・ライトマン監督最新作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』を見てきました。
以下ネタバレなし。


見る前は恋愛や青春、社会派作品を手掛けるジェイソン・ライトマン監督に80年代娯楽映画の名作『ゴーストバスターズ』を、監督が親父のアイバン・ライトマン監督作品とは言え、リブートなり続編を作るには不向きなんじゃないかな、って思ったんですよ。


ところが、
紛れもない、ジェイソン・ライトマン監督らしい作風からリアルに作り上げた『ゴーストバスターズ』シリーズの新作だった!!

ニューヨークの都会が舞台だった80年代の『ゴーストバスターズ』とは違って、舞台はオクラホマの田舎町。メインキャラはシングルマザーとバイト少年トレヴァーに12歳の少女フィービー。このフィービー目線を中心に、隠された祖父の謎と、町に起こるゴースト騒動が徐々にリンクする。


『ゴーストバスターズ』シリーズらしい展開は後半が中心で、それまではオタク理系少女フィービーとぽっちゃりオタク少年ポッドキャストの『小さな恋のメロディ』手前の微笑ましいボーイミーツガール。それと兄貴トレヴァーとバイト仲間の黒人美少女のラッキーとの青春恋愛。そして、母親キャリーとフィービーの先生にあたるゲイリーとの大人の恋愛。元祖『ゴーストバスターズ』もシガニー・ウィーバーを中心に恋愛模様があったが、ジェイソン・ライトマンの『ゴーストバスターズ』はそれ以上。
フィービーとポッドキャストやトレヴァーとラッキーの恋愛は野郎がややイケてないボーイミーツガールで、ジェイソン・ライトマン監督作品で言えば『JUNO/ジュノ』に若干通じるものがある。フィービーとポッドキャストが『小さな恋のメロディ』ならトレヴァーとラッキーの恋愛は50年代風のファストフード店に音楽が印象的な『アメリカン・グラフィティ』を彷彿させる。
そして、キャリーとゲイリーの大人の恋愛はそれこそジェイソン・ライトマン監督の『マイレージ、マイライフ』や『とらわれて夏』のテイストに近い。

『ゴーストバスターズ』要素がなくてもジェイソン・ライトマン監督作品として成立しそうだが、こうした非B級作品の作りとB級娯楽作品的な要素を上手く組み合わせ、
後半から終盤は完全にアイバン・ライトマン監督の『ゴーストバスターズ』シリーズの後継作品にしっかりとリンクしている。

息子ジェイソン・ライトマン監督の作風の角度から作り上げた娯楽作品の『シン・ゴーストバスターズ』。


80年代の『ゴーストバスターズ』シリーズが好きな方にはノスタルジーを、
かつての『ゴーストバスターズ』シリーズ未体験の若い世代にはレガシーを痛感する、
見事な『ゴーストバスターズ』親子リレーだった!

こればかりは、流石、ジェイソン・ライトマン監督と唸らずにはいられない!

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