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入院した話『9.入院4日目、動けるようになってきた!』【巨大子宮筋腫】

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4日目――

食事を準備する音で目が覚める。時刻は8時前。
頭がフラフラする。
10枚切り位の薄い食パン2枚と牛乳とおかず2品。
ベッド机の上に食事が置かれているが、身体が思うように動かない。ベッドの角度を上げて上体を無理矢理起こすが、背中をベッドから離すことが出来なかった。
なんとか食パン2枚をとジャムを食べ牛乳を飲む。おかずは食べることが出来なかった。

ボーッとしていると看護師さんが朝のチェックをしに来た。
フラフラしていることを告げると、手術時にかなりの出血があったことを教えられる。
かなりの貧血だそうだ。他にも色々手術時のことを教えてもらったが、記憶に残っていない。造血剤を入れたとか入れるとかだった気がする。

看護師さんに

「痛みのレベル1~10ならどれ位ですか?」

と、きかれるので5位と答える。昨日のベッドから起き上がるに比べたら確実に今の痛みは低いだろうと。

「我慢しないで、自分の好きなタイミングで痛み止め使ってくださいね」

最後に身体を拭いてもらう。
ウェットタオルが温かくて物凄く気持ち良かった!
お風呂に入りたいが、そんな余裕も許可もない。
そんな感じで朝のチェックが終了した。

自分の手の平を見ると確かに白かった。病的な白さってこう言うのかもしれない。

すぐに浮かんだのはこっちだった

ベッドで横になっていると腹部に痛みが走る。
腸が動いているのか、数秒右側の下腹部が痛くなる。背中に付いてる痛み止めのボタンを押すが、痛いものは痛い。
傷口と肩がひたすら痛かった。そしてランダムに訪れる下腹部の痛み。

ね、寝てらんねぇ……。

横になっていると喉が渇く。ペットボトルの水がいつの間にか空になっていた。

ナースコールで看護師さんを呼び、ペットボトルを取ってもらおうとするが

「冷蔵庫に予備入ってないですよ」

いつの間にか全部飲んでたらしい。意識はだいぶハッキリしてきたが、頭はまだまだ回るのが遅い。

「あ、えっと……」
「汲んでくるので待っててくださいね」
「???」

汲む? ペットボトルに? デイルームの水、ペットボトルに入れて良いの!? 高さ足りなく無い??

よくよく考えれば、紙コップか何かに移して入れるか、水道の水を入れれば済む話である。やはり頭は回っていなかった。

とてもありがたかった

「洗って新しいのに替えてきました。何かあったら何時でもナースコールで呼んでくださいね」

そう言って戻っていく看護師さん。
早速その水を飲むと給水器冷たい水だと判明する。
一瞬、涙腺が緩んだ。弱ってるときの親切は身に染みる。

身体が熱を持っているらしく、冷たい水がとても美味しかった。

ウトウトとしていると、いつの間にかお昼に。
食欲は無く、半分位しか食べる事が出来なかった。

口の中が気持ち悪いので、歯を磨く。洗面台まで行くことが出来ないので、ナースコールをして入れ物をお願いする。

歯磨きをしてスッキリすると、甘い物が食べたくなってきた。

アイス食べたい!

常に身体が熱っぽい。
病院食は果物の甘さはあれど、お菓子のような甘さは無い。
動けるようになったら真っ先に食べたいものができた。

食後、腸が動くのか不定期に痛みが走る。この痛みが中々しんどい。
来るタイミングは食後が多いとはいえ、それでもかなりの頻度でくるのだ。

ウトウトしながら時間が過ぎる。
15時頃体温を測ったら37.8℃。頭がぼーっとする。
そして、今日もベッドから起きて歩くことに。
看護師さんに手伝ってもらいながらなんとかデイルームまで歩く。
人も居なかったので、ナースコールが届く場所でしばらく過ごすことに。

す、座れる!

ベッドで座るとドレーンが当たってちょっと痛いのだ。
しかし、椅子に座るなら位置調整が出来るので座っても痛くない。これは発見だった。

ベッドに戻り、看護師さんに手伝ってもらいながら腹帯を取り替える。
かなり汗をかいていたらしく、冷えて冷たかったのだ。

夕食の時間まで日記を書いたり細々としたことをする。少しずつ動けるようになってきた。

歩いてデイルームまで行った!座ったら座ったで落ち着くな。
寝たらアウトな気がするから、頑張って起きる!
起きたら飯食えると思うんだよねー。
甘いのも食いたい!
あとデイルームで20ふん位居たから少し冷えたかも?
後、スマホ充電設置出来たー⸜(*˙꒳˙*)⸝

そのときの日記の一部。段々内容がハッキリと書けてきている。

内心喜んでいたのだが、食事は半分ぐらいしか食べられなかった。

夜になると一人でトイレまで歩けるようになった。
それでもスタスタと歩いてるわけではなく、点滴棒を両手で掴みゆっくり歩くレベルだが。
そこでなんとかナプキンを取り替える。この頃からお尻が痒くて仕方が無かった。

そんな感じで就寝時間が来る。

夜中――
身体がひたすら熱い。そして喉が渇く。
肩と腹部の痛み。痛む度に起きるので痛み止めのボタンを押して落ち着くまで待つ。
最終的に布団を蹴飛ばし、バスタオル1枚を掛けて寝る。
起きる度にスマホで時間を確認。朝まで2~3時間寝て、1時間位寝付けないで起きてるを繰り返していた。


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