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$ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell、1904年3月26日 - 1987年10月30日)は、アメリカ合衆国の神話学者。彼の人生観は、しばしば「至上の幸福に従え」(Follow your bliss)

$ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell、1904年3月26日 - 1987年10月30日)は、アメリカ合衆国神話学者。ジョゼフ・キャンベルと表記されることもある。比較神話学比較宗教学で知られる。彼の作品は広大で、人間の経験に基づく多面的なものである。彼の人生観は、しばしば「至上の幸福に従え」(Follow your bliss)という一文に要約される。

$キャンベルの神話論

英雄の旅

英雄の旅(The Hero's Journey)、Heroes and the Monomyth(英雄と輪廻)はキャンベルが各地の神話に登場するヒーローの物語の構造を示したものである。
オデュッセイアをはじめ)古今の英雄神話において、(1)主人公は別の非日常世界への旅に出、(2)イニシエーションを経て、(3)元の世界に帰還する、という共通の構造を持っている(単一神話論)。
構成

  1. Calling(天命)

  2. Commitment(旅の始まり)

  3. Threshold(境界線)

  4. Guardians(メンター)

  5. Demon(悪魔)

  6. Transformation(変容)

  7. Complete the task(課題完了)

  8. Return home(故郷へ帰る)

スター・ウォーズロード・オブ・ザ・リングマトリックスなどの多くの大作映画が、この「Heroes and the monomyth」の流れをくんでいる。
対をなす概念として、ヒロイン(女性)の物語の構造を示した「ヒロインの旅(The Heroine's Journey)」がある。モーリーン・マードック(Maureen Murdock)が、ユング心理学やキャンベルへのインタビューをもとに提唱した。

$著作

千の顔をもつ英雄

『千の顔をもつ英雄』(The Hero with a Thousand Faces)は1949年に刊行。 ジョージ・ルーカスが多大な影響を受けたことで有名であり、この神話論を映画『スター・ウォーズ・シリーズ』に採り入れたというエピソードもよく知られている。

$神の仮面

概要
キャンベルの4冊目の著書「神の仮面」(The Masks of God)は、世界中の古代から現代までの神話学を扱っている。『千の顔をもつ英雄』では世界の共通的神話学に焦点が当てられたが、この「神の仮面」では民族的思考に基づいての歴史的・文化的な変化に焦点が当てられている。言い換えると、「千の仮面をもつ英雄」はおそらく、より心理学より引用され、「神の仮面」はより人類学と歴史より引用されている。「神の仮面」は原始神話、東洋神話、西洋神話そして創造神話を踏襲している。
構成
上巻
第一部 女神の時代
序章 神話祭式・東と西
第一章 蛇の花嫁

  1. 母神イヴ

  2. ゴルゴンの血

  3. 地のはてのテュレ

  4. 母権

第二章 牡牛の伴侶

  1. 神の母

  2. 二人の妃

  3. ミノタウロスの母

  4. 光の息子の勝利

第二部 英雄の時代
第三章 レバントの神々と英雄たち(前一五〇〇‐前五〇〇年)

  1. 主の書

  2. 神話上の時代

  3. アブラハムの時代

  4. モーセの時代

第四章 ヨーロッパの神々と英雄たち(前一五〇〇‐前五〇〇年)

  1. 北と南の対話

  2. ゼウスの結婚

  3. 夜の海の旅

  4. ポリス

第三部 偉大なる古典の時代
第五章 ペルシヤ期(前五三九‐前三三一年)

  1. 倫理的二元論

  2. 宇宙の堕落と更新

  3. 王の中の王

  4. 残りの者

  5. 愛の神

第六章 ヘレニズム(前三三一‐後三二四年)

  1. 東と西の結婚

  2. 綜合的一神論と民族的一神論

  3. 神秘教と黙示録

  4. 死海の見張り番

下巻第七章 大ローマ時代(前五〇〇頃‐後五〇〇年頃)

  1. ケルト族の地域

  2. エトルリア

  3. アウグストス時代

  4. キリストの復活

  5. まぼろしのキリスト

  6. パウロの使命

  7. ローマの没落

第四部 偉大な信仰の時代
序 ヨーロッパとレバントの対話
第八章 十字架新月旗

  1. マギたち

  2. ビザンチン

  3. イスラム教の予言者

  4. 掟の衣裳

  5. 神秘の道の衣裳

  6. 破れた呪文

第九章 甦るヨーロッパ

  1. 聖者の島

  2. 神々の運命

  3. ローマ ROMA

  4. アモール AMOR

結び 一時代の終末にあたって

$神話の力

ジョーゼフ・キャンベルが亡くなった翌年の1988年に放送が始まった、ジャーナリストのビル・モイヤーズとの対談集。テレビ放送は、彼の神話的・宗教的・心理学的な考えを聴衆に広く伝え、何百万人の心をつかんだ。テレビ放送終了直後に、二人の対談を書き写した本が発売され、ベストセラーになった。

$An Open Life

ジョーゼフ・キャンベルが言うには、愛ある結婚は冒険である。


https://www.bookclubkai.jp/portfolio/people28/より引用

ジョーゼフ・キャンベル

1904 - 1987

アメリカ、ニューヨーク州生まれ。
比較神話学、比較宗教学で知られ、大学教授として教鞭を執りながら、
世界各地の神話の比較研究を元に多くの作品を執筆、比較神話学の第一人者として活躍した。

人々はよく、われわれは生きることの意味を探っていると言いますが、
人間がほんとうに探求しているのは、たぶん生命の意味ではありません。
人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと思います。
純粋に物理的な次元における生活体験が、
自己の最も内面的な存在ないし実体に共鳴をもたらすことによって、
生きている無上の喜びを実感する。それを求めているのです。


$ジョーゼフ・キャンベルの神話と女神

単行本 

ジョーゼフ キャンベル (著), 倉田 真木 (翻訳)

$解説
原始の時代、女神は生と死と豊饒を司り、尊敬を集めていた。しかし社会の変化にともない、男神にその地位を追われていく。世界各地の神話、伝承をもとに、神話学の第一人者が女神の変容の歴史を探る。図版多数。

●もくじ

編者序文 サフロン・ロッシ

はじめに 偉大なる女神について
旧石器時代の女神/女性と男性の魔力:対立と協調/初期の栽培を司る女神/女神の黄金時代/女神の凋落/女神の帰還/結び

第1章 神話と女性の神格
旧石器文化の女神/自然としての女神

第2章 創造者としての母なる神 新石器時代と青銅器時代
石から銅へ:アナトリアと古ヨーロッパ/銅から青銅へ:クレタ島

第3章 インド・ヨーロッパ語族の流入
鎗と言語/墳丘墓と寡婦殉死/ミケーネ

第4章 シュメールとエジプトの女神
抽象的な領域:文明の興隆/セム語族の侵入:サルゴンとハンムラビ/エジプト/イシスとオシリスの神話

第5章 ギリシアの女神と男神
女神の数/アルテミス/アポロン/ディオニュソス/ゼウス/アレス/アテナ

第6章 『イーリアス』と『オデュッセイア』
女神の復活/パリスの審判/イーリアス/オデュッセイア

第7章 変容の秘儀
過去と未来の女神/秘儀崇拝/ペルセポネの誘拐/ディオニュソスと女性神格

第8章 アモール
ヨーロッパの冒険物語における女性性/処女マリア/宮廷風恋愛/女神のルネサンス/リフト・オフ

補遺 マリヤ・ギンブタス『女神の言語』序文
女神研究必読文献
訳者あとがき
図版使用許諾についての謝辞

索引


●著者紹介

ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell)

ジョーゼフ・キャンベルは比較神話学の分野では随一のアメリカの執筆家、教授であった。1904年ニューヨーク市に生まれ、幼少時から神話に興味をいだく。アメリカ先住民の文化を伝える本に魅了され、ニューヨークのアメリカ自然史博物館に足しげく通い、トーテムポールのコレクションに夢中になった。コロンビア大学では中世文学を専攻し、修士号を取得後、パリ、及びミュンヘンの大学で研究を続けた。留学中、パブロ・ピカソとアンリ・マティスの絵画、ジェームズ・ジョイスとトマス・マンの小説、シークムント・フロイトとカール・ユングの精神分析学の影響を受けた。これらの出会いによりキャンベルが導き出した理論は、すべての神話や叙事詩は人間の深層心理でつながっており、その物語は社会、宇宙、精神の実態を説明しようとする人類の普遍的要求がそれぞれの文化をまとって表れ出たものだ、という説だった。
カリフォルニアではジョン・スタインベックや生物学者エド・リケッツと出会い、カンタベリー・スクールで教職についた後、1934年からサラ・ローレンス大学文学部に移り、長年にわたって教鞭をとった。1940、50年代は、スワーミー・ニキラーナンダが『ウパニシャッド』と『ラーマクリシュナの福音』(ラーマクリシュナ/日本ヴェーダーンタ協会/2014年改訂)を翻訳するのに助力。また、ドイツの学者ハインリッヒ・ジマーによるインドの芸術、神話、哲学に関する著作を編集した。
1944年、ヘンリー・モートン・ロビンスンとの共作で、『「フィネガンズ・ウェイク」を読み解く鍵 A Skeleton Key to Finnegans Wake』を出版。キャンベル初の自身の著作『千の顔をもつ英雄』(倉田真木、斎藤静代、関根光宏訳/早川書房/2015年)が1949年に出版されると、直ちに高い評価を受け、のちに神話学の金字塔としての地位を獲得する。この著作の「英雄神話」研究で、キャンベルは英雄の旅にはひとつの定型があり、あらゆる文化圏のさまざまな英雄神話でこの定型が欠くべからざるものとして共有されていると主張した。
キャンベルは1987年に死去。1988年にビル・モイヤーズとの対談がテレビ・シリーズ『神話の力』として放映され、キャンベルの思想が多くの人に紹介された。

$商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

原始の時代、女神は生と死と豊饒を司り、尊敬を集めていた。しかし社会の変化にともない、男神にその地位を追われていく。世界各地の神話、伝承をもとに、神話学の第一人者が女神の変容の歴史を探る。図版多数。

著者について

ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell)

ジョーゼフ・キャンベルは比較神話学の分野では随一のアメリカの執筆家、教授であった。1904年ニューヨーク市に生まれ、幼少時から神話に興味をいだく。アメリカ先住民の文化を伝える本に魅了され、ニューヨークのアメリカ自然史博物館に足しげく通い、トーテムポールのコレクションに夢中になった。コロンビア大学では中世文学を専攻し、修士号を取得後、パリ、及びミュンヘンの大学で研究を続けた。留学中、パブロ・ピカソとアンリ・マティスの絵画、ジェームズ・ジョイスとトマス・マンの小説、シークムント・フロイトとカール・ユングの精神分析学の影響を受けた。これらの出会いによりキャンベルが導き出した理論は、すべての神話や叙事詩は人間の深層心理でつながっており、その物語は社会、宇宙、精神の実態を説明しようとする人類の普遍的要求がそれぞれの文化をまとって表れ出たものだ、という説だった。
カリフォルニアではジョン・スタインベックや生物学者エド・リケッツと出会い、カンタベリー・スクールで教職についた後、1934年からサラ・ローレンス大学文学部に移り、長年にわたって教鞭をとった。1940、50年代は、スワーミー・ニキラーナンダが『ウパニシャッド』と『ラーマクリシュナの福音』(ラーマクリシュナ/日本ヴェーダーンタ協会/2014年改訂)を翻訳するのに助力。また、ドイツの学者ハインリッヒ・ジマーによるインドの芸術、神話、哲学に関する著作を編集した。
1944年、ヘンリー・モートン・ロビンスンとの共作で、『「フィネガンズ・ウェイク」を読み解く鍵 A Skeleton Key to Finnegans Wake』を出版。キャンベル初の自身の著作『千の顔をもつ英雄』(倉田真木、斎藤静代、関根光宏訳/早川書房/2015年)が1949年に出版されると、直ちに高い評価を受け、のちに神話学の金字塔としての地位を獲得する。この著作の「英雄神話」研究で、キャンベルは英雄の旅にはひとつの定型があり、あらゆる文化圏のさまざまな英雄神話でこの定型が欠くべからざるものとして共有されていると主張した。
キャンベルは1987年に死去。1988年にビル・モイヤーズとの対談がテレビ・シリーズ『神話の力』として放映され、キャンベルの思想が多くの人に紹介された。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

キャンベル,ジョーゼフ
比較神話学の分野では随一のアメリカの執筆家、教授。1904年ニューヨーク市に生まれ、コロンビア大学では中世文学を専攻し、修士号を取得後、パリ、及びミュンヘンの大学で研究を続けた。カンタベリー・スクールで教職についた後、1934年からサラ・ローレンス大学文学部に移り、長年にわたって教鞭をとった。初の自身の著作『千の顔をもつ英雄』(倉田真木、斎藤静代、関根光宏訳/早川書房/2015年)が1949年に出版されると、直ちに高い評価を受け、のちに神話学の金字塔としての地位を獲得する。1987年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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