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乳がん再発予防のため、運動教室に通い始めた

私がこの世で何よりも忌み嫌っているもの、それは運動である。

小中高の12年間、時間割に体育がある日は前日から怯えていた。
人一倍体力がなく、ちょっと走るだけですぐに息が切れてバテるし、ボールは怖くて逃げることしかできないし、とにかく運動神経が悪すぎて何をやってもビリ。

大人になってからも運動嫌いは変わらず、健康やダイエットのために簡単な宅トレを始めてもまともに続かない。
ヨガマットとか、筋膜ローラーとか、そういったものを買ってはタンスの肥やしになる。
踏み台昇降の台は、今は飼っているハムスターの遊び場になっている。

そんな私が意を決して、今週から運動教室に通い始めた。
理由は、乳がんの再発予防だ。

運動をほとんどしていない人と比べて、運動量が多い乳がん経験者は再発リスクが約25%低いというデータがある。
運動量は少し汗ばむぐらいの軽いジョギングなどを週に1時間程度でもいいという。

とはいえジョギングなんてもってのほか。
家で簡単なストレッチをやることすら腰が重い。
そんな私は、もう強制的にどこかに通い始めるしかない。
でもジムのパーソナルトレーニングは値段が高すぎる。
ヨガとかピラティスのグループレッスンは周りについていけなくてみじめな思いをしそう。

そこで思いついたのが、自治体がやっているスポーツセンターの教室だ。
レッスン料も安いし、参加者も高齢者が多いはずなので、ポンコツな運動神経でも引け目を感じずに済む。

そうして今週から2つの教室に通い始めた。
1つはストレッチとジャズダンスを楽しむやつ。
もう1つはリズム体操。
どちらも週1で、1回あたり90分、料金は1回あたり500円程度だ。

レッスンの内容はそんなに難しくないが、運動不足の私には十分キツい。
結構息切れもして、汗もかく。
ホルモン療法の副作用で指の関節が動かしづらいのだが、手指を動かす体操もあるのでリハビリにもなる。
ウィッグがずれないことを祈りながら動いている。

参加者は予想通り60代後半から70代が占めていて、1人だけ若い私はチヤホヤされることとなった。
私は身体が固くてストレッチも全然できないし、リズムに合わせて動くのも全然ついていけずにめちゃくちゃだし、レッスン中はろくでもないことになっている。
これがもし同世代の中でやっていたら、屈辱的な晒し刑になっていたはずだ。
だけど周りの高齢者もみんなどっこいどっこい。
むしろ「やっぱり若いから動けるわね〜!」って褒められてしまうくらい。
おかげさまで、どちらのレッスンもとっても楽しく受けられている。

去年の11月から抗がん剤治療をし、5ヶ月くらい省エネで生きてきた。
ただでさえ運動神経がなかった私は、休養期間を経てさらに動けない身体になってしまった。
さらにTS-1とホルモン療法の副作用で、ちょっと動くだけでも疲れる。

今週からは週に2回、90分ずつしっかりと身体を動かして体力もつけていって、乳がんの再発予防に取り組んでいきたい。

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