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ベルばらに魅せられて!【取ったのあんたよね!返しなさいよ!!!】

こんにちは!やっと晴れが続くようになった大阪ですが、今度は気温が上がり過ぎて、いっきに服装が夏模様です。ポカポカ陽気の春は短いのでしょうか?桜が散るさまは、何となく物寂しい気がしますね。

人の記憶の中にはどうしても忘れられない出来事ってありますね。それが自分にとって良いことでも悪いことでも、特別な思い出だったりします。

確か小2のときだったと思います。席が隣だった男の子は、父親がよく海外に行っていたので、珍しい文房具などを持っていました。ほとんど日本では見かけない物だったので、皆羨ましく思っていたようです。

ある時ひとりの女の子がその子に、「ねえ!その消しゴム頂戴!!!」と・・・。はっきりとは思い出せないのですが、ロケット型の容器に入っていた珍しいものだった気がします。もちろんその男の子の返事はNOでしたが、女の子は暫くまとわりついていました。

私はその頃、習字と硬筆を習っていて、硬筆の教室でよくその女の子と一緒になりました。けれど仲がよい友達でもなかったので、話すことはあまりありませんでした。ちょっと自分勝手な子で、私は避けていたのかもしれません。

数か月が過ぎたころ、突然隣の席の○○君が転校することになり、とても淋しい気持ちになったのを覚えています。昔の小学校の机ってひとつの机でふたり座れるようになっていましたね。近距離で話す感じですから、気の合った子だと毎日学校へ行くのが楽しみでした。

男女で座ることも結構あって、席替えのときは皆ドキドキで、好きな子が隣にくるのを願ったものです。私は○○君と気が合ってよく話をしていて、「もう転校するの?何か淋しいわ!」と言うと、「僕も転校したないけどしゃあないねん!」と淋しそうに・・・。

そして、「これあげるわ!」と消しゴムをくれたのです。それは女の子が欲しがっていたあのロケットの消しゴムでした。「もらっていいの?」と言うと、「大事に持っててな!」と言われ、私は本当に嬉しくてその日は急いで家に帰りました。

その消しゴムを筆箱に入れて使わずにずっと大事にしていました。ある時硬筆の教室で、女の子と一緒になり筆箱の消しゴムを見られてしまいました。「これって○○君の消しゴム?」と聞かれ、「もらってん!」と言うと不機嫌そうな顔をして「ふ~ん」と言ったように記憶しています。

それから私が先生に見せるために席を立って数分後に戻ってくると、私の筆箱から消しゴムは消えていました。「取られた!」と思いましたが諦めるしかなかったです。証拠がないのですから!

もう50年以上経っていますが、忘れたことはありません。女の子の両親は教師をしていたのに、当時人のものを盗む癖があると噂になっていました。私は、「絶対あの子だ!」と確信しましたね。

そして数年前の同窓会に、派手なメイクをして着飾った女の子が体格のいいおばさんになって出席していたのです。私は、「あんた!消しゴム取ったよね!返してよ!」と、心の中で叫んでいました。そして○○君はどんな👴になっているのかな~ってふと思ったのでした。




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