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家を失った日…

穏やかなお正月。
珠洲の両親に孫を会わせたいと
帰省していた妹と1歳の姪っ子を連れて、
ちょっとそこまで、のつもりで家を出た。

その約2時間後の事。

鳴り響く緊急地震速報。
車が横転するかと思うような激しい揺れ。

揺れが収まったかと思えば、
鳴り響く大津波警報…

LINEや電話でいろんな人から
とにかく逃げろという連絡。

必死に山の方に車で逃げて、
生き延びる事が出来ました。

実家にいた母と弟は
何とか這い出して無事。

外出中の父も無事を確認。

夜遅くに何とか実家の前に
家族全員集合出来ました。

運良く父の車が使えるので、
車が停めてある場所まで
1時間ほどかけて徒歩で移動。

通勤で通っていた道は、
土砂崩れと地割れで車は走行不可。
道沿いの家はほとんどが倒壊し、
置き去りにされた車も数台…。

変わり果てた景色の中、
携帯電話のライトで照らしながら、
暗闇の中、
余震と新たな土砂崩れに怯えながら、
なんとか車まで辿り着きました。

弟の友達の伝手で、
暖の取れると情報を聞き、
出身中学校へ避難。

数日、避難所生活を経て、
妹夫婦の家に2次避難。

1週間ぶりにお風呂に入り、
ゆっくり布団で横になる事が出来た。

仮住まいは何とか決まりそうだけど、
帰る家がない、という現実が
未だに受け入れきれない。

でも、起こってしまった事は仕方がない。

みんなそれぞれに大変なのだから、
前を向いていくしかないのだ。

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