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運が悪かったとしか言えない

突然ですが、インターン先で性被害にあってしまいました。



インターン先の上司に、レイプのような事をされました。
「ようなこと」と言うのは、行為をされる前に同意を得るように強いられてしまったので、この表現を使いました。



どんな出来事かざっくり説明すると、インターン先で当時の直属の上司に「レイプさせろ」と言われまして。もちろん意味わからないし嫌なので何度も拒否したのですが、イエスと言うまでずっと説得しようとしてたり、最後には怒鳴って迫ったり同意を得るまで部屋から出さないような空気を作ったりされました。脅しみたいな感じです。そして怖いのもあって、イエスと言ってしまいました。


そしてそのまま突き飛ばされて、首締められたり拘束されたりして好き放題…と言った形です。


ちなみにこの人とは、それより前にもトラブルがいくつかありました。


当時は誰にも相談できずに1人で抱えては「仕方ない」と思っていました。
レイプ事件より前の出来事はインターン先の社員さんに相談したのですが、「それは個人間の問題だから」と言ってその問題を取り扱ってくれませんでした。そこから会社を頼るのを辞めました。


でも、だんだん友達などの周りの人に頼れるようになって、これを含めた一連のトラブルを色々な人話したところ「それって犯罪になるんじゃない?」と言われて、どうせ会社に言っても動かないだろうなと思い、警察に相談してみました。



そんなわけで、何回か電話で相談した後、事件現場の管轄の警察署まで行って、事情聴取を行いました。


事情聴取を行った場所は、取調室です。


重々しい扉に、灰色をした冷たい壁、床、机。部屋は思ったより広く、明るかったです。テレビで見るよりも全てのものが無機質な印象で、それがかえって威圧感を感じました。


お腹がすいていたのでここでカツ丼を食べたいな、と少し思ったのですが、緊張と恐怖でそれどころじゃなかったので考えるのをやめました。



そんな環境の中で事情聴取をしました。

警察の方が雑談を交えつつ話を進めてくれて心が和むこともあったのですが、当時のことを思い出すのはやっぱり辛くて、途中泣きそうになりました。



でも、事実確認は感情を挟まず淡々と進んでいったので、私も当時の状況を話す時は、冷静に、少しパニックになりつつも論理的に話すことができました。



事情聴取を担当した警察の方は、一通り事情を聞いたあと、これがどのような犯罪にあたるのか他の警察官と相談してきてくれました。



しかしそこで言われたのは「事件として扱うのは難しい」という事です。

その争点は、どんな形であろうと私が同意してしまったことにありました。




7月13日に性犯罪に関わる刑法が改定されました。社会的な立場を用いたり、同意をせざるを得ない状況を作り出したりして性行為の同意を強いた場合、それは同意のある性行為とせず、犯罪として扱われるようになりました。
それに照らし合わせると今回の出来事は立派な犯罪です。


しかしこのレイプ事件があったのは、7月13日より前です。なのでこの法律は適応されません。
怒鳴ったり強い言葉を使ったり、同意をせざるを得ない状況を作ったりされても、私が恐怖から「イエス」と言ったとしても、私が同意してしまった時点でこれは合法になるのです。



相手はそこまでわかっていて強制的にイエスと言わせてきたのですね…。私が最後まで拒否を続けていればよかったです。




少し話は変わるのですが、警察にこのトラブルの相談をした事を、インターン先は知っています。

そこで会社が取ってきた対応は、社長と副社長が私ではなく加害者の上司だけに事実確認をし、彼を「厳重注意」という処分にした、ということです。


被害者の私には一切話を聞かず、話を終わらせられました。


そしてその報告は、この一件に全く関係の無い1社員から伝えられました。
なので、この報告を受けた時に私の疑問に思ったことや不満に思ったことを彼に伝えても「そう言われても、俺は何も知らないから…ただどんな処分をするかあなたに伝えろと社長と副社長に言われただけだから…。本当に何も知らないとしか言えない」と言われました。


たぶん、会社は上司側に着きます。その方が会社にとって損しないので。上司が有利になるための方法を考えていると思います。あくまでも憶測ですがね。

(その後に彼に
「今後私に話をする時は、当事者である社長か副社長か上司の誰かから伝えること」
「私を一切交えない状態で話をまとめるのであれば、今後は私と私の親と会社で話をしてもらう」
と当事者に伝えるように言ったところ、後日副社長から私に事実確認のアポが来ました)




この会社の対応も警察の方に話したところ、学生を守るべきである会社側にも問題があるんじゃないか?労働基準法などに違反するのではないか、という話になりました。


しかし、これも私には適応されません。

なぜなら私たちインターン生は会社と「業務委託」という関係なので、雇用対象ではないからです。だから労働基準法も適応されないのです。
つまり今回の会社の対応も全く違法ではありません。



そう考えたら、会社は業務委託しているインターン生よりも、雇用している上司を守るのもうなずけます。
今、例の上司は新規事業を立ち上げるための中枢となる立場にありますしね。




つまり今回の件は、私は泣き寝入りするしかないのです。どの方向からも私が立ち向かうことはできません。

とても悔しいので、せめてこんなことがあったよと広く知ってもらうために、ここに残しておきます。




私のインターン先は学生の成長、活躍をとにかく大切にしている組織です。
そして私も、その会社の取り組みや社訓に惹かれ、そこでの経験を経て成長した私に出会いたくて、ここのインターンに応募しました。

そのような立ち位置で会社運営をするなら、学生である私のことをもっと守って欲しかったし、この問題にきちんと向き合って欲しかったです。



どの大人も、法律の穴を潜り抜けてて怖いな、と思った一日でした。
そんな21歳の夏の終わりです。




これからインターンをする方へ。
何があっても絶対に性行為に同意をしたらダメですよ。また、業務委託のインターンはほんの少しだけ気をつけてくださいね。会社はあなたを守ってくれないかもしれません。

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